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オズのボームさん

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第三幕その二

「僕は嬉しいよ」
「それは何よりですね」
「それではですね」
「今はこうして宙を浮かびながら」
「お仕事をしていきますね」
「そうさせてもらうよ、只でさえ楽しくお仕事が出来ているのに」
 そこにというのです。
「こうして宙を浮かべるなんてね」
「最高ですよね」
「これ以上はないまでに」
「凄くいいですよね」
「私達も楽しくて仕方ないです」
「本当に」
「そうだね、これ以上はない楽しさと思っても」
 それでもというのです。
「それ以上の楽しさがあるのがだよ」
「オズの国ですよね」
「これで終わりということはない」
「もっと楽しくなりますね」
「そうですよね」
「そうした国ですね」
「そうなんだよ、この国を知られてよかったよ」 
 こうも言うボームさんでした、そして誰よりも生き生きとして整頓に励んでいきます、そうしてお昼になってです。
 皆休憩をなって王宮に戻ってお昼ご飯を食べますが。
 この日のお昼は中華料理でした、蟹を蒸したものに海老蒸し餃子、白身魚を揚げてあんをかけたものに中華風のお刺身、お野菜をたっぷり入れたとろみのあるスープ、八宝菜に海鮮麺と五目炒飯が出ました。 
 その中華料理を食べつつです、腹ペコタイガーは臆病ライオンに言いました。
「ここでたっぷり食べてだよ」
「腹ペコでなくなるんだね」
「そうなるよ、兎に角僕は食いしん坊だからね」
 自分でこう言うのでした。
「どんどん食べないとね」
「お腹が空いて仕方なくなるね」
「そうなるからね」
「だからご飯は何時でもだね」
「たっぷり食べるよ」 
 そうするというのです。
「そしておやつもね」
「沢山食べてるね、君は」
「そうだよ、そしてお昼もね」
「食べるね」
「そうするよ」
 こう言ってそうしてでした。
 腹ペコタイガーは蟹を食べます、その蟹を食べてまた言いました。
「この蟹も美味しいよ」
「この蟹は上海蟹だね」 
 神宝もその蟹を食べつつ言いました。
「そうだね」
「オズの国でこの蟹が食べられることもね」 
 ナターシャも食べています、見れば子供達は五人共今は蟹を食べています。
「不思議よね」
「そうよね、オズの国ならではというか」
 恵梨香はナターシャに応えました。
「色々な生きものがいるわね」
「そして色々なものが食べられる」
 カルロスはにこにことしています。
「それもオズの国だね」
「いや、この蟹とても美味しいよ」
 ジョージは蟹の味を堪能しています。
「評判通りだよ」
「うん、これは何匹でも食べられるよ」
 腹ペコタイガーは五人に舌鼓を打ちつつ言いました。
「本当にね」
「そうだね、ただ君凄いね」
「蟹を殻ごと食べてるね」
「臆病ライオンさんもエリカもトトも」
「そうしてるね」
「そこは人間と違うのね」
「僕達は顎が強くて牙もあるからね」
 それでとです、腹ペコタイガーは答えました。 
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