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チートゲーマーへの反抗〜虹と明星〜

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L4話 KamenRider 計画

 
前書き
何か社長さんが侑ちゃんより活躍してんの草。 

 


線路沿いの人通りが少ない道……そこに盟友にしてライバル2人は立っている。


仮面ライダーセイバーこと天羽速人。仮面ライダーバルカンこと中川那由多。

同じ師匠を持ちながら、性格も戦い方も真逆の存在———その2人が今、決闘を始めようとしている。


「速人、今日こそ勝たせてもらうぞ!!」
「その言葉は1000回聞いた。」
「今度は今までの1000回とは訳が違うぜ……何せ、仮面ライダーとしての戦いだからな。」
「!…よかろう。」


速人と那由多は互いに手に入れた変身ベルト———聖剣ソードライバーとショットライザーを腰に装着する。


【聖剣ソードライバー!】

【ショットライザー!】


「「行くぜ……!」」


そして互いに変身アイテム、ブレイブドラゴンワンダーライドブックとウルフプログライズキーを起動し、ベルトにセットする。


【ブレイブドラゴン!】


【BULLET!】

【Authorize!】


那由多はショットライザーをベルトから抜き、速人は火炎剣烈火を抜刀する。


【烈火抜刀!】


【Kamen Rider...Kamen Rider...】


「「変身!!」」


【ブレイブドラゴン!】


【ショットライズ! シューティングウルフ!】


ぶつかる火炎竜と弾丸狼。2体の大いなる獣は持ち主の装甲としての役割を果たし始める。

セイバーとバルカンが……交差する。


「はぁっ!!」
「…!」


開始の合図に、バルカンの弾丸がセイバーへと放たれる。セイバーはその弾丸を動くことなく、首で避ける。

しかしバルカンは諦め悪くショットライザーから弾丸を放ち続ける。多数となると避けきれないので、セイバーは火炎剣でその弾丸の軌道を逸らしつつも、多くを避けていく。


「どうした!?避けてばっかじゃ体力が尽きるだけだぞ!!」
「バカ…テメェも負担あるだろうに。」
「……ちっ!」
「(とはいえ俺の防衛も限度がある——ここは畳み掛けるか。)」


セイバーは火炎剣烈火の力を解放、炎を纏って———トリプルアクセルのジャンプで意表を突きながらバルカンに急接近する。

そして———火炎の一閃を腹部に御見舞いする。

もう一撃入れようとするが、バルカンもかろうじてショットライザーで剣を受け止める。


「はぁ……はぁ……2度も…喰らわねぇよ!」
「———成長したな。」
「……お前もな。」


両者は互いに認め合っている。まさにライバルというに相応しい2者。勝敗に差はあれど、実力はほぼ拮抗している。

ただ……トリッキーさを除けば。


「だが、今回もお前の負けだ。」
「あ…?」
「銃を扱うお前が剣を持ってる俺に詰められた時点で、ほぼ負け———そう言ったんだ。」
「んなことはねぇ!俺にも…剣が——ない!?」
「……そういうことだ。」


バルカンは以前、水勢剣流水を成り行きで手にしていたが———それは今セイバーに奪われてしまった。むしろ彼にとっては、それを目的にして接近したという方が正解だろう。

セイバーはバルカンに左ストレートで距離を離す。


「ぐっ……くそーっ!」
「さ、お前の結末は読み切った!」


【必殺読破!】

【烈火抜刀! ドラゴン必殺斬り!】


「ドラゴンクロスラッシュ!」


厨二っぽい技名を即興で考えたセイバー。

火炎剣を持ってくるりと回って、炎の壁を形成。バルカンの目をくらませる。


「くそっ!——イチかバチかだ!!くらえ速人ォ!!」


【シューティングブラスト!】


無謀かつ直情的な弾丸が炎の幕に放たれる———が、炎を掻き分け、突拍子なく向かってくる者が1人。


【ファイヤー!】


「はぁぁぁぁっ!」
「ぐわっ!!」


燃え盛る火炎剣がバルカンの腹を交差する———その一撃はバルカンの装甲を焼き、元の那由多へと戻し、その膝を地に着かせる。


「また負けた…!くそーっ!!!」


那由多は狼のようなな悔しさを吠える。さしずめ負け犬の遠吠えのようなものか。

しかしそこに……現れる。


「それはどうかな?」
「師匠!」
「よく見てみろ。」


那由多は俺の指差す、背後にいるセイバーを見る……と、明らかに疲弊している。剣を杖代わりにしなければ立っていられないほどだ。


「ぐっ……!」


セイバーは限界を迎え、強制的に変身を解除される。そして火炎剣烈火を杖代わりにして立ち上がる速人が、那由多の視界には映し出される。

那由多は何事かと速人に駆け寄る。


「速人!」
「…ちょっと、お前の野性を甘く見てたぜ———」
「まさか……」


速人が自分と同等以上のダメージを受けている……原因は1つしか考えられない。それを俺 伊口才が暴いてやる。


「那由多、お前が闇雲に放った必殺は速人に命中した。速人はそれを無理してお前を斬ったんだ——その結果が、「判定」勝ちだ。お前は判定では負けたが、戦いははまさに紙一重だった。」
「そうだったのか——」
「ただ、一瞬戦いを放棄したのがお前の最期って訳だ。」
「師匠……」


そう、戦いとはまさに「勝てばよかろうなのだ」が真理であるという世界だ。命を応酬する世界では死こそが敗者にふさわしいエンディング。戦いを諦めてはならない……俺は心においてほしいのだ。

俺は那由多の肩を叩く。


「さて、そろそろ学校の時間だ。」
「いっけね!そうだったそうだった!」
「アイツらに言うんだな?」
「あぁ。俺たちは仮面ライダーだ。怪人がラブライブの会場に多い以上……それが1番いいと思う。」
「そうか。」


那由多が先に行くのに続いて、俺はその場を立ち去ろうとする……が、ようやく立ち上がった速人に手をつかまれる。


「———どうした?」
「師匠……アンタは何を知ってるんだ?」


真剣な面持ちで俺に尋ねる速人———整った顔立ちに青と金のオッドアイは普通ならば否応にも真実を話してしまうかもしれない。

が、しかし。


「さぁ?何のことだ?」
「惚けないでくれ。アンタは「仮面ライダー」と言う存在は古代から、スクールアイドルと切り離せないかのように言った。しかしこの世界のどこにもそんな情報は出回ってない。」
「————」
「このワンダーライドブックも……師匠が渡した物だ———一体何が目的なんだ?」
「目的なんてない……ただ、この先お前が辿る運命は少し知っているだけだ。」


俺は黒い瞳を速人に返す———そして続けて言う。


「運命は誰かが運ぶモノじゃない。自分が見るモノだ。俺は運命の進行を円滑にしただけ……もしそれを知りたいのであれば、戦いの中で見つけることだ。」
「————もう1つある。」
「あ?」
「仮面ライダーエグゼイド……この前会った仮面ライダーだ。」
「…そいつが?」
「まるで時間が止まったような———強さの底が知れない黄金の戦士だった。そいつとも戦わなきゃいけないのか……?」


俺は速人に近づき、肩を叩く。


「———それも戦いが教えてくれる。」
「そっか……」


俺は飄々とその場を去った。



————※————



だいすきのうた(歌:澁谷かのん)


「ハンバーグもいい〜!foo!」



ハイテンションさをそのまま歌に乗せたようなメロディが美しい歌声によって、奏でられる。

しかし当然本人以外は、突然澁谷家長女が気でも狂ったかのようにしか感じられない———ただ1人を除いて。

わからない1人の妹 ありあが母に尋ねる。


「何…?」
「私が聞きたいわよ——」


「おっはよー!!」


勢いよく階段を降りてきたかのん。そして妹に悪がらみし始める。


「今日から2年生だね〜?」
「あ、まぁ……」
「じゃあいただきまーす!」


かのんはすぐに食パンを平らげ、マンマルに挨拶したのちに登校していった。


「なんなの!?」
「ポォ……!」


どこからでも———「君を監視している」




————※————




「あぁ〜⤵︎⤵︎ダメだったデスー⤵︎」
「何?どうしたの!?」


死んだ魚の目で机に突っ伏す可可。事情を聞くかのんに、彼女は一枚の髪を見せる———部活申請書と書かれている。

ちょうど唐可可と澁谷かのんと書かれている。


「部活申請書……提出したの?」
「やはりスクールアイドルは必要ないと、葉月さんが……」
「葉月さん?」
「はい、全校集会でスピーチしていたあの人です。聞いたトコロ、部活に関しては暫定的にあの人を中心とした生徒会が管理しているという話になってイマシテ…そこに受理されないと———」
「わかった…今度は私に任せて」


〜〜〜〜〜



「またあなたですか———唐可可さん。」
「ハイ、可可と…!」
「澁谷かのんです。」
「————」


かのんと……生徒会長 葉月恋は対峙する。

すでに彼女らは嫌な空気が流れていることが、周りの者は一瞬で理解できるだろう。案の定、恋は表情を変えることなく凛として話し始める。


「何度も言いましたが、澁谷さん、あなたが言おうとも結論は変わることはありません。」
「どうして?」
「———同じ説明を2度したくないのですが。」
「わかんないよ!!だって部活だよ!?生徒が集まって、やりたいことやって何がいけないの!?」


塩対応にも取られかねない反応に、気の強いかのんは声を荒げる。声に足を止めた恋は、そのまま言葉を発する。


「スクールアイドルにも音楽と言える要素があります。」
「それが?」
「わからないのですか?この結ヶ丘において、音楽に関する活動はあらゆることが他の学校より秀でていなければこの学校の価値が下がってしまいます。」
「つまりレベルの高いモノでないとダメってこと?」
「ソレなら大丈夫です!可可とかのんさんなら——!」
「本当にそう言えますか!?」


可可の自信ありげな声を、語気を強めてかき消す恋。


「スクールアイドルはもはや世界規模での知名度。多くの学校で設立されている中で、あなたたちがこの学校の代表として恥ずかしくない成績を挙げられますか!?」
「やってもないのにそこまで———」


もはや個人的な恨みでも抱いていなければ出てこないようなプレッシャーをかける恋。その言葉にかのんも言葉を詰まりかける。


「できるさ。」
「「「!!!」」」


自信に満ち溢れた声が響く。

一斉に注目を集めた部屋の扉……ガラッと開けられる。


「「速人くん(ハヤトさん)!」」
「あなたが——天羽速人……」


イケメンらしさは行動全てに滲み出ている———その言葉は誠であると信じざるを得ない登場。

速人が恋の前に立ちはだかり、身長の関係上その目線を下ろす。23cmも違う彼に臆することなく、恋は速人を凛として見つめる。


「あなたが天羽さんですか……」
「——へぇ、俺のこと知ってるのか?」
「はい。入学試験で全教科満点で入学したのはあなただけ……そして、さまざまなスポーツの大会を飛び入りで優勝しているという実績もあると聞いています。」
「そりゃどうも……だがスポーツの件はともかく、入学試験は目が冴えただけさ。」


目が冴えた———速人の右眼の話だ。青い右眼は理論的な流れを読破する力…言ってしまえばAIのように予測や計算、結論を出す力か。知識を持っていても応用できなければ意味がない。

この目は自分の知識から、問題への最大限の結論を導こうとする。この目は知識豊富な彼の力を最大限出せよう。

恋は少し失望したように話を続ける。


「そんなあなたがこの私に何か?———まさか、スクールアイドル部の設立を認めろと?」
「そのまさかさ…俺ともう1人のバカが、用心棒兼お手伝いとしてスクールアイドル部に入らせてもらう。」
「ホントですか!?」
「あぁ。」


可可の嬉しそうな聞き返しに、速人は頷いて肯定を示す。

しかし———恋はキッとして、口を開く。


「もう一度言っておきます。あなた達が下手なパフォーマンスを行うことが、この学校の価値を下げることになる。音楽活動に関して他校に遅れをとることは許されません。」
「バーカ。かのんの歌声が他校に遅れをとるわけねぇだろ……俺の聞く限り、コイツの歌声は世界に通用する。」
「随分自信を持って言いますね?あなたが歌うわけでもないのに……」
「俺にはその未来が見える。」


生徒会長キャラには2種類の天敵がいる。1つは超が付くほどのバカ。もう1人は自身よりも賢く、自信満々の相手……隼人は間違いなく後者。後者は同じく理詰めで反論する以上、敵として厄介なことこの上ない。

しかし———結局はこう言ってしまうのだ。


「ともかくトップパフォーマンスをできるという根拠なき理由と部員の少なさから、スクールアイドルは認められません———どうしてもやりたければ他の学校に行くことですね。」
「オイ話は……」
「わかりました———イキマショウ!」
「「…?」」


恋が退出し、残された3人———可可が決意する。




————※————




日本国政府。

エルシャム王国は関東以外の日本列島を実効支配している。

とはいえ支配地域の国民は王国に何一つ不満はない……言ってしまえば日本政府とは「一部の人々」のために、彼らが存続させた政府にすぎない。

その頃から2060年代から始まった怪人の出現———社会問題に、一つの機関が設立された。


政府特務機関ヘラクレス。

怪人の出現を察知し、秘密裏に処理する組織として結成された。隊員はアリのようなヘルメットとチョッキを身につけて活動している。


さて、そんなヘラクレスの司令官 武野剛と長官 土御門政樹が対談している

———多数の判子型のアイテムを机に置いて。


「見たまえ武野くん。これが生物種の遺伝子を現存させた代物……バイスタンプだ。」
「バイスタンプ———以前、プログライズキーというモノを見せてもらいましたが、それとは違うのですか?」
「両者とも変身ドライバーを使用することで仮面ライダーという戦士に姿を変えられるが……生物種のプロトタイプの情報がプログライズキーとすれば、プロトタイプを基に創造された生物の中でも強力な生物遺伝子を保存するモノがバイスタンプだそうだ。」
「はあ……」


いまいち理解ができていない武野司令官。しかし土御門長官は続けて話をする。


「我々は仮面ライダーを高校生から出そうと思っている———そのために、とある学校に我々直属の組織を置いている。」
「……仮面ライダーは若い人材でなければ使いこなせない。そうでしたね?」
「その通りだ。そして今度、その1人を正式に仮面ライダーに変身させようと思っている。君が選定しておいてくれ。」
「了解しました。」


決定事項を伝えた土御門長官はふと立ち上がって、カーテン越しに見える景色を望みながらとある話を打ち明け始める。


「もう15年ほど前か……君はジョカ事件を覚えているかね?」
「はい。中国 上海にて起こった化学研究所の爆発事故———怪人が大量発生し、五千人が犠牲になった悲惨な事故でした。」
「そうだ……表向きはな。」


長官は少し興奮気味に指を差しながら、話を続ける。


「防犯カメラが捉えたのだよ。黄金に輝く謎の戦士が歩く姿をな。」
「黄金の戦士……公になっていないのはどういうことですか?」
「よくぞ聞いてくれた——その戦士は驚くべきことに光の如くスピードで最高機密を盗み出したと話しているよ。」
「光の速度?そんな馬鹿げたことが——いや、そうでなければ今でも逃亡など不可能か…」
「興味深いことに、最高機密とはとあるドライバーだそうだが———今どこにあるのか……」


何かが動き出す———





————※————




「決意か……乗り越えてやるさ。」


ドライバーを見つめる男が1人……東京のビルの屋上に立つ。


「悪魔だろうが神だろうが、乗り越えてやるさ———それが私の贖罪だ。」



【デモンズドライバー!】





悪魔を携える者が……夜空を駆ける。










 
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