異世界ほのぼの日記~日本に似て便利な世界でぷらぷら生活~
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㉝
前書き
へべれけの仲間とメイスが行った行動は・・・。
-㉝聖職者からの感謝と教会-
メイスがへべれけの聖職者達と合流してから1時間程経過し、綺麗な月と星が夜空を彩る夜。酒と肴、そして出会った仲間のお陰で光の気分は好調だった。
メイスはグラスを置き、聖職者達を集め端の方でコソコソと話し合いを始めた。結論が出たのだろうか話し合いを終わらせ各々の席へと戻る、その時光に1本の電話が入った。林田達から合流しないかという連絡だ、光はパン屋のメンバーに確認を取り合流すると答えた。
数十分後、林田が団体を連れてパン屋の裏へとやって来た、ラリーは料理が足りるか心配してたがネスタが余ったものをタッパに詰めて持って来たので大丈夫だった。
改まったかのようにメイスが立ち上がり聖職者達に声を掛けた。
メイス「そろそろいいかしらね・・・、あんたたちやるよ。」
聖職者達と他のメンバーを集めて街の中心部へと歩いて行った、暗闇と静寂が包み噴水の音だけが聞こえるその場所でメイス達が空に杖の先を向けた。
聖職者達が魔力の玉を空に飛ばすと玉が弾け花の様に綺麗に開いた。それを立て続けに行っていく、そう、花火のスターマインみたいに。
メイス「貰ってばっかりじゃ悪いからね、私たちからのお礼だよ。少ないけど楽しんでおくれ。」
光「これはビール吞みたくなるわ。」
そう言うとビールを1口呑んで口の周りに泡を付けていた、それを見て皆笑っていた。賑やかな夜が過ぎて行った。
朝、光は王宮の横にある教会へと向かいメイスの体調等を伺う事にした。扉を開けると数人の信者が祈りを捧げている。信者の前に綺麗な正装を着たメイスが出てきた。
メイス「祈りなさい、さすれば神はあなた方を必ずお救い下さいます。」
呑んでた時とは全く違う印象のメイスが信者の全員に丁寧に語り掛けていた。信者が涙を流す中、メイスは光に気付くと優しく声を掛けた。
メイス「あ、おはようございます、光さん。昨晩は良い時間でしたね。ありがとうございました。光さんに神のご加護があらん事を・・・、では失礼。」
光「めっちゃ酒強い上にめっちゃ聖職者してるやん・・・。」
実はこの教会、王族の支援を受け孤児院も兼ねており親に捨てられたり死別した子供達を引き取り寝食を共にして育てていた。
メイスは孤児院の子供達から慕われ人気者となっていた。メイスを見つけると子供たちは声を揃えて言った。
子供達「メイスおばちゃん、お帰りなさーい。」
メイス「もう皆して・・・、お姉さんだろ。もう、罰が必要だね。」
子供達「うわーん、ごめんなさーい。」
光は懐かしさを感じながらその光景を見ていた。
メイス「冗談だよ。変わらないね、あんた達は。」
光「フフフ、メイスさん楽しそうですね。」
メイス「そりゃあね、普段の労働の苦労なんて子供たちの顔を見りゃ吹っ飛びますよ。困った事や面倒な事が無いと言ったら嘘になりますがね、やりがいのある仕事だと思ってますよ。」
そこにいたメイスは昨晩とは全く別人に見えた、子供達への慈愛に満ち溢れ正しく優しさの塊と言った所か。
光が感心していると教会の奥からやって来た聖職者が声を掛けた。
聖職者「アーク・ビショップ様、そろそろお食事の時間です。」
メイス「ありがとう。皆さん、食堂でお食事にしましょう。その後講堂でお勉強の時間ですよ。」
子供たちが笑顔で食堂へと入って行く、内容は野菜とソーセージのポトフが少量とパンが1つずつだ。
メイス「子供たちにお腹いっぱい食べさせてやりたいのですが、教会の財政状況は厳しく今の様に最低限の食べ物しか買えません、ほかに方法があると良いのですが。」
光「あの・・・、これは1つのアイデアなのですが。」
メイス「何か秘策でも?!」
光「そのためにとある方に会っていただきたいのですが宜しいですか?」
メイス「はぁ・・・。」
後書き
光の提案とは・・・。
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