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レーヴァティン

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第二百六十八話 神託が教えたことその一

                第二百六十八話  神託が教えたこと
 英雄達は大坂城で神託を伺う為に都に発つ準備を整えるとすぐにだった、空船に乗り都に向かった。
 その空船の中でだ、英雄は仲間達に言った。
「長かったな」
「神託を伺うまででござるな」
「ああ、魔神と戦う倒せるだけの力を得る」
 英雄は智に応えて述べた。
「それまでな」
「長かったでござる」
「全くだ、しかしな」 
 それでもとだ、英雄は言った。
「その時が来た」
「それならばでござるな」
「ここはだ」
「素直にでござるな」
「都に赴き」 
 そうしてというのだ。
「御所に参内してな」
「伺うでござる」
「そうする、神託を伺うにもな」 
 それにもというのだ。
「やはりな」
「時でござるな」
「それが必要でだ」
 それでというのだ。
「それまでにだ」
「やるべきことを全て終える」
「そう思ってやってきた」
「それでよかったと思うよ」
 桜子は強い声で言った。
「本当にね」
「そうだな」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「あたし達がやったことはね」
「無駄ではないな」
「遠回りでもないよ」
 そのどちらでもないというのだ。
「神託を伺える様になるまでのことを全部した」
「それだけだな」
「あたしの勘だけれど早くも遅くもないよ」
 そのどちらでもないというのだ。
「まさにね」
「期だな」
「刻限とも言うね」
 桜子は笑ってこの言葉も出した。
「まさにね」
「その時だな」
「今はね、刻限ってのはわからないんだよ」
 桜子はこうも言った。
「人間にはね」
「わかるのは神仏だな」
「そうさ、神仏の仕事だよ」 
 刻限をもうけることはというのだ。
「まさにね、だからあたし達はね」
「その刻限までにだな」
「やるべきことを全部やって」 
 そうしてというのだ。
「そのうえでね」
「ことを為すことだな」
「そうさ、そして今のあたし達は」
「刻限が来た」
「絶対にそうだよ」
「陰陽の占いをしてみましたが」
 良太も言ってきた。
「まさにです」
「今がだな」
「刻限でした」
 桜子の言う通りにというのだ。
「そうでした」
「やはりそうか」
「これまでも占ってきましたが」
 それでもというのだ。
「刻限とはです」
「出なかったか」
「はい」
 そうだったというのだ。 
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