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ドリトル先生とタキタロウ

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第四幕その一

                第四幕  タキタロウの湖
 先生と皆はスタッフの人達と一緒に大鳥池に着きました、皆は山に囲まれたその湖を見て言いました。
「大きいね」
「うん、それで山に囲まれてるね」
「緑の木にね」
「辺鄙と言えば辺鄙だね」
「ここは」
「そう、だからね」
 それでとです、先生は皆にお話しました。
「タキタロウも幻の魚と呼ばれているんだ」
「こうした場所にいるから」
「しかも個体数が少ないから」
「それで見た人が少なくて」
「それでなんだ」
「東北は長い間人口も少なかったんだ」
 先生歯このこともお話しました。
「日本の中では」
「やっぱり昔は人口が多かったのは関西ね」
「あの辺りね」
「都もあったし」
「あそこから日本の歴史ははじまった様なものだしね」
「古事記とかだと神武天皇が熊野から入られてね」
 九州の方からです。
「そして大和に入られてね」
「それで開闢となったね」
「日本の歴史はそこからはじまるね」
「神話からね」
「そうしたお話があってね」
 そうしてというのです。
「大和朝廷が興ったね」
「それで飛鳥の方に都があって」
「そこから発展していったから」
「昔の日本は関西中心で」
「人工も多かったね」
「そして徐々に人が増えていって朝廷の勢力も拡大して」 
 そうなってというのです。
「西国から関東にも及んだね」
「倭建命のお話もそうだね」
「九州の豪族をやっつけて関東にも行って」
「それで平定しているね」
「実はこの人に殺されたというお兄さんは生きているという話があるんだ」
 小碓命はというのです。
「美濃今で言う岐阜県に入ってそこを治めていたみたいだよ」
「あの手足をもぎ取られて簀巻きみたいにされて捨てられた人?」
「とんでもない殺され方だと思ったら」
「実は生きていたんだ」
「そうだったの」
「この人を祀っている神社が岐阜県にあるんだ」
 先生はこのことをお話しました。
「これがね」
「あれっ、そうなんだ」
「日本って神社もお寺も多いし」
「色々な神様仏様が祀られているけれど」
「倭建命のお兄さんもなの」
「祀られているの」
「倭建命は各地の平定に行かされてね」 
 そうなってというのです。
「小碓命は辺境の統治と防衛に派遣されてそこを治めていたみたいだね」
「それじゃあ当時は岐阜県が国境だったんだ」
「朝廷から見て」
「そうだったのね」
「そうなんだ、そして関東に統治が及んで」
 倭建命が平定してです。
「それがある程度固まって東北、奥羽もだよ」
「朝廷は勢力圏に加えていったんだ」
「今僕達がいる場所も」
「そうしたんだ」
「そうだよ、ただ平安時代初期は今で言う福島県辺りが国境みたいな感覚で」
 朝廷から見てというのです。
「安達ケ原のお話があったりしたんだ」
「あの鬼婆?」
「人を取って食べたという」
「あのお話があったんだ」
「安達ケ原のお話は和歌にも詠われているよ」
 そうなっているというのです。 
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