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レーヴァティン

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第二百六十三話 全ての話を整えその十一

「第二次世界大戦でもです」
「多くの人が死んだ」
「これではです」
 四半世紀強の間にそこまで人が死んではというのだ。
「果たして国家としてまともでいられるか」
「言うまでもないな」
「国土の荒廃も深刻でしたが」
 第二次世界大戦のだ、もっと言えば革命やホロドモールでも荒廃した。何もかも奪われたウクライナの人達はそれこそ動くものなら何でも草木も全て食べた、これでは環境がどうにかならない方がおかしい。
「しかしです」
「そこまで死ぬとな」
「超大国となっても」
 それでもというのだ。
「その実態はです」
「満身創痍でな」
「敵に対するどころか」
 もう一つの超大国であったアメリカやその同盟国のイギリスやフランスや日本それに後に敵対することになる中国とだ。
「最早です」
「立っているだけでもな」
「難しかったかも知れないですね」
「そうだったな」
「しかもそこにです」
「ベリヤの様な奴がいるのではな」
「倫理観もおかしいとです」
 国家の中のそれがというのだ。
「思うしかありません」
「そうした状況ではな」
「後の崩壊もです」
 これもというのだ。
「当然とです」
「言うしかないな」
「むしろ宣伝の効果があったとはいえ」
 紅葉は考える顔になって話した。
「超大国であったことがです」
「凄いことだな」
「それが多分に見掛けであったとしても」
 どう見ても二次大戦終結までの諸政策や戦争で国家は満身創痍であってだ、それがソ連の実態であろうとも。
「そうであったことはです」
「凄いことだな」
「そう思います。ですが私もベリヤはです」
「嫌いだな」
「目の前にいて欲しくないです」
「近くにもだな」
「はい」
 とてもというのだ。
「生理的に受け付けません」
「悪質な性犯罪者でだな」
「相手に権力を使ってでも関係を強要し」
 家族を不当に逮捕してまでだ。 
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