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レーヴァティン

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最終話 世界を見守ることをその十一

「まだ怠ける方がだ」
「いいか」
「それなら何もしない方がいい」
 溺れるよりもというのだ。
「まだな」
「そういうことか」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「寝ている方がな」
「そういうものか」
「俺が思うにな、しかしな」
 ここで英雄はこうも言った。
「これからこの世界はどうなるか」
「それな、興味深いよな」
「実にな、世界は戻ったが」
「むしろこれからだな」
「世界の危機が来るのはな」
「見たらそれぞれの街や村に分かれてな」
「散り散りだ」
 見れば争いもある、賊もモンスターも出ている。
「そうなっているが」
「これからどうなるか」
「見ていくか」
「そうするか、危機を救うっていう連中もな」
「どういった連中かな」
「見るか」
「そうしていくぞ」
 こう久志に話した。
「いいな」
「それじゃあな」
「治めながらな」
 ムーとアトランティスもというのだ。
「そうしていくぞ」
「そうだな、俺達のやることはまだある」
「そのことを忘れないことだ」
「だから溺れないことだな」
「尚更な」
 こう話してだった。
 実際に政務を執った、それは相変わらず多忙で久志は一日の仕事を終えてから英雄と飲みつつぼやいた。
「いやあ、本当にな」
「やることが多いな」
「ああ」
 こう答えた。
「実感してるよ」
「俺もだ」
「統一してな」
「国家連合になりな」
「クトゥルフを倒してもな」
 それでもというのだ。
「世界を戻してもな」
「やはりな」
「やることはな」
「相変わらずだ」
「多いな」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「これからもだ」
「忙しいな」
「そうだ、ではな」
「これからもな」
「ことを進めていくぞ、それとだ」
「それと?」
「アトランティスとムーの周りには気流が激しくな」
 そうなっていてとだ、英雄は二つの浮島の周りのことを話した。このことは世界を戻してから世界を見てあらためて気付いたことだ。
「しかもかなり多い」
「だから他の場所から行き来するにはな」
「かなり難しい」
「そうだよな、上は静かでもな」
 二つの浮島の上はというのだ。 
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