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X ーthe another storyー

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第一話 開幕その十七

「必ずね」
「人間が滅びるか地球が滅びるか」
「その問題と一緒にね」
「素晴らしい結論にだね」
「辿り着くよ」
 こう言うのだった。
「あたしはそう思うよ」
「そうなるのかな」
「誰にとっても辛くて悲しくて長い戦いなるけれど」
 それでもというのだ。
「そうしたものを乗り越えてね」
「素晴らしい結論にだね」
「辿り着くよ」
「どうなのかな、それは」
「牙ちゃんが今そう思っていてもね」
 北都は笑顔のままさらに話した。
「あたしはね」
「そう思ってるんだね」
「そうだよ」
 まさにという返事だった。
「だからね」
「これからだね」
「一緒にね」
「そうなるかもだね」
「見ていこう」
 こう言うのだった。
「そうしていこう」
「そう言うのなら」
 友達がとだ、牙暁は考える顔で応えた。
「僕も信じられないけれど」
「それでもだね」
「見ていくよ」
「そうしてくれるね」
「うん」
 そうだと言うのだった。
「本当にね」
「二人でね」
「僕は一人じゃない」 
 北都の今の言葉を聞いてだった。
 牙暁は自然と笑顔になった、そうして彼女に顔を向けて話した。
「そうもなったんだね」
「そうだよ、あたし達はお友達になったからね」
「ずっと一人だったからね、僕は」
「夢の世界でそうだったよね」
「うん、他の人の夢に入っても」
 それでもというのだ。
「お友達はね」
「いなかったね」
「これまでね、けれど」
「これからはね」
「お友達でね」
 その間柄でというのだ。
「ずっとだよ」
「一緒だね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。
「寂しくないよ」
「そうだね、そういえば」 
 まただった、牙暁は北都の言葉に反応して言った。
「悪いことをする人は寂しい人だって」
「昴流ちゃんが言われたね」
「そうみたいだね」
「あたしそう言われた時を見ていたの」
 北都はやや悲しい顔になって述べた。
「昴流ちゃんがね」
「そうだったんだね」
「うん、だからね」
 それでというのだ。
「言えるよ」
「彼が言われたので」
「そうね」
「そうですね」
 牙暁は考える顔になって述べた。
「悪事を行う人はです」
「寂しい人だよね」
「寂しいからこそ」
 それ故にというのだ。 
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