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デジモンワールド Re:ミラクルディスティニー Realize

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新たな物語
《第二章》「エラーの物語」
  メモリー.12〈前編〉 起動と終わりの記憶の中で… 

大晦日の日からもうどれくらいたったのだろうか…。
~とある病室(DW)~

「原因不明の昏睡状態からだいたい2週間も経ってしまっている…。目を覚ますことは…正直に言うと〈奇跡〉的なことがないとまずは無理だろう。」
その言葉をマミーモンから聞いた僕は膝から崩れ落ちたかのように倒れショックを受けた。
医者の権威デジモンであるマミーモンが言うことはデジモンも人もみな「紛れもない真実」として受け止める。そのため、この言葉は紛れもなく「目を覚ますことは無理だ」と言われているようなものだ。
「ねぇ…。本当に無理なんですか?」
苦し紛れに僕は言う。泣きながら、目から涙をこぼしながら。
しかし返ってくる言葉はどれも「無理」や「諦めたほうがいい」という言葉ばかりだ。
あの大晦日の日。僕の大切なパートナーは底知れない暗闇の穴に落ち気が付けばその場で意識がない状態で倒れこんでいた。あの時助けられていればと後悔したり、あの時一緒に穴に飛ぶことが出来たらと後悔したり…。

思え返せば僕は本当に非力で泣き虫なデジモンだ。だから今目の前で倒れているパートナーを助けるなんて到底無理だと思ってしまう…。
そう僕がネガティブに考え込んでいると病室のドアがガラッと開きオンモンが入ってくる。
「ブイモ~ン。毎日のようにお見舞いありがとなぁ!!」
オンモンの元気な声が病室に響き渡る。
「うんっ…。オンモン、今日は何かと元気がいいね…?」
僕はそういうとオンモンはにっこりと微笑みながら話す。
「まぁな!とりあえずいいお知らせと悪いお知らせがあるんだけどどっちから聞きたい?」
よくあるいい話と悪い話の持ちかけだ。それに対して僕は涙をぐっとこらえ
「気分も下がってるし悪い話からでいいよ…。」
と答えてしまった。
その言葉を聞いてからオンモンは話す。
「よし…。悪い話だけどね、たくみのこの原因不明の昏睡に関してなんだが…。どうもたくみ自身の記憶と心情の欠損…つまりは心と記憶が壊れてるから起きないみたい…。」
「心と記憶の欠損…。つまりはそれを修復できれば起きるってこと?だけどそれは…。」
理屈などはわかるけどそれはデジモンの場合に限ること。デジモンは簡単に言えばデータの集合体に命が宿ってできている…。(らしい)だからこそ記憶や感情とかのこもったデータさえ取り込めば欠損自体は解決できる。
「ちなみにいい話って?」
「その欠損を修復できるっていえばいい話じゃない?」
オンモンはそういうが本当に修復できるとは思わない。
しかしオンモンの言葉からは信じがたい言葉が出てきたのである。
「ここはDW。人間も期間によっては人体にも影響を及ぼし一部データになる傾向がみられるんだ。たくみもまたその傾向にあるんだ。」
そういうとオンモンが来てから黙り込んでいたマミーモンが口を開いた。
「なるほど…。データの破損が記憶や心情といったものなら修復は出来る。しかし修復する際にもしも間違った記憶のデータを入れてしまったならば…。その時ブイモン、お前の〈パートナーであってパートナーではなくなる〉ことになるのだぞ。それでもいいなら私が準備を施そう。」
と声をかけてくれる。
正直に僕はどうしたらいいのか全然わからない。パートナーのたくみが目を覚ましてくれるのが一番の望みだけど失敗したら僕の知っているたくみじゃなくなるって話だから…。
だけど考える前に答えはもう無意識に決まっていた。
「お願いします。僕のパートナーを・・・。大切な親友を助けてくださいっ・・・。」
失敗したらどうしようとかもう考えない…。大切な友人が助けられるのであれば…。奇跡だって…この手で掴み叶えてみせるっ!!

メモリー12〈前編〉 fin.
 
 

 
後書き
皆様ご無沙汰しております。たくマルでございます。
リアル多忙や友人の件で公開にお時間をいただいたことにまずは心からの謝罪を述べさせていただきます。
この度は皆様に大変お時間をお待ちさせてしまい本当に申し訳ありませんでした。
さて、話が変わりまして、今回のお話を〈前編〉にさせてもらったのですがきちんとした理由がありまして…。
理由というのは亡くなった友人のシナリオ構成の一つとしてこの前半部分までの構成ができていたことがあります。つまるところ、話の土台となる部分はこの前編まで作られていたということで分けさせていただきました。
つまり後編以降のお話の台本は私が制作するというところになりますね…。(一から練り直さねば…。)

さて、次回の後編ですが…。記憶や心情をなくし目を覚まさないたくみを起こすために、「ブイモン」「オンモン」「マミーモン」が頑張る回にしていきたいですね…。
あとはきちんと投稿できるか…か。 
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