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ドリトル先生とタキタロウ

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第九幕その六

「否定しないよ、蛇かどうかはわからないけれど」
「蛇と思えないお話もあるから」
「そこは調べるのね」
「そのことは」
「けれどそのお話を聞くと」
「蛇や哺乳類じゃなくて」
「妖怪ともね」
 その可能性も否定出来ないというのです。
「思うよ。お話の真偽を確かめてね」
「本当に縦に動いてジャンプしたか」
「いびきをかくか」
「お酒を好きなのか」
「そうもして」
 そしてというのです。
「確めないとね」
「何かとあるね」
「ツチノコについても」
「学問として真剣に考えていくと」
「生物学か」
「それも生物学だけじゃなくてね」
 この分野に限らずというのです。
「民俗学からも考えて」
「調べていくことだね」
「一つの分野だけでなく」
「様々な分野から考えて」
「調べていって」
「突き詰めていくんだ」
「そうしていくべきだよ、一つを見て全体を判断しないで」 
 先生は紅茶を飲みつつお話しました。
「聞いたことを全て検証してね」
「真実を明らかにする」
「それこそが学問で」
「そうした考えや行動こそが学問的ね」
「そういうことだね」
「そうだよ、だからタキタロウもね」
 このお魚もというのです。
「僕が調べていくと大きさは」
「二メートルもないね」
「七十センチ位ね」
「そこまで大きくない」
「そうなんだね」
「二メートルもあったら」
 そこまで大きいと、というのです。
「この大鳥池でずっと種類としていられるか」
「ここにいる生きもの全部食べそうだね」
「そこまで大きな生きものが何十匹もいたら」
「流石にね」
「そうなるね」
「そうもなるしね」
 このことも考えられるというのです。
「それにだよ」
「それに?」
「それにっていうと」
「まだあるの?」
「何かあるんだ」
「そんな大きな生きものがそれだけいられる広さか」
 この大鳥池はというのです。
「そうしたことも考えるとね」
「それもないね」
「食べられる量も広さも」
「二メートルの大きなお魚が何十匹もいたら」
「アマゾンじゃあるまいしね」
「ちょっとないね」
「大きな生きものは広くて食べものが豊富だからいられるんだ」
 この条件をお話するのでした。
「伊勢神宮の鯉なんてそうだね」
「あそこの食べものは豊富だね」
「伊達に日本一の大社じゃないよ」
「それだけにだよ」
「食べものも豊富だし」
「鯉も大きくなるね」
「池田湖だってそうだよ」
 九州のこの湖もというのです。 
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