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ピストン滝口ちゃがま速報

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「うん」彼女は涙を流したまま、走り出したが

「うん」彼女は涙を流したまま、走り出したが、男たちは俺と彼女を追いかけ回してきたんだ。俺と彼女は逃げ回っていると、背後に誰かの気配を感じた。俺は恐くなって振り返ると、そこにいたのはリーダーの男だった。男は「俺が逃がしゃしないんだよ。このクズ共が」と言うと、俺に襲い掛かってきたんだ。そして彼は刃物を振りかざすと、俺に切り付けてきたんだ。俺と彼女は逃げたが、男の攻撃が激しく、このままじゃ追いつかれるのは確実だった。そこで俺は彼女を庇って、
「薔薇を……彼女をお願いします」
と言ったんだ。彼女は俺を見て何か言ってたんだけど聞こえなかったんだよなぁ。ただ彼女は俺の言ったことに従ってくれて俺と彼女の二人で逃げてくれた。ただ俺は腹部に深い傷を負ってしまい、その場に倒れたんだ。
「うぅ……」
俺は痛みで意識が飛びそうになったが、ここで気絶したら、俺が守った意味がない。だから俺は歯を食いしばったんだ。ただ俺が刺されて倒れている間に、彼女は俺の元から離れていったんだ。俺は彼女が無事だったと分かると、安心して眠りについた。
次に目が覚めると、俺が目覚めた場所は病院だった。俺が目を開けて横を見ると、 彼女は涙を浮かべていた。
俺は彼女に話しかけようとしたんだが、喉が渇いて声が出なかった。すると彼女は、俺の言いたいことがわかったのか、彼女は俺の口の中に水を入れた。俺は彼女の口から水を飲む。すると、俺の全身に力が戻ってくるのが分かった。
しばらくして俺は彼女に声をかけようとしたが、 彼女は泣いていた。
彼女の頬に一筋の光が輝いていた。俺はそれを拭おうとして手を動かそうとしたが、動かなかった。俺は彼女に言うと、 彼女が俺に抱きついてきて、俺の胸に顔を埋めていた。彼女はずっと俺の名前を呼んでいた。何度も、 ごめんね。
そうやって謝っているようであった。彼女は俺が生きていることに喜んでいる反面、自分のせいで俺が傷ついたことに申し訳ないと思っているのだろう。彼女は泣きながら俺の手を握ってきたので、俺は彼女の手を強く握り返してあげた。俺にはそれしかできなかったから、すると彼女はまた涙を流しては俺の顔を覗き込んでいたり、俺の手をぎゅっと握ってくれたりしてくれたんだ。
俺は彼女が俺のことを愛してくれていることを嬉しく思ったが、彼女はまだ不安が残っているのか、時々表情を曇らせていることがあったんだ。ただ彼女はその度に、俺の方へ笑顔を見せてくれていたんだ。「すまない。俺は君のヒーローになれそうもない」
「どうして?わたくしを助けに来てくれたじゃない。それにあなたはわたくしにとって、ヒーローよ」
彼女は笑っていたがどこか寂しげな感じもしていた。彼女は、自分のせいだと分かっていたが、それでも俺を恨んでいなかった。むしろ俺が自分を責めていることを理解して、
「わたくしのために、ありがとう」と、彼女は俺の額にキスをすると、彼女は俺の頬を撫でていた。彼女は俺のことが好きでしょうがないのだと思うと、彼女のことを幸せにしてあげたいと強く思うようになっていったんだ。
しかしそんな日々は長くは続かず、
「薔薇!どこへ行ったの?」
「あなた!わたくしここよ」
薔薇を探している彼女の父親の姿があった。父親は薔薇が行方不明になったことを知って、俺の家まで探しに来たのだ。
「あの子は一体どこに……」

「きっと見つかりますよ」
「君、すまないが一緒に探してくれるかい?」
「はい」
俺は彼女との約束を果たすために、彼女の父親と捜索に出た。だが彼女は見つからない。もしかすると誘拐されたのではないかと不安になりながらも、俺は必死になって薔薇を探そうとしていたのだが、アンチグループが身代金要求動画をアップした。
「このブスがどうしても欲しいなら、金を用意しろ」
薔薇はどうなるのかと不安になっていると、 俺の携帯電話が鳴ると、俺はメールを確認した。すると薔薇からで、「私を見つけて」というメッセージが入っていた。俺は薔薇の父親のところに戻るように促すと、彼女は「私のためを思うなら、コースケ。貴方のチャンネルを閉鎖して」と懇願した。
「わかったよ」
「あなた、どうして私の味方を?」
「薔薇は君と友達だろ?」
「どうしてそこまで……」
「俺はさ、好きな人が傷つく姿を見るのが辛いんだ。俺は彼女のことが大切だし、俺はもう傷つけたくない」

「わかったわ」
彼女は納得すると、「私は大丈夫よ」と笑ってみせた。俺は彼女から離れて、アンチグループがいる場所へ向かうことにしたんだ。俺は奴らに捕まったら何をされるかわかったものではないからな。それに薔薇のことを思えばこんなところで足踏みしている場合ではない。
「待って!」
「えっ?」
俺が振り返ると、そこには俺を追いかけてきた彼女の姿が見えたんだ。彼女は俺の後を追いかけてきたようで、俺のことを見つめてくる。俺は彼女に対して怒っていた。「何で来たんだ!君は狙われているんだぞ!」

「だって、あなたはわたくしの大切な人なの。だからわたくしもあなたの力になりたい」
「ダメだよ!俺に近づこうとしちゃ。早く家に帰りなさい」
「でも、心配なの」
「薔薇は俺のことを想って言っていた。それは彼女も同じなんだよ。だからこそ彼女は俺と別れた後に姿を消したんだ」
「そうなのね」
「それに俺のチャンネルは閉鎖しろって薔薇が言ってきた。薔薇の気持ちを考えたことがあるのかい?」
「薔薇は、優しいのね」
「わかってくれたんだな」

「はい。だからわたくし、あなたについていく」
「ダメだ!君を危険に晒すわけにはいかない」
「お願い!あなたに何かあったら、私は……」
「俺は君のことを守りたいんだ」
「なら、なおさら」

「それにもし俺が死んだとしても……」
と俺は言葉を詰まらせると、「やめて!お願いよ。死ぬなんて言わないで……」と言って彼女は泣き出しそうになると、「わかったよ」と俺は言うしかなかった。すると彼女が俺の手を握ってきた。そして俺たちは二人だけで行動することに決めて、
「わたくしが守る」
「じゃあ、俺は君を守る」
と、互いに手を取り合うと、俺たちは歩き出したんだ。アンチグループの本拠地にたどり着くと、
「おい!お前ら!ここに来るまでに俺たちの仲間を殺したなぁ」

「お前らが襲ってきたから悪いんだろ?お前らも殺される覚悟があるんだろうなぁ」
俺は奴らを挑発するように言った。そして俺たちが向かおうとすると、男が俺の前に立ちはだかる。
「俺の名は、マサムネ。この男を倒したいなら俺を倒してから行くんだな」
「あんたは薔薇を襲おうとした奴じゃないか」
「俺はあいつが許せないんだよ。だからこの手でぶっ殺してやる」
「俺は、薔薇のためにお前を倒すしかないようだな」
「やってみろよ。お子ちゃまがぁ!!」
俺は男と向き合った。男は刀を持っている。こいつは手強いかもしれない。俺は攻撃をかわしながら、相手の隙を狙っていた。
「てめぇ、なかなかできるじゃねぇか」
「当たり前だ。俺は彼女を守るために鍛えてるんだ」

「彼女って誰だ?まさか、あの女じゃないだろうな?」
「違う。薔薇は関係ない」
「嘘をつくんじゃねえよ。だったら、その女の居場所を教えろ」 
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