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オズのボームさん

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第五幕その十一

「僕もいつもだよ」
「奇麗にしているわね」
「お風呂に入って着替えて」
「勿論歯も磨いて」
「そうしているわね」
「そうだよ」
 そうしているというのです。
「僕にしてもね」
「本当にそうよね」
「誰でも奇麗にしないとね」
「そうしたことをしたら奇麗になるから」
「お掃除もお洗濯もお風呂もしっかりとね」
「全くだよ、そういえば」
 ここでボームさんはドロシーに笑顔で言いました。
「ドロシー嬢は西の魔女に囚われていた時もお風呂は入っていたね」
「ええ、入られるならね」
「奇麗にしていたね」
 お風呂に入ってというのです。
「そうしてたね」
「毎日ね」
「そうだったね」
「さもないとね」
「うん、汚くなるからね」
「だから入られる時はね」
「いつも入っているね」
「そうしているわ」
 こうボームさんにお話します。
「奇麗にする為にね」
「着替えてね」
「清潔にしているわ」
「そうだね」
「冒険に出ている間もね」 
 これはいつものことです、何しろドロシーはオズの国で一番の冒険者です。王宮にいないと冒険に出ているのが大抵です。
「川や湖でね」
「毎日奇麗にしているね」
「そうしているわ」
「そうだね、ドロシー嬢は顔立ちもいいけれど」
 それでもというのです。
「それだけでなくてね」
「お風呂に入ったりしてよね」
「いつも奇麗にしているからね」
 それでというのです。
「尚更だよ」
「奇麗だっていうのね」
「そうだよ」
 その通りだというのです。
「本当にね」
「そうなのね」
「ずっとお風呂に入らないとね」
 若しそうすればといいますと。
「付いた汚れはそのまま、垢やフケでね」
「どんどん汚くなるわね」
「そして匂いもね」
 これもというのです。
「酷くなるからね」
「入らないと駄目ね」
「昔の欧州はね」
 この地域はといいますと。
「それこそだよ」
「あっ、お風呂に入りませんでしたね」
「もう何年かに一度で」
「王様もそうで」
「入るとかえって凄い」
「そうでしたね」
「フランスなんか凄くてね」 
 ボームさんは神宝達五人にお話しました。 
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