異世界ほのぼの日記~日本に似て便利な世界でぷらぷら生活~
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㊸
前書き
ウェイン達が仕掛けた勝負とは。
-㊸妹を守る男達の勝負-
ウェイン「俺達と勝負して貰わないとな。」
マックとウェインが兄弟で妹の彼氏である王国軍のニコフ将軍に勝負を仕掛けている。ウェインの横でマックがどこかへ連絡を入れていた。
数分後、見覚えのある1匹のコッカトリスがギルドの前に止まり、出入口からスーツ姿の男性が入って来た。
男性「この多忙な私を呼び出すとは、どこの生意気者かな。」
ニコフ「ダンラルタ国王!!どうしてこちらに?!」
デカルト「君は確か、この国の王国軍の将軍だね。甥っ子と姪っ子のピンチに叔父が来ては駄目なのかね?」
ニコフ「甥っ子と姪っ子・・・、えっ?!」
キェルダ「ニコフ・・・、実は・・・。」
キェルダが耳打ちをするとニコフは混乱してしまった。
それもそうだ、王族の上級鳥魔獣と鳥獣人族を相手に何で勝負しろというのだ。
すると、デカルトがドーラに声を掛けた。
デカルト「お姉さん、ビールを4杯頂けますか?」
ドーラ「は・・・、はい・・・。」
ドーラがジョッキ一杯に入ったビールを4杯運んでくると、デカルトが徐に切り出した。
昔からの伝統で上級鳥魔獣と鳥獣人族には女性の婚約者や恋人と勝負する事になっているのだが、その内容は・・・。
デカルト「私達と飲み比べをしてもらおう、それともダンラルタ国王である私からの直々の勝負を受けずに私に恥をかかせるつもりなのかね?」
マック「因みに俺達が勝ったらキェルダは諦めてもらう。」
ニコフ「分かりました・・・、受けます。」
キェルダ「ニコフ・・・、無茶だよ。」
ニコフの顔は真剣だったが、その横でキェルダはとある事を懸念していた。昔から鳥魔獣族と鳥獣人族は人間に比べ酒に対しかなりの強さを持っていた。そう、上級鳥魔獣と鳥獣人族は酒に強く、また多数が酒好きの日本で言う高知県民の集まりなのだ。きっと何かしら理由をつけて皆で吞みたかったのだろう。
ルールは至ってシンプル、同じ種類の酒を順番に呑み先に倒れた方の負け。酒の種類は順番に決めていく。
まずは手始めにデカルトが本人の希望で注文したビールからのスタートだ。順調に各々5杯目まで到達、その時・・・。
女性達「あたし達は参加しちゃダメなのかよ、え?!」
デカルト「男たちの真剣勝負につき女人は立ち入りをお断りします。」
勝負に参加しようとしている女性の1人、キェルダは至って真剣だった、早く呑みたかった上に1つでもいいから自分の兄たちに勝てるものが欲しかったらしい。
もう1人、吉村 光はただただ我慢出来なかっただけだが。
ウェイン「叔父さん、いいじゃねぇかよ。特にキェルダは俺らの妹だよ。」
デカルト「楽しい宴の席だ、まぁ構わんか。」
林田「私も参加させて頂きましょう、ニコフのいち友人として。」
結局7人での勝負となった、全員の同意でハンデなしの真剣勝負(?)が始まった。
各々ビールが10杯目になり、次はマックの希望でハイボールだ。
ドーラ「あんた達・・・、強いのは良いけど肴はいらないのかい?」
デカルト「これは失礼、では折角のハイボールだから唐揚げを頂けますかな?」
熱々の唐揚げがテーブルに並ぶ。口の中に熱々のまま入れ、冷えたハイボールを流し込む、それがまた堪らない。5杯を全員がクリア。
次はニコフが希望して梅酒ロック。肴は白菜漬けで統一、本人の好みでの注文だ。これも全員が5杯を呑みきった。
林田とウェインが同意見だったらしく、次は焼酎。勿論全員ロックでの挑戦となった。未だ誰も倒れない。肴はさっぱりとしたものを希望し、刺身が出てきた。この冒険者ギルドは何でもありだ。
何故か全員がビールで終わらせたがったらしく、最後の1人になるまでずっと続いた。
光「私に勝てると思った訳ぇ~?ナメられたもんね~、って皆倒れてんじゃん。」
そう、元々勝負に全くもって関係なかった光が勝者となった。
後書き
勝負の行方は一体・・・。
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