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博士の挑戦状

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第十四話

           第十四話  メキシコのマフィアは
 UFOには小田切君もいた、彼はどうにもという顔で博士に問うた。
「あの、博士メキシコのマフィアのことは」
「知っておるかどうかか」
「はい、どうなんですか?」
「勿論知っておる」 
 博士は平然として答えた。
「麻薬を主に扱い非常に残虐じゃな」
「とんでもない連中ですね」
「しかし所詮は小悪党じゃ」
 博士は小田切君にあっさりとした口調で答えた。
「わしから見ればな」
「博士のお嫌いなですね」
「そうじゃ」
 まさにというのだ。
「そうしたな」
「だからですか」
「今から行ってな」
 メキシコにというのだ。
「新たに開発、製造した毒ガスの実験材料にしてじゃ」
「殺すんですね」
「そうするのじゃ」
 こう野上君に答えた。
「ライゾウとタロに話した通りな」
「かなり悪質な連中でもですね」
「ロシアンマフィアと並ぶな」
 その悪質さはというのだ。
「それでもな」
「殺すんですね」
「まあ三百人はな」 
 これ位はというのだ。
「殺そうか」
「毒ガスを使って」
「今回はな、出来る限り長く苦しむな」
「そうした毒ガスにしたんですね」
「うむ、一旦吸うと全身に激痛が走ってな」
 そうなってというのだ。
「三日三晩苦しんでな」
「死ぬんですか」
「そうした風に開発した」
「えげつない毒ガスですね」
「それを使ってじゃ」
 そうしてというのだ。
「三百人はな」
「殺してそれからは」 
 小田切君はそれからのことも問うた。
「どうされますか?」
「後はタコスでも食べてテキーラも飲んでな」
「楽しまれますか」
「そうもするぞ」 
 博士は楽しそうに述べた、そうした話をしているうちにメキシコに着いた、そうして早速毒ガスを使うのだった。


第十四話   完


                   2022・11・28 
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