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ドリトル先生とタキタロウ

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第八幕その十

「ネッシーが実際にどんな生きものかまではね」
「まだ調べる必要があるね」
「そうよね」
「恐竜じゃない可能性もある」
「しかも高いね」
「そうも考えているよ、また一種類じゃないこともね」
 このこともというのです。
「有り得るね」
「そうだよね」
「ネッシーが一種類とは限らないわ」
「よく考えてみたら」
「幾つかの種類も有り得るよ」
「そうだよ、大型の哺乳類でもお魚でもね」 
 その場合でもというのです。
「あるし軟体動物でもあるし」
「それに流木とか」
「何かの死骸かも知れないし」
「幾つかあってもね」
「おかしくないわね」
「そうだよ、おかしくないよ」
 こう皆にお話するのでした。
「本当に」
「全くだね」
「そうしたことも調べるべきだね」
「ネッシーについては」
「これからも」
「有名な水面から首長竜の首が出ている写真はインチキでもね」
 そうわかってもというのです。
「けれどだよ」
「あの写真以外にも一杯写真あるし」
「目撃もあるし」
「いると思う方が妥当だよね」
「科学的に考えても」
「一枚の写真が否定されても全ては否定出来ないよ」
 先生はお話しました。
「それこそ全ての写真と目撃が否定されないとね」
「存在を否定出来ないね」
「ネッシーにしても」
「他の未確認動物もだね」
「その全てが」
「一枚の写真や一つの目撃が否定されて」 
 そうしてというのです。
「その全てを否定するのは暴論だよ」
「科学的じゃないね」
「総てを検証しないとね」
「一つを見て全部を言うとね」
「科学的じゃないよ」
「それが出来てこそ学者であってね」
 そうしてというのです。
「知識人でもね」
「ないよね」
「そうだよね」
「肩書はそうでも」
「本当の意味じゃ違うね」
「そうだね」
「そうした知識人も多いけれどね」 
 世の中はというのです。
「今の日本でもね」
「今の日本の問題点だね」
「そんな知識人と言われる人が多いのは」
「困ったことだよね」
「どうしても」
「中には平気で嘘まで吐いて」
 その様にしてというのです。
「人を騙そうとする人までいるよ」
「それ悪人だよね」
「先生がバスの中で言った」
「まさにそれよね」
「そうだよね」
「そうだよ、僕は悪人になりたくないし」 
 先生としてはです。
「また学者としてね」
「一つを見て全部を語らない」
「そうしてるね」
「だからネッシーについてもよね」
「全体を見て判断しているね」
「あの写真はインチキでね」
 有名な水面から首長竜の首が出ているそれはです。 
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