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博士の挑戦状

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第十一話

                     第十一話  毒ガス
 博士は神戸に戻ると早速大量破壊兵器の開発に取り掛かることにした、そうして研究所の中においてだ。
 開発をはじめたがここで隣にいる小田切君に話した。
「今回は毒ガスじゃ」
「それをですか」
「開発してな」 
 そうしてというのだ。
「いざという時にな」
「使うんですね」
「今回はマスタードガスのじゃ」
 この毒ガスのというのだ。
「発展させたものをじゃ」
「開発されるんですか」
「そして製造する」
「そうですか」
「うむ、毒ガスは開発が禁止されておるが」
 国際法でそうなっている。
「わしにはじゃ」
「国際法なんてですね」
「意味がない」
 はっきりと言い切った。
「わしが法律を意識するか」
「されないですね」
「だからな」 
 それ故にというのだ。
「大量破壊兵器もじゃ」
「開発されますね」
「趣味としてな、そして使うこともな」
 こちらもというのだ。
「一切じゃ」
「躊躇されないですね」
「そうじゃ、ただ使う相手はな」
 それはというと。
「ならず者だけじゃ」
「博士が殺す相手は絶対そうですね」
「小悪党は嫌いじゃからな」
 これが理由だった。
「それでじゃ」
「大量破壊兵器を開発されても」
「ヤクザ屋さんやチーマー位じゃ」
「使うのは」
「海外だとマフィアじゃな」
「そうした連中に使って」
「終わりじゃ、では開発したらな」
 博士はあっさりとした口調で述べた。
「試しに難波の夜にうろついておるゴロツキにでもな」
「使われて」
「効果を確かめる」
「生体実験ですね」
「ついでにそれで殺人も楽しむ」
 博士のこちらの趣味もというのだ、こう話してだった。
 博士はマスタードガスの発展形を開発した、そして製造して新宿から帰った翌日に今度は難波に行くのだった。


第十一話   完


                  2022・11・18 
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