| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

オズのボームさん

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十一幕その六

「才能や閃きと言われるものは一パーセントだったらよ」
「どれだけ小さいか」
「そう、だからね」
 それでとです、オズマはボームさんとお話しました。
「私はむしろね」
「努力の方をだね」
「大事だと思うわ、一パーセントの閃きと九十九パーセントの努力の両方がね」
「ないとことは成らないし」
「そう、そして割合を見るとね」
 そうすればというのです。
「全くね」
「違うね」
「そうよ」
 本当にというのです。
「だからね」
「努力は否定しないね」
「むしろ肯定しているわ」
 それとは逆にというのです。
「完全にね」
「そうだね」
「だからエジソンさんは発明王でね」
「いつも努力して頑張っているからね」
「モーツァルトさんも作曲をしているからよ」
「作曲をしていないと苦しい位にね」
「作曲に励んでいるから」
 そうしているからだというのです。
「あれだけの名曲を生み出し続けているのよ」
「駄作はないからね、あの人は」
「あの人は九十九パーセント以上の努力でね」
「一パーセントの閃きを導き出してもいるね」
「そしてその閃きも一パーセントじゃなくて」
 さらにというのです。
「数パーセントの場合もね」
「あるね」
「そうよ、だからね」
「あれだけ名曲ばかり作っているね」
「そうよ、だから努力は」 
 それはというのです。
「本当にね」
「大事だよ」
「それを否定したら」
「何が出来るか」
「出来る筈がないのよ」
「だから結果だけを見たり」
 そうしたりとです、ボームさんはまた言いました。
「駄目な人は何をしても駄目とか」
「私は間違っても言わないしね」
「オズの国でもだね」
「言わないのよ」
 他の誰もというのです。
「そうなのよ」
「はじめて続けることこそがね」
「美徳なのよ」
 こう言うのでした。
「そうなのよ」
「その通りだね」
「だからオズの国も発展するの」
 そうもなっているというのです。
「これがね」
「駄目と思わないからね」
「まずはじめて」
 そしてとです、オズマは言いました。
「そしてよ」
「続けることだね」
「これがオズの国で美徳とされていることだよ」
「そうだね」
「だから私もよ」
「努力することが大事だと考えているね」
「そうよ、けれど駄目な人は何をやっても駄目なんて」
 オズマはこの考えに非常に懐疑的に思って言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧