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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第二百話 すべてのはじまり その2

第二百話 すべてのはじまり その2

ある日突然、社会人が社会不適合者になってしまう現象、『断罪王現象』。
俺、石間コウイチは断罪王現象で社会不適合者になってしまった『断罪者』を正常な状態に戻し、再び社会につなげる『リンクマスター』の仕事をしている。

女刑事・新田みくの暴走がきっかけで俺は新田と奈良見ルナにこれまで隠していた断罪王現象の真相を語った。
かつてテロリスト『THE翼』によって引き起こされた『オルトロス革命』がきっかけで、俺達の国は秩序を失い、暴行・殺人・強奪が頻繁に発生していた。
そのせいで、まだ幼い俺は両親を失い、『アイツ』の率いる『孤影』に入団した。
『孤影』に入団した俺は自分たちの国に失われた秩序を取り戻すために、国内で暴行・殺人・強奪を繰り返すグループたちを仲間と共に10年かけて全滅させた。
俺達の国は秩序を取り戻すも、最終的に『孤影』で生き残ったメンバーは俺と『アイツ』だけだった。
多くの仲間を失うも、自分たちの国の再生を確信した俺と『アイツ』は度重なる戦いで心にできた傷を癒すかのように国内を出て、世界中を旅していた。
そして、俺と『アイツ』は旅の途中で出会った『断罪王』と名乗る男から『狂撃波動』と『不老能力』を強制的に授けられ、この世界を監視する役目を無理矢理押し付けられた。
しかし、度重なる戦いで仲間を失い、心を病んでしまった『アイツ』は狂撃波動で全人類を社会不適合者にして、自滅させると俺に宣言する。
俺は『アイツ』の暴走による全人類の自滅を阻止するために『アイツ』の持つ『狂撃波動』の力の危険性を各国のトップに説明する。
俺と同じく、全人類の自滅を恐れた各国のトップは『アイツ』の存在を世間に隠したまま、現代社会に『断罪王現象』と『断罪者』そして、それらを治癒する職種『リンクマスター』の必要性を提唱した。
これにより、全世界にリンクマスター協会が設立され、各国のリンクマスターによる、断罪者の根絶計画が始動した。
しかし、『アイツ』が自身の狂撃波動で全人類を社会不適合者にして自滅させる旅を初めてからもう数十年が経っている。
『アイツ』が世界中の人々に放った『狂撃波動』は、狂撃波動の直撃を受けた人間のストレスに干渉して、不定期に、その人間を断罪者(社会不適合者)にしてしまう。
もしかすると、全人類がすでに『アイツ』の『狂撃波動』の直撃を受けていてもおかしくない。
それが仮に正しければ、全人類にとってなにか大きなストレスをもたらす現象、たとえば世界戦争などが開始されれば、全人類が断罪者(社会不適合者)に覚醒し、全人類が狂人化して、自滅する可能性が高い。
まぁ、あくまで過程だが。
女刑事・新田みくは自身の弟が同級生の伊倉アキオに殺された事件の真犯人が『アイツ』であることを知って、すぐにリンクセンター石間を去った。
リンクセンター石間に俺と奈良見ルナが取り残される。
「みくちゃん、本気で『アイツ』について一人で調べるつもりなんですかね」
「俺は一応、止めたからな、あぶねぇって」
「にしても、石間さんが『不老能力者』だったとはなぁ~!」
「各国のリンクマスター協会のトップ達は知ってるが、あんまよそに言いふらすなよ」
「知り合いに言ったところで絶対信じてもらえませんよ」
「それより、奈良見、お前もう今日は帰っていいぞ」
「そりゃあ、帰りたいですけど、あんな話聞いたあとじゃ、まだ心の整理がつかなくて...それに...」
「伊倉アキオの二次被害者のことか?」
「はい...結局手遅れでしたね...いじめ加害者とはいえ、もうちょっとどうにかならなかったんでしょうか...」
「死んだ奴らのことなんてとっとと忘れろ、じゃないとお前が壊れちまうぞ『アイツ』みたいにな」
「その『アイツ』っていう石間さんの元カノも仲間思いな人だったんですか?」
「『アイツ』は元カノじゃねーよ‼でも、お前の言う通り、『アイツ』は仲間思いな女だった、人一倍優しいから人一倍傷つきやすいせいで壊れちまった...とにかく、俺はもう寝るぞ。帰るときはちゃんと扉の戸締りしてけよ」
結局、奈良見ルナは自宅には帰らなかった。
『アイツ』は今、疲れ切った俺達を見て、何を思っているのだろうか。

次回予告  原田ユウキ その1 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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