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イタリアの忍法でぱっちり治す!ミウダウモンの眼精疲労(WEBスペシャル!)【完結】

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私は、夢を見てたのだと思う。

そうやってしばらくの間ベッドの上で仰向けになりつつ窓の外を見続けていた俺は疲れたので目を閉じようとした時にふと思ったのだった、俺はこのまま一生病院にいることになってしまうのではないかと。もしそうなったら嫌だと思い俺は考えたのだった。病院から出たらどこに行けばいいのだろうか?俺はこれから先どう生きていけばいいのだろうか? とりあえずは、どこかに就職するかそれとも小説家になるかの二択であると。そして俺はどちらにもなりたくないと思っているのだ。だって、俺はもうどうしようもないほど人生に対してうんざりしていて生きる希望なんてものはとうの昔に失くしてしまっているのだ。そう思うとまた悲しくなってきたので考えるのをやめた。どうせ俺の人生なんてこういうものなのだと思い込んでみるもののなぜかそれが悔しく感じるのはなんでなのだろうか? そしてそのままの状態で寝てしまったようで俺は目を覚ます。いつの間に寝ていたのか俺は病院にいた。どうやら外は明るいらしい。俺は時計を見た、どうやら午前11時過ぎのようである。俺は体を起こした。俺の横に誰かが寝ていたらしく布団がめくられていたのだ。
どうやら、誰かが俺が寝た後に入ってきたようでそいつは今も寝息を立てて寝ていた。どう見ても女だった。年齢は多分20歳ぐらいに見える。俺は彼女が起きる前にナースコールで看護師を呼んだのである。
そして俺は彼女の寝顔をじっと見続けた。すると、彼女は目を覚ましてこちらを見てきた。「あれ、起きてたの?」「ずっといたよ」と俺は彼女に言った。
彼女は言った「私の名前は佐々木未来、あなたは?」と。俺は答えた「俺は」すると彼女が言った「私はあなたの名前を知っています」と言われたのである。「何?」俺は聞き返す。彼女は言った。
私は、夢を見てたのだと思う。
私は目が覚めた、いつものように私は目覚ましの音で目覚めたのだが、その日は何かが違うと私は直感的に感じたのだ。なぜなら私は、見知らぬ部屋の中を漂っているかのような感覚に襲われたからだ。
私は、ゆっくりとまぶたを開き、その目を開く。私の部屋ではないことだけは確かだったのだがここはどこだろうか?それになぜ私はこんなところにいるのだろうか?昨日は何があったのかを思い出そうとするが思い出せない、頭がずきずきして痛かった。そしてその頭痛は徐々に増していき私の脳に激しい痛みをもたらすのだ、しかし私は我慢しながら辺りをきょろきょろと見るのだったが誰もいないようだった、その時だった。
私の耳に何かが聴こえてくる。人の話し声のようだった、しかし私は周りを見渡すがそこには私以外誰もいなかったのだ。私は自分の頭を軽く押さえると再び耳を傾けた、どうやら私の方に向かっているようだった、しかしそれは私がいる部屋の前で止まったのだ、一体誰が来ているのだろうか、そう思ったその時である、突然私は身体中に電気が流れたかのように全身の筋肉が激しく震える、あまりの激しさに私も身体を大きく震わせるほどだった。
何が起きたというのだ、何なのだこの音は、しかしこれは確かに聞こえる音であり言葉だ、これは、人間の、いや人間の言葉なのかこれは一体何なのだろう私は恐ろしくなった。
その恐ろしいまでの音の渦は一瞬だけ聞こえなくなったと思うと再び始まったのだった、それは一定の間隔で続いている。何が起きているというのか、私は頭を押さえながら私はその音がする方向へと顔を向けた、しかしその瞬間私は意識を失ってしまう。どうしたというのだろう。
「おい、大丈夫か!」と大きな声と共に私は肩を強く揺らされてようやく正気に戻る、私が目を開けたのを確認すると彼は言う。「しっかりしろ!俺の顔が見えるか?」どうやら、彼は私に話しかけているようだった、しかしまだぼんやりとしているせいなのかはっきりとした返事をすることはできなかった。
彼は言った「君が目を開けてから10秒以内にしっかりと目で見ろ。俺が分かるな?」と言われ私は小さく「はい」と答える。すると彼は言った「お前に頼みがある」私はうなずく「わかりました」すると彼も満足そうにうなずく「お前にこれを預けておく」そう言うと一枚の名刺を差し出してきた。名刺には『佐々塚洋治』と書かれているのだった。
すると彼が言った「あいつはお前を狙ってるんだ、早くここから出て行った方がいい」と言い出すと私は言った。「どうして、それをあなたが知っているんですか?」すると彼は答えた「お前は奴の兄貴に顔が似ているんだよ、だから狙われてる可能性がある」そう言われてもいまいちピンとこない私は言った。「えっと? あの、兄ですか?でも、あの人は」と口ごもる。 
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