| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

夢幻水滸伝

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二百七十九話 二つの会談その二

「それを比較しましても」
「わしにはか」
「勝てません」
 戦をしてもというのだ。
「そやからです」
「戦うよりもか」
「協調をです」
 それをというのだ。
「願います、それに」
「それに?」
「貴方もワテクシがその選択をすることをお考えでしたね」
「そや」
 メルヴィルは笑顔で答えた。
「実際な」
「左様ですね」
「自分と戦わん様にや」
「マサチューセッツ州を囲む様にしてですね」
「他の州を掌握してや」
「ワテクシにプレッシャーをかけてましたね」
「そしてな」
 そのうえでというのだ。
「こうしてや」
「会談で済めばですね」
「ええと思ってた」
「ワテクシはその戦略にまんまと嵌った」
「悪く言うとそうなる」
 メルヴィルも笑って否定しなかった。
「まさにな」
「そうですね、貴方は戦略ではワテクシより遥かに上です」
 まさにとだ、ボーム自身が認めた。
「やはり」
「そうなんやな」
「そして政もです」
 こちらもというのだ。
「ワテクシよりも上です」
「神星やから能力も高くてか」
「そちらの方も」
「そやねんな」
「そうしたことを見まして」
 それでというのだ。
「これからはです」
「わしと一緒にやってくか」
「そうしたいと考えています」
「そういうことか」
「それでお返事は」
「願ったり適ったりや」
 満面の笑顔で大きな牛肉にかぶりついた、そうして思い切り食い千切りそのうえで噛みつつ話した。
「それやとこれからな」
「一緒にですね」
「やってこな」
「それでは」
「一人より二人やからな」
「だからこそですね」
「これからは一緒にやってこな」 
 ボームに肉を食べつつ話した。
「仲良うな」
「そうしましょう、では」
「ああ、アメリカの統一とな」
「この世界を救うことを」
「やってこうな」
「そうしましょう」 
 笑顔で話してだった。
 メルヴィルとボームは共にバーベキューを食べ酒を楽しみつつ盟約を結んだ、そうして飲んで食べ終わるとだった。
 デザートのアイスクリームをやはり気障なポーズで食べつつだ、ボームは言った。
「こうして最後はです」
「デザートやな」
「特にです」 
 何と言ってもというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧