| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ハッピークローバー

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第六十一話 合宿がはじまってその六

「悪いわよ」
「そうなのね」
「もうそのことはね」 
 それこそというのだ。
「言うまでもないでしょ」
「その意味でもなのね」
「煙草はね」
 これはというのだ。
「よくないのよ」
「悪いことだらけね」
「私から見たらね」 
 主観であることは自覚していた。
「そうよ」
「そうしたものね」
「だから余計によ」
「煙草は吸わない」
「それに尽きるわ」
「富美子はもうね」
「そうした考えよ」
 何と言ってもという返事だった。
「もうね」
「何があったも」
「煙草は吸わないで」
 それでというのだ。
「その分ね」
「健康に暮らすのね」
「お金だってね」
 こちらもというのだ。
「使わなくて済むし」
「そのこともあるわね」
「煙草代もね」
 これもというのだ。
「馬鹿にならないみたいだし」
「何かね」
 ここで留奈が話した、スナック菓子がその手にある。
「うちの学園の理事長さんが所属している教会のことだけれど」
「天理教の?」
「そう、八条町の教会ね」
 一華に答えた。
「あそこの信者さんだった人で碌でもない人がいて」
「ええと、まさか」  
 その教会の信者で碌でもないと聞いてだ、一華はある人物を察した。そのうえで留奈に対して話した。
「仕事しないで何も出来ないで」
「何もしたことなくてね」
 留奈も応えて話した。
「図々しくて尊大でね」
「人のお家に上がり込んで大飯食べるっていう」
「その人よ」
「やっぱりそうね」
「あの人お仕事しないで」
 それでというのだ。
「奥さんに食べさせてもらってて」
「その奥さんにも逃げられたわね」
「逃げられる前も後もね」
 それからもというのだ。
「煙草吸ってたのよ」
「働かないで」
「それもいい煙草をね」
「お金なくても」
「そう、自分はこの世で一番偉いってね」
 その様にというのだ。
「勘違いしていて」
「中二病ね」
「五十過ぎてそれ患っててね」
「五十過ぎてっていうのもね」
「そのうえでね」
「いい煙草吸ってたのね」
「自分はこの世で一番偉いから」
 そう思い込んでいてというのだ。
「煙草も着ている服もね」
「よかったのね」
「もうこれってね」
「お金の無駄遣いよね」
「というかお仕事してないなら」
「お金ないわね」
「それならね」
 そうした経済状況ならというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧