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レーヴァティン

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第二百六十四話 神託に頼るその一

               第二百六十四話  神託に頼る
 英雄は自分の仲間達と共に西の浮島において久志と彼の仲間達と条約を結び今後のことを何度も話した。
 そしてその中でだ、彼は久志に話した。
「海の魔神のことはな」
「ああ、文献を漁っていってな」
「突き止めるが」 
 その正体をというのだ。
「それと共にだ」
「やっぱりあれだな」
 久志も言った。
「神託だな」
「それを伺うことだな」
「そうだなっていうかな」
 久志は英雄に考える顔で話した。
「ずっと考えていたけれどな」
「それを伺うのが一番だな」
「困った時の神頼みって言うけれどな」
「神の言葉が聞けるのならな」
「もうどうしても知らないといけなくてな」
「知ることが難しいのならな」
「聞くのがな」
 神託からというのだ。
「一番だ」
「そうだよな」
 久志もその通りと答えた。
「本当にな」
「そちらにはデルフォイがあるな」
「ああ、あそこで聞いたらな」
 神託、それをというのだ。
「聞けるその時にな」
「聞けるな、こちらも同じだ」
「そっちは都の御所だな」
「そこでだ」
「神託を伺うか」
「そうしようと考えているが」
「それで魔神のことがわかるならいいな」 
 真剣な顔でだ、久志は応えた。
「俺もずっと考えていたしな」
「神託を伺おうとか」
「ああ、ただな」
「問題は時期だったな」
「それがな」
 どうにもというのだ。
「時が来るまではな」
「それぞれの浮島の統一だな」
「それが成るまではな」
「神託を伺おうとも聞けなかった」
「お前もそう思っていただろ」
「何事も刻限がある」
 それを行うべき時があるというのだ。
「特に神に関することはな」
「そうだよな」
「それを行うべき時がある」
「行うべきでない時もな」
「そして俺もだ」
「その時を待っていたな」
「そうだった、そう思いながらだ」
 そのうえでというのだ。
「ことを進めていたが」
「遂にその時が来たな」
「それぞれの浮島を統一してだ」
 そうしてというのだ。 
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