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DQ3 そして現実へ…~もう一人の転生者(別視点)

作者:あちゃ
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彼女の怒りは、彼氏が収める

首尾良くポポタ君は、モブ等を追い返す事に成功。
そのポポタ君も遊びに行ったのでアルルパパのお話に…
「……ポカパマズさんは、ポポタが産まれる前に村の外で私が見つけました。モンスターにやられ、傷だらけで倒れていた所を私が助けたのです…」
「確か『ポカパマズ』って『キチガイのカタワ』って意味だよな?何でそんな名前で呼んでるんだ?」

「…当時…ここら一体は、モンスターの影響以外で不幸に見舞われてました…」
「モンスターの影響以外?…それは異常気象とかで?」
人間とは無力な生き物なのだ…そして、その無力さを誰かの所為にしたがるのです。
きっとそれがアルルパパね!
「そんな時に村の外で見つかった彼の事を『ポカパマズ』………『キチガイのカタワ』と悪意を込めて呼んだ人が居たのです…しかし、回復したポカパマズさんは村の為に、壊れた家の修理を手伝ったり、枯れた井戸を更に掘り、水の確保を手伝ってくれたり…助けてくれた恩だと言って、村の為に尽力してくれたんです!」

「それで貴女は彼に惚れちゃったんですね?」
まぁ…頬を赤らめ俯いちゃった。
アルルパパはイケメンなのかしら?
ゲーム画面では分からないからなぁ………

「でも彼は出て行きました…重大な使命があると言って………村を出て行く前の晩に、私は彼と結ばれたんです…その時ポポタを授かりました」
記念に一発ってやつね!
「…なるほど…では彼について、もう少し詳しく教えてくれませんか?」
お!?
アルル様がポカさんの事を聞きたがってるぅ!
心配しなくても、その人は貴方のパパよ。

「わ、私の分かっている事は…彼の本当の名はオルテガ…アリアハン出身という事だけです…」
ほれキタ!
アリアハンのオルテガよ!
アルル様のパパなのだ!
これでいいのだぁー!

「あ、あのクソ親父!!世界を救う旅に出るとか言って、女遊びをしているだけじゃないの!!」
真面目っ娘アルル、大激怒!
「落ち着いてよアルル…」
「うるさい!どうせ男にとって、女なんて性欲処理の道具なんでしょ!アンタみたいに其処ら中で子供造ってる男に、落ち着けなんて言われたくない!アンタこそ1カ所に落ち着きなさいよ!」
この状況下で種馬男が声をかければ、火に油を注ぐ様な物…
プンプンって出て行ってしまいましたよ。


「リュカさん…良い判断ですね。ポポタ君を出て行かせた事…」
「…ありがとウルフ…経験者だからね…ティミーもキレてたからね…」
あら…そんな理由でポポタ君にお小遣いを渡してたの?
しかもそれに気付くなんて…私のウルフちゃんは賢いわぁ…

「ちょっと父さん!落ち着いてていいんですか!?アルルが村の外まで出て行っちゃいましたよ!追いかけなきゃ!」
そんなに気になるなら、自分で行けばいいのに。
ヒスってる女は扱いにくいのよ…近寄らない方が良いのよ!
「追いかけても良いが、さっきの見たろ!僕が行っても逆効果だよ………同じ気持ちを分かっている、お前が行ってこいよ!優しく宥めろよ。帰ってきて、いきなり斬りかかられたくないから」

「僕が行って効果ありますか?…殴られるだけでは?」
「じゃぁ殴られてこいよ!お前がサンドバックになって、怒りを吐き出させろよ!…アルルにだったら殴られても構わないだろ、お前!?」
そっちの趣味に目覚めちゃったりして…
「……ふう…相変わらず勝手だなぁ……」
諦めなさいよ…この男は、そう言う奴なのだから。


なんやかんやと文句を言いつつ、アルル様の後を追うお兄様。
「…行ったか。………惚れてる女の事なのだから、僕に言われなくても後を追ってほしいものだね!」
率先してそんな事が出来るのなら、リュリュお姉様は既にご懐妊でしたわ!
「お父様…お兄様にそう言う期待をされるのは酷ですわ。そんな事が出来ているのなら、今頃お父様には孫が複数存在しているはずですわ!」
グランバニアの未来が心配ねぇ…

「ところでリュカさんは、何時頃からティミーさんがアルルに惚れているって、気付いたんです?」
「…そう言うハツキは何時から?」
「私は…船を手に入れてからですね。仲良さそうに会話している二人を見て…」
あ、私もー!
船で良い雰囲気だったのよ。

「僕は…ダーマでかな」
ダ、ダーマで!?それはいくら何でも…
「幾ら何でもそれは嘘よ!ティミーとアルルちゃんが出会った場所じゃない!」
「うん。カンダタやハツキ・ウルフが転職をしている時、あの二人が仲良さげに会話してたんだ…ティミーって女の子と会話する時、僕の血が混じっている事を恐れて、1歩引いて対峙してたんだ。例外は母親と妹、あとリュリュ…まぁ彼女も妹なんだけど、それくらいかな。でも出会って1日のアルルとは、自然な形で会話してたんだ!………あの時思ったんだ…絶対この二人をくっつけようって!」
け、結構見てるのね!
侮ると痛い目に遭うかな?…無いか!



さてさて、タリーナさんに色々と此方の状況を説明し、アルルパパとポポタパパが同一人物である事を分かってもらい、話は纏まった。
そして辺りが暗くなってきた頃、お兄様とアルル様が揃って戻ってきました。

「只今戻りました…申し訳ありません、ご心配掛けて…」
「遅くなって済みません…」
1発ヤってきたのかしら?

「何だぁ?遅いと思ったら、イチャついてキスしてたのか!」
「な、何ですか…藪から棒に!!」
お兄様、動揺しすぎです!
キスぐらいなんですか!

「だってキスしてたんだろ?」
「な、何を根拠に!!」
「……お前、女装の趣味があるの?」
女装しても、ポピーお姉様が出来上がるだけでは?
「はぁ?無いですよ、そんなの!」

「じゃぁ、その口に付いた口紅は、アルルから転移した物だろ!」
慌てて口を押さえるお兄様。
「ティ、ティミー…私、口紅なんて付けてないよ…」
くだらない事に引っかかってんじゃないわよ!
「騙されやすい男だな!簡単に引っかかってやんの!…お前、自分の惚れた女が化粧してるかどうか知っておけよ!」
「くっ!以後、注意します!」
まだまだ役者が違うわね…

「アルル…僕の息子は、こう言う情けない息子なんだ。だからよろしくな!コイツなら100%君を幸せにする事が出来る…でも、こんな男だから自分を犠牲にして君を幸せにしようと暴走しかねない!そうならない様に、君が息子を幸せにしてやってくれ。そして二人揃って幸せになってほしい…」
うん。情けない男ではあるけれど、とても良い人であることは間違いないわ!
ただ…父親の血という時限爆弾が、何時発動するかが不安よねぇ…
その元凶が目でキスするようにと促している。
お兄様は他の人に助けを求める様に見回すが、助ける者など居りはしない…さっさとキスせい!

「「……………」」
何だかこっちまでこっ恥ずかしくなる様な、初々しいキスをする2人。
う~ん…ちょっと羨ましいかな…
あんなキスをウルフちゃんとしたいわぁ~…



 
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