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夢幻水滸伝

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第二百七十四話 崑崙その三

「そしてや」
「内政全般を整えているしな」
「そのうえ戦の用意もしてる」
「全部やってるとな」
「お金も人手もや」
「資源もな」
「とても余裕がない」
 こう言うのだった。
「これは南洋もアメリカも一緒やな」
「中南米もアフリカもな」
「そやな、地下世界や北極上空もな」
 そうした地域もというのだ。
「やっぱりな」
「一緒やな」
「そや、自分達のことで手が一杯でな」
「他の勢力を助けるどころかな」
「何かする余裕自体がや」
 それそのものがというのだ。
「ないわ」
「そやな」
「まして欧州はです」
 金と同じく二人と共にいる蒲が言ってきた。
「それぞれの国の星の方々が誓い合っていますね」
「円卓に座ったうえでな」
 羅が応えた。
「あのアーサー王のな」
「それに座ったうえで」
「それでや」
 そのうえでというのだ。
「それぞれの神具を手に持って上に掲げて重ね合わせてな」
「騎士道に基づき誓い合いましたね」
「競い合おうとも同志としてまずは欧州を統一すると」
「自分達でな」
「それやとや」 
 施も言ってきた。
「自分等はな」
「何かすることはですね」
「あかん、こっちが何かしようとするとな」
「それがええことでも」
「あの連中は怒るわ」
「余計なことをするなと」
「そうなるさかいな」
 その為にというのだ。
「自分等はな」
「何もせんことですね」
「そや、もうあそこはあそこでな」
「やってもらいますね」
「あの連中でな、まあそれぞれの国に天の星のモンがおってや」
 施はあらためて自分達のことから話した。
「神星のモンが五人おる」
「ヘッセさん達ですね」
 金が応えた。
「あの方々がおられるので」
「それでや」
 その為にというのだ。
「任せてもな」
「問題ないですね」
「そや」
 こう言うのだった。
「今はああでもやがてな」
「治まりますか」
「そうなるわ、あそこは皆優秀やからな」
 星の者達がというのだ。
「しかも神星が五人もおるさかいな」
「問題なしですか」
「そう思う、ここはな」
 まさにというのだ。
「あの連中に任せる」
「欧州は」
「今は未開で貿易もままなってへんが」
 それでもというのだ。
「たまにあっちからの船が来たらちゃんと交易してな」
「そうしてですか」
「そのうえでな」
 さらにというのだ。 
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