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星河の覇皇

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第八十二部第四章 破竹の進撃その十

 彼等は後は汗を流した、士官学校の日常は平和に過ぎていった。
 だがそれは連合でのことでありサハラでは連合軍といえど観戦武官達は平和の中にあるとは言えなかった。
 追撃にかかる連合軍に同行していた、当然彼等は安全圏にいるが。
 それでもオムダーマン軍の動きを見てこんなことを言っていた。
「速いな」
「追い付くだけでも必死ですね」
「連合軍にはない速さです」
「サハラの艦艇の速度は速いですが」
「今回もですね」
「かなりのものですね」
 艦艇の中でこんなことを話していた。
「これはまた」
「普段以上に」
「そうなっていますね」
「それについていくとなると」
「どうもです」
「我々も一苦労です」
「同行するだけで」
 迅速に移動するオムダーマン軍と行動を共にすることもというのだ。
「それでいて機雷原は突破しています」
「何なく難を逃れています」
「それを見ますと」
「どうにもです」
「今回のことは参考になります」
「全く以て」
「これは」
 観戦武官達は口々に言った。
「進軍でさえも」
「この進軍をどう学ぶか」
「我々に活かすか」
「連合軍の進軍は遅いです」
 このことはというのだ。
「どうにも」
「元々艦艇の速度が遅いですし」
「采配的にもですね」
「進軍は遅いです」
「ですがそれで、です」
「この進軍からも学び」
「連合軍にどう活かすか」
 連合軍にとというのだ。
「その進軍に」
「この進軍をどう活かすか」
「それをですね」
「今学ぶべきですね」
「今後の為に」
 こう進軍に必死に追いつく中で話す、今の彼等はオムダーマン軍に必死でついていきながらその進軍のことも観て学んでいた。
 そうしてだ、こうも言うのだった。
「これがアッディーン大統領の用兵ですね」
「艦艇の元々の速度もありますが」
「進軍は迅速です」
「それも極めて」
「宙形は的確に頭に入っていて」
「ワープも効果的に使う」
「そうして進軍を行う」
 それがというのだ。
「アッディーン大統領ですね」
「あの御仁の用兵ですね」
「ただ攻撃が上手であるだけではないですね」
「進軍も見事です」
「しかも落伍者も出ていません」
「統率も取れています」
「こちらもかなりです」
 このことも見て言うのだった。
「オムダーマン軍のシステムは連合軍より落ちます」
「その指揮システムも」
「その筈ですが」
「統率も完璧です」
「これを見ますと」
 どうにもというのだ。
「如何にアッディーン大統領が凄いか」
「その統率能力も」
「これだけの速度で進軍しても落伍者を出さない」
「損害や故障はすぐに修理されますし」
「後方の工作艦によって」
 これもアッディーンが用意させているものだ。 
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