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異世界ほのぼの日記~日本に似て便利な世界でぷらぷら生活~

作者:佐行 院
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前書き
 写真撮影の時間になった。 

 
-㊼輝く日・後編-

 教会前でガイの提供した米を使ったライスシャワーを行い新郎新婦を迎え入れる。
新郎新婦を囲い参列者達が教会の前に揃うと自らカメラマンに志願した車屋の主人である珠洲田が集合写真のシャッターを切った。
次は、御姫様抱っこの写真だ。ニコフがかなり照れていたが2人とも幸せそうな顔をしていた。
3枚目はメイスが2人の好きに撮るようにと言ったのでまさかのキス写真を撮影、女性陣がキャーキャーしている。
写真撮影が終わるとブーケトスに移った。キェルダがブーケを投げる。ふんわりと浮かんだブーケはゆっくりとネスタの手に吸い込まれていった。

ネスタ「ありゃぁー、私もまだまだ捨てたもんじゃないかもね。」
林田「ネスター!」
利通「母ちゃん!!」

 会場が笑いに包まれ和やかになり、全員披露宴会場となる冒険者ギルドへと移った。光達が用意した料理が次々と運ばれていく。
 ジャンルを越えてキェルダとニコフの好物を中心とした料理が並べられた。
 真紅のドレスを着たキェルダと和の衣装を着たニコフが拍手に包まれ入場して来た。
2人が席に着くと林田警部による噛み噛みのスピーチが始まった。

林田「に、ニコフ、そ、そしてキェルダさん。本日は、ご、ご結婚おめでとうございやす。そ、そして、ごごご、ご家族の皆様、本日はおめでとうございます・・・。」

 大抵の人が忘れがちというご両親へのお祝いの言葉も無事に伝え、後々は気楽にスピーチをした。
 夫婦初めての共同作業、ケーキカットの時が来た。ラリーとヤンチが1晩かけて作った5メートルの高さの大きなケーキが運び込まれ、2人の前に置かれた。白い生クリームとカラフルな花、そしてリボンで彩られたケーキに2人が包丁を入れると参加者が皆拍手し、各々シャッターを切った。
 そして小分けにされたケーキが配られ、キャンドルサービスが行われる。
 暫く歓談の時間となり皆が食事を楽しんだ。特に特別料理として光が板長と組んで用意した「黒毛和牛のローストビーフ 赤ワインビネガーソースを添えて」と「黒毛和牛の天婦羅 天然岩塩と共に」が人気だった。
 宴もたけなわとなり、キェルダからご両親への感謝の手紙のコーナーとなった。涙ながらに手紙を読み上げるキェルダにもらい泣きする人が多かった。
 無事に披露宴が終わり、即座に2次会が始まった。魔法を使い一瞬で堅苦しい服から私服に着替えた全員が酒やソフトドリンクの入ったジョッキを受け取ると・・・。

メイス「皆さん、お飲み物は行き渡りましたか?では皆様、四の五の言わずに乾杯!」
全員「乾杯!」

 待ってましたと言わんばかりにジョッキがどんどん空いていく、お料理もすぐになくなり新しく運ばれてくるとすぐに皆が食らいついていった。この国の住民は楽しい呑み会が大好きなのだ。
 準備で疲労した光も体にビールを流し込む、五臓六腑に染み渡り幸せが体中を巡る。

キェルダ「皆今日はありがとね、あたい本当に幸せだわ。」
光「おめでとう、呑んで呑んで!」
メイス「そうそう、まだまだ行くわよ!!!」

 メイスはまるでさっきまで真剣に祭事を執り行っていたアーク・ビショップとは別人に見える。
 そこに両国の国王までやってきた。

2人「私たちも混ぜなさい。」
全員「乾杯!!!」

 ニコフは今日の料理やケーキにも感動していた様だった。板長、ヤンチ、そしてラリーを捕まえると絡み酒をし始めた。

ニコフ「皆さん、本当にありがとうございます!どれも本当に美味しかった!俺、泣けてきましたよ!」
板長「光さんのお陰でもあるからちゃんと感謝しておけ。」
ニコフ「貴方はあの時の・・・、お会いしたかった!」

 板長は元々王国軍の将軍だったのでニコフが知らない訳が無かった。感動で涙している。

ニコフ「貴方のお料理で結婚式が出来るなんて幸せです。」
板長「何を言ってるんだ。これから幸せになるんだろうが、今はまだその台詞は早い。」 
 
 

 
後書き
 板長は何時でもかっこいい・・・。 
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