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ドリトル先生とタキタロウ

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第七幕その一

               第七幕  わんこそば
 この日は大鳥池から離れて岩手まで史跡研修となりました、これもまた学問で。
 先生は平泉に着いて皆に言いました。
「この岩手県もね」
「面白いんだね」
「そうした場所なのね」
「この県も」
「そうだよ、山形県から随分遠いけれどね」  
 大鳥池のあるこの県からです。
「それでもなんだ」
「面白い場所だから」
「それでなんだ」
「今回史跡研修に来たんだ」
「そうなんだね」
「そうだよ、だから夕方のうちに支度をしてね」
 ここに来るというのです。
「バスに乗って夜の間に進んで」
「そうしてだね」
「ここまで来たんだね」
「時間をかけて」
「高速道路を使ってね」
 そうしてというのです。
「来たんだ」
「そうだね」
「それで今はここでよね」
「史跡研修をするんだね」
「そうするのね」
「そうだよ、そしてね」
 先生は皆にさらにお話しました。
「これから中尊寺に行くけれど」
「そこに行くんだ」
「今から」
「そうするんだ」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。
「学ばせてもらうよ」
「そうするのね」
「それで中尊寺には何があるのかな」
「それでこの平泉には」
「一体何があるのかな」
「平泉は平安時代末期奥州藤原氏の拠点だったんだ」
 先生は皆にこのことからお話しました、丁度今その平泉を歩いて見て回っています。
「三代に渡って勢力を誇ったね」
「そうだったんだね」
「そう言えば聞いたことがあるかな」
「確か源義経さんを育てて」
「義経さんが頼朝さんに追われた時に匿ったんだね」
「そうだったね」
「そうだよ、それでそのことからね」 
 先生はここで動物の皆に悲しいお顔になってお話しました。
「頼朝さんと対立して」
「四代目の人がね」
「義経さんを衣川で攻めて滅ぼして」
「その後は頼朝さんに滅ぼされたね」
「そうなったのよね」
「頼朝さんは敵というかね」
 そうでなくともというのです。
「自分と何かあったらね」
「もうその相手を絶対に滅ぼしたね」
「それも徹底的に」
「しかも一族郎党で」
「許すことはなかったね」
「織田信長さんは実は敵でもよく許していたよ」
 敵に容赦しなかったと言われるこの人はです。
「あくまで最低限の血しか求めなかったけれど」
「それでもだよね」
「頼朝さんはね」
「敵どころかね」
「自分に何かあるとだったね」
「そう、皆殺しにしてね」
 そうしてというのです。 
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