| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

星河の覇皇

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第八十三部第一章 防衛ライン到達その三十八

「そして私も残虐なことはだ」
「好まれないですね」
「閣下も」
「左様ですね」
「戦争は行うが」
 そして自ら指揮も執るがというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「無駄な殺戮は一切されないですし」
「一般市民への攻撃もされない」
「それが閣下ですね」
「死刑はあってもコーランに則ったものだ」
 それでなければならないというのだ。
「それでいい、アッラーは血を求められるか」
「それは違いますね」
「ジハードは認められますが」
「異教徒の信仰も認められます」
 即ちその権利もだ、ジズヤを払うならいいとしているのだ。
「そこが違います」
「そもそも」
「それで、ですね」
「閣下も」
「ジズヤも認めているし同じムスリムならだ」 
 それならというのだ。
「尚更だ」
「無闇な殺戮はあってはならないですね」
「ムスリム同士では」
「左様ですね」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「これまでも命じなかったしだ」
「これからもですね」
「それは同じですね」
「左様ですね」
「戦争になってもな、政治的にも一般市民への攻撃なぞ」
 アッディーンは大統領つまり政治家としても話した。
「統一を考えているならだ」
「尚更ですね」
「行ってはならないですね」
「それは」
「そうだ、具の骨頂だ」
 それを行うことはというのだ。
「文字通りにな」
「左様ですね」
「それで、ですね」
「政治的視野からもですね」
「一般市民は攻撃しませんね」
「民生も産業もな」
 その全てをというのだ。
「今もそうしているしな」
「星系は占領しても」
「これまでの統治を暫定的にでも認めていますし」
「それで、ですね」
「ことを進めていますね」
「そうしていく、サマルカンド星系もだ」
 ティムールの首都であるこの星系で戦う時もというのだ。
「戦闘の際はな」
「決してですね」
「一般市民を巻き込まないですね」
「艦隊や軍事施設は攻撃しても」
「それでも」
「そちらには手を出さずだ」
 そうしてというのだ。
「戦う、そしてだ」
「統一ですね」
「それを果たしますね」
「その時も」
「そうする、勿論次の防衛ライン攻撃の時もだ」
 これから行うその時もというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧