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おぢばにおかえり

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第七十一話 詰所の中その五十四

「将来お婿さんになってくれる人と」
「そうですか、じゃあいさんでせいじんしていきますね」
「それはいいけれど」
 これまたわからないことを言ってと思いながら言いました。
「新一君ずっと私見てるわね」
「そうですか?」
「それが気になるわ」
「そこをどうしてかわかるといいよ」 
 また白石さんが言ってきました。
「千里ちゃんもね」
「そうですか」
「うん、ただ阿波野君も癖が強いからね」
「そうですね、基本凄くいい子なんですが」 
 それがです。
「嫌いな人は嫌い抜きますから。執念深いですし」
「そこだよね」
「そのことが気になりますから」
 どうしてもです。
「私も仕込ませてもらいます」
「この詰所では千里ちゃんが一番だね」
「新一君の近くにいますから」
「だからね」
「お仕込みは私がですか」
「一番よくすることになるから」
「わかりました、後輩ですからね」
 天理高校そして奥華のです。
「これからもいさませてもらっていきます」
「宜しくお願いします」
「こちらこそね、詰所のことはもういいわね」
「大体わかりました」
「それまでも通ってたっていうし」
 お泊りまでしてです。
「問題ないわね」
「そうですね」
「ならいいわ、他のこともね」
「お聞きしていいですね」
「知ってる限りなら」
 当然まだまだ知らないこともありますが。 
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