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大阪の目目連

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第五章

「思ったまして」
「それで、ですか」
「はい、個人的には面白い業界ですよ」
「そうなんですね」
「ええ、就職考えて下さい」
「わかりました」
 このことも頷いてだった。
 誓一郎と結衣は結局その部屋にした、その際コスプレもかなりサービスしてもらった。
「バニーガール、ブルマの体操服に」
「赤のロングチャイナ、フライトアテンダント、ナースね」
「それに浴衣もだよ」
「私六回も着替えるのね」
「駄目かな」
「いえ、それって六回もよね」
「そうだよ」
 誓一郎は結衣にホテルのエレベーターの中で話した。
「楽しもうね」
「六回って多いかしら」
「そうみたいね」
 こう彼に返した。
「どうやら」
「そうだったんだ」
「ええ、けれどなのね」
「楽しもうね、それだけ」
「ええ、そのお部屋で」
「フリータイムだけれどどんどんね」
「楽しむのね」
「そうしよう、しかしどんな妖怪が出るのかな」  
 誓一郎はここでこのことを考えた。
「一体」
「それが問題ね」
「悪いことはしないらしいけれど」
「どんな妖怪がいるか」
「それがね」
 まさにこのことがというのだ。
「問題だね」
「河童がいて」
 結衣は少し考えてから述べた。
「お風呂場にいるとか」
「それかな」
「お風呂場だと垢舐めの場合もあるし」
 この妖怪のケースもというのだ。
「あるしね」
「そうだね」
「他にも色々考えられるけれど」
「まあ何もしてこないなら」
「それならいいか」
「そうよね、うちの学校って」
 八条学園はというのだ。
「妖怪とか幽霊のお話多いから」
「百は下らないからね」
「見たって人も多いし」
「だからね」
「別にね」
 そうした存在がいてもというのだ。
「私達怖くないから」
「妖怪も幽霊も」
「具体的にどういったものか知ってるから」
 それ故にというのだ。
「別にね」
「怖くないね」
「ええ」
 まさにとだ、結衣は述べた。
「本当に」
「幽霊は身体があるかないかだし」
「人間にね」
「身体があったらね」
 それならというのだ。
「人間よね」
「うん、つまり魂がね」
「重要で」
「それで身体から出たら」
 魂がというのだ。 
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