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ドリトル先生とタキタロウ

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第四幕その十

「まさにね」
「ずっとテレビや新聞で巨人一色だと」
「もう誰もが巨人巨人で」
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「巨人がやった悪いことも知らないで」
「無批判に応援してしまうね」
「実際に日本じゃ長い間そうだったんだよね」
「巨人ファンが一番多くてね」
 チープサイドの家族もお話します。
「皆無批判に応援して」
「悪いことをしていても皆やってるで終わりだったんだね」
「そんなことになったら善悪なんて意味ないよ」
 トートーは糾弾する様に言いました。
「もうね」
「皆やってないしやってると言っても駄目よ」
 ポリネシアは断言しました。
「絶対にね」
「そんな風な人も出ていたのね」
 ダブダブは恐ろしいものさえ感じていました。
「巨人ばかり喧伝されていて」
「そうなんだ、けれどインターネットが登場してね」
 そうしてというのです。
「マスコミが報道しないことも明るみになってね」
「それが凄く拡散されるからね」
「インターネットだと
「新聞やテレビよりも遥かに」
「そうなるしね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「巨人の悪事も皆知ったしインターネットが普及してマスコミが弱まってね」
「新聞もテレビもね」
「弱まったし」
「それで売れなくなって観られなくなって」
「巨人の親会社ってマスコミだし」
「親会社も弱まってね」
「お金もなくなったんだ」
 巨人はお金を使ってやりたい放題していたのにです。
「それでチーム経営もやる気がなくなってね」
「ずっと補強ばかりだったのにね」
「その補強も出来なくなったし」
「お金がなくなって」
「しかもずっと選手育ててなくて」
「育成方法も忘れてね」
「設備も碌でもないものになってね」 
 そうもなってというのです。
「故障者も増えてね」
「補強出来なくて選手も育てられなくて」
「まともな助っ人も来ないし」
「ドラフト指名も逆に断られる」
「それも事前に」
「それでああなったんだ」
 今の状況に陥ったというのです。
「巨人はね」
「そうだね」
「物凄く弱いチームになったわ」
「今の巨人はね」
「とんでもなく弱いチームになったよ」
「驕る平家は久しからずだよ」
 先生はラーメンとお野菜を一緒に食べました、そうしてからウイスキーを飲んでお酒が身体にさらに回るのを感じつつ言いました。
「何でもね」
「巨人こそまさにそれよ」
「驕る何とやら」
「実際平家はそうでもなかったらしいけれど」
「巨人はそうだったしね」
「球界の盟主とか言ってね」
 こう自称してです。 
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