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それは口裂け女

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第二章

「口裂け女じゃない」
「あの妖怪?文字通り口が裂けた」
「そう、マスクしてるね」
「そういえばあの妖怪そう聞いてくるわね」
 佳緒里も言われて頷いた。
「そうよね」
「ええ、だからね」 
 それでというのだ。
「その口裂け女になるから」
「それでなのね」
「そう言うことはね」
 そして聞くことはというのだ。
「あまりよ」
「しないことね」
「いけてる?とか決まってる?とかならいいけれど」
 そう聞くならというのだ。
「けれどね」
「それでもなのね」
「そう、私奇麗?はね」
「言ったら駄目なのね」
「特に今マスクしてるし」
「ああ、まんまね」
 口裂け女だとだ、佳緒里も頷いた。
「それじゃあね」
「そう、他の言葉にしなさい」
「じゃあ決まってる?でいい?」
「私奇麗?じゃなかったらいいでしょ」
「じゃあそう言うわね」
 佳緒里は彩花に応えた、それでクラスメイト達にあらためて話した。
「私決まってる?」
「うん、決まってるわよ」
「普段以上にね」
「それじゃあ合コンでもいけるわ」
「彼氏さんもゲット出来るかもよ」
「じゃあこれでいくわね」 
 佳緒里は笑顔で応えた、そうしてだった。
 授業が終わると合コンに出た、そうして決まってると聞くと好評であった。彼氏は出来なかったbがそれでもだった。
 次の日学校で彩花に笑って話した。
「決まってる?って好評だったから」
「これからもなのね」
「これで行くわ、口裂け女じゃなくてね」
「普通によね」
「決まってる?でいくわ」
 奇麗?ではなくというのだ、彼氏は出来なかったが次の機会にと前向きに考えていた。そして次の合コンでもだった。
 そう聞くと今回も好評で今回は彼氏も出来た、それであらためて決まってる?がいいと認識したのだった。


それは口裂け女   完


                   2022・10・19 
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