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ハッピークローバー

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第六十三話 合宿の朝その十三

「楽しみなさい、あとストレッチもして海でもよ」
「泳ぐんですね」
「江田島の海で」
「そうもするんですね」
「水着に着替えてね」
 そうしてというのだ。
「泳ぎなさい」
「わかりました」
「水着もちゃんと持ってきました」
「持って来る様に言われてましたし」
「そうします」
「水泳もね」
 これもというのだ。
「いい体力錬成になるしね」
「そうですよね」
「身体全体を使うから」
「だからですね」
「そうよ」
 それ故にというのだ。
「泳ぐこともね」
「するんですね」
「この合宿では」
「そうよ、あと身体を冷やすことも」
 これもというのだ。
「熱中症にはいいしね」
「正直ここ暑いですからね」
「夏の江田島は」
「日差しも強くて」
「かなりですね」
「水分補給をしても」
 これは絶対だった、コーチも部員達に強く言っている。
「身体全体を冷やすこともいいからね」
「昔は身体冷やすなって言われてましたね」
 キャプテンのポニーテールの娘が言ってきた、中国浙江省出身で施という三年生との噂があるが実は友達程の関係である。
「そうでしたね」
「ええ、昔はね」
 コーチもそうだと答えた。
「それでお水もよ」
「練習や試合の時は飲まないで」
「それでやっていたのよ」
「そうでしたね」
「けれど今はね」
「水分も摂って」
「それであまりにも身体が熱持つとね」
 そうなると、というのだ。
「よくないから」
「それで、ですね」
「冷やし過ぎたらよくないけれど」
 それでもというのだ。
「ある程度ならね」
「冷やすことですね」
「要は適温に保つことよ」
 体温をというのだ。
「それで特に頭をね」
「熱し過ぎないことですね」
「そう、だから皆に帽子被ってもらってるし」
 これは全ての部活でだ、屋外での部活動の際はしっかりとそうさせて日光を遮って頭が熱され過ぎない様にしているのだ。
「泳ぐこともよ」
「するんですね」
「いい息抜きにもなるしね」
 コーチは明るく笑ってこうも言った。
「海の中で遊んで」
「遊びも大事ですね」
「よく遊びよく練習する」
「それが大事ですね」
「そうよ、じゃあ海でもね」
「泳ぐんですね」
「そうするからね」
 こう言って部活の練習で走ってサーキットトレーニングをしてだった。 
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