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おっちょこちょいのかよちゃん

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242 助太刀に来る者達

 
前書き
《前回》
 冬田達はベニートという男と交戦し、彼の能力がどうやtて剣の所有者を殺めたかを確認する。かよ子は十字架を操るヘレナという女と戦うことになるが、彼女の十字架のよって出された針攻撃や電撃をかよ子は武装の能力(ちから)で跳ね返す。そして次郎長がヘレナを斬って葬るが、次にディズレーリという男が立ちはだかる!!

 オリジナルキャラ紹介・その22
 立家隆太(たちいえ りゅうた)
 大阪の高校二年生で鎌山健次郎の友人。初登場168話。攻撃特化の武装の能力(ちから)を所有する。電撃を放つ駒爪で遠距離攻撃をしながら敵を葬る。項羽・虞美人の軍と行動し、杯の所有者・安藤りえの救出に動く。好きな食べ物はお好み焼き、押し寿司。
 

 
 かよ子達は総攻撃でディズレーリの撃破を試みる。
「やった・・・?」
 これだけの攻撃をまともに喰らえば再起不能になるはず。そうかよ子は思っていた。
「・・・やった〜、凄いぞ!皆、儂らは勝ったのじゃ〜!!」
 友蔵は大喜びした。と、その時、大きな炎が襲ってきた。
「な、なんと!」
 友蔵は早すぎる喜びから一転、絶望を味わったような顔に変わった。何とか羽根の結界で防ぐ。
「この程度では私は死なん!」
 ディズレーリは生きていた。
「え・・・!?」
「し、しぶとい奴だブー!」
「我がこの本は攻撃のみならず防御もできるのだよ!」
 ディズレーリは自身の本から結界を出して防御していたのだった。
「ここから反撃させて貰うぞ!」
「ギエエエ!!ゆ、許してくれええ!!」
 友蔵は絶叫しながら意味のない命乞いをする。
「キャロライン!」
 のり子は己の人形と合体する。
「あいつの本も使えなくさせればいい訳か!」
 関根は刀を振るう。
「関根尚雄!某も向かうぞ!」
 石松と小政も向かう。
「よし、俺の法力で移動させてやるぞ!」
 大五郎の法力で関根、石松、小政は移動する。のり子も浮遊すると直ぐにディズレーリの元へ突進した。
「ええい!」
 のり子が念力でディズレーリの攻撃封じを試みる。彼の頭に暗示を掛けて混乱させる手法を用いた。
[ベンジャミン、今すぐ戻るのだ!]
「じょ、女王様!?」
 ディズレーリの脳内に急に女王の声が聞こえてくる。ディズレーリはそののり子の能力(ちから)で戦闘どころではなくなった。
「今だね!」
 関根、石松、小政がディズレーリに襲いかかる。関根は本を、石松、小政はディズレーリ本人を狙った。
「・・・ん、何だ、あれは!?」
 大野は違和感を覚えた。上空を見ると何かが飛んている。巨大な蛾のような物体が飛んでいた。
「あれは、映画の怪獣・モスラ!」
「モスラ!?」
「ああ、あれもゴジラと同様に映画に出てくる怪獣だ!」
 椎名が解説した。
「この世界には怪獣がいるのか?ひええ〜、まる子お〜、もう嫌じゃ、儂とおうちに帰ろう〜!」
 友蔵は泣きじゃくった。
「初めてじゃないでしょう。前にもゴジラと戦った事があるんだから」
 椎名が叱った。
「ゴジラ・・・?そうだ!」
 かよ子は思い出した。以前ゴジラと戦った時を。怪獣と言う事はあれは術で出されたものに違いない。ただゴジラを倒した後、戦争主義の世界の長の声が聞こえた。あれは赤軍の和光晴生と言う者が出したという。
「・・・つまり、あのモスラも赤軍が出したのか!」
 椎名はそう考えた。
「もしかして、この近くに赤軍もいるの!?」
 そう喋っているうちにモスラが衝撃波攻撃を仕掛けて来る。
「ぎ、ぎえええ、耳が〜!!」
 友蔵は耳の鼓膜が壊れそうになり、耳を塞ぐ。
(あの衝撃波を何とかしないと・・・!!)
 かよ子は短刀をモスラに向けた。モスラよりも更に強力な衝撃波を出してモスラに対抗した。モスラは耐えきれず、羽で風を起こした。かなりの強風が来る。
「風なら風で!」 
 かよ子は今度は短刀から竜巻を出した。巨大な竜巻でモスラを襲う。
「ギイイイイ!!」
 モスラが悲鳴を挙げる。
「や、やった・・・!?」
 一方、ディズレーリに接近していた関根達の元にある人物が来ていた。
「俺が出したモスラをここまでやるとはな」
「お前は・・・、赤軍の和光晴生だな!!」
 
 ソールズベリー侯爵と交戦するラクシュミーの一行は苦戦していた。ラクシュミーはライフルで攻撃し続ける。しかし、彼女の攻撃もソールズベリーの結界が撥ね返してしまう。
「まあ、あの結界を破壊すりゃええんやな!」
 上市は自身の手袋の能力(ちから)を利用して結界の破壊を試みる。
「私がそこまで抜けていると思うか!」
 ソールズベリー侯爵が上市に向けて電撃を放つ。その電撃は槍のように一直線に来た。上市はそれを受け止めるのに精一杯で結界に近づけない。高田が刀の龍でソールズベリーを襲撃する。
「それで私を食おうというのか?愚かな!」
 ソールズベリーが拳を突き出した。それだけで直接殴られた訳でもないが龍が消滅してしまった。
「あとは貴様ら纏めて消える時だ!」
 ソールズベリーが更に強力な電撃を、そして爆薬を出現させる。
「な、これじゃ受け止められん!」
 ラクシュミー達は絶望かと思った。ところが・・・。
「毘沙門天の力を思い知れ!」
「何!?」
 巨大な男のような物体が現れた。三叉又でソールズベリーの全ての攻撃を無効化する。さらに戦国武将のような男が現れる
「お、お主は・・・?」
「我が名は毘沙門天の化身・輝虎!我が好敵の仇を今こそ取りに来た。お主らに助太刀しよう!」
「あ、ありがとう!」
「ふ、無礼な奴め!それで勝ったと思うな!」
「貴様こそ毘沙門天の能力(ちから)を舐めていると痛い目に遭うぞ!」
「何がビシャモンテンだ!馬鹿馬鹿しい、神は主・イエス・キリストのみだ!」
 輝虎が毘沙門天を使役する。ソールズベリーも迎撃するが防御も攻撃もできなかった。
「な、くう・・・!」
「今だ、我も身体が持たぬ。トドメを刺せ!」
「う、うん!」
 上市の手袋でソールズベリーを殴る。そしてソールズベリーはそれで致命傷となって死に果てた。
「はあ、はあ、良かった・・・」
「輝虎!感謝致す」
 ラクシュミーは礼を行った。
「ああ、お主らは先に進んで杖の奪還を手伝い続けてくれ。我は毘沙門天の能力(ちから)を行使した反動で動けぬ」
「解った。気いつけて!」
 上市、高田、ラクシュミーは先に進む。

 赤軍の和光晴生がディズレーリの援護に現れた。
「和光晴生か。感謝する」
「おうよ、味方増やしてやるぜ」
 和光は携帯型ビデオカメラのようなものを取り出した。そこからモスラとは異なる別の怪獣を二体召喚した。片方はかよ子達が以前戦った事のあるゴジラだった。もう片方は翼竜のようは怪獣だった。
「あ、あれは何?」
「あれはゴジラにラドン!」
「らどんとな?」
「あの翼竜の怪獣ですよ。あれも映画の怪獣の一体だ!」
「そうか、あの人、映画の物をそのまま出す事ができるんだ!」
 ゴジラが火炎放射を繰り出してかよ子達を種撃する。
「ギ、ギエエエ!!」
 友蔵が絶叫した。
「くそうブー!」
 ブー太郎が水の石を出して迎撃する。椎名も水の玉で大きい渦潮を出してゴジラの炎を消火しようとした。
「やったか!?」
 水の攻撃を止めたが、その場にゴジラがいなかった。横の方向へ移動しており、かよ子の羽根を握りつぶしに来た。さらにモスラの衝撃波も飛んで来る。
「ちい!」
 綱五郎がピストルで迎撃する。モスラの羽根に当たった。
「ギーーーー!!」
 モスラが悲鳴を挙げる。
「効いてるか!」
 さらに綱五郎はもう五発、発砲した。モスラの羽ばたきが弱まる。だが、ゴジラも接近していた。
「ゴジラ!全員羽根ごと握りつぶせ!」
「こいつ!」
 関根が和光に向けて刀を振るう。
「おおっと、そっちにも来ている事を忘れんなよ!」
 そしてディズレーリもすぐに起き上がり、本を出した。
「裁きを下してくれる!」
 ディズレーリの本か剣が取り出される。石松やのり子も対抗するが、彼の剣からは激しい剣圧が来る。
「のり子ちゃん、石松!」
「関根尚雄、お主はその和光晴生をやれ!」
「お、おう!」
 関根は和光の方へ向くが、ラドンが関根を襲う。
「ラドン!こいつを食っちまえ!」
「な!」
 ラドンが関根目がけて突進してきていた。関根はラドンの方を向き、刀でラドンの左の翼を斬りつけた。
(こいつを一人で片付けられるか微妙な所だな・・・!!)
 そしてゴジラはかよ子の羽根を掴んだ。しかし、結界が働き、なかなか握り潰せない。
「くそう!」
 次郎長は刀でゴジラの指を斬り付けた。ゴジラが指を斬られた痛みで悲鳴を挙げた。かよ子の羽根も離してしまう。
「うわあ、うわあ!」
 かよ子は羽根がゴジラの指から離れた反動で宙返りを繰り返した。だが結界のお陰か乗っている皆が落下する事はなかった。
「こうなったら私も・・・!!」
 かよ子はアルフレートの短刀を取り出した。だが、綱五郎にピストルで撃たれたモスラが再起して、またかよ子を襲う。そして鱗粉を舞わす。かよ子達のみならず、ディズレーリと交戦するのり子と石松、ラドンと交戦する関根にも鱗粉が散った。
「な!」
 椎名は説明する。
「あの鱗粉が毒があるぞ!」
「え!?」
 その時、かよ子の武装の能力(ちから)が発動した。モスラの鱗粉が消失し、ゴジラも吹き飛ばされて遠ざかった。
「はあ、はあ・・・。なんとか追い払った・・・」
 その時、龍、虎、雀、亀の四体が何処からか現れた。ゴジラやモスラ、そしてラドンを攻撃する。
「あ、あれは・・・!?」
「お前ら、大丈夫か!?」
 二人組の男が現れた。さらに一人の少女がいた。
「手伝いに来たわよ」  
 

 
後書き
次回は・・・
「四聖獣の加勢」
 かよ子達の元に二人の異世界の人間、そして一人の少女が援軍に現れる。少女が出した四体の聖獣が和光が出した映画の怪獣と対抗する。そしてディズレーリと和光を倒せるのか・・・!? 
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