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ピストン滝口ちゃがま速報

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イギリスも氷河期世代に相当する人々がいてね

イギリスも氷河期世代に相当する人々がいてね、今の50代なんだけども。本当に仕事がなくて海外移民した人もかなりいた。IT業界に流れ着いた人も沢山いて、今の業界のベテランの人がそんな感じ。


そんな中に、俺みたいに日本で生活する子がたまにいて、日本語が堪能な人間が日本に流れ着いたのよ。
俺も日本語堪能だったけど、まあ仕事がないわけではないんで、日本語勉強できたわけだから、結構楽なんだ。
でもその子はお昼ごはんを食べて、その後は帰ってしまう。
俺が、ちょっと寂しいと思ったのは日本にいたのに、何か別の場所で生活していたと思うようになったからだ。
俺が日本に住むことによって、別の世界に来てしまったのは当然といえば当然だ。
俺は、子供に興味ないけど、自分の子供である彼女と一緒にいると、子供っぽい感じがする。
日本で生活するには、何か教育の授業を受けることだと、俺は思う。
その中に彼女が入ったのは、たまたまね。
何か聞いてはいけないことというか……まあ、それは後で聞くことになると思うけどさ。
その後、彼女と初めて会ったのが、高校の入学式だった。
俺はこの日を待って、彼女の家に向かった。
彼女はあっけに取られつつも、俺のことを「こんにちは」って言ってくれた。
その時点で俺は気づいたよ。
この人、俺の親じゃないの? って。
「こんちはー」
という挨拶の後、彼女を部屋に招き入れた。
部屋の中で彼女はベッドの上で、漫画本に目を走らせていた。
部屋の床に漫画本が転がっているのは、お気に入りの漫画が倒れていないかを確かめているのだろう。
彼女も漫画が好きなんだなと思った。
そして、彼女はベッドの上の漫画本を見た。
「うーん。これは面白そうだね」
何を言っているんだろうと、俺は思った。
「何を見てるの?」
「あぁ、漫画だけど」
彼女がそう言うと、漫画本のページが開いた。
彼女も俺も、何だか読んでいるようだった。
しばらくすると、彼女が話を切り出した。
「今日の夜、暇でしょう。私と映画を見ないかい?」
「別に俺は暇だけど」

「そうだろう?じゃあ、私も付き合ってあげる。映画の話を」
俺がそう言うと、彼女は漫画を開いたまま、しばらく何か考えていた。
「ねぇ、何が目的だい?」
彼女は漫画を閉じて、俺に答えた。
「今は映画よりも何が目的なのか、重要なところだろう?」
「そう。そういう話だね」
「そういう話だと思ったよ。だったら俺は、映画でもいいよ。ほら」
そう言って俺は彼女と2人で映画を見に行くことにした。
ただその前に彼女の家に寄ることにして、そこでいろいろ話を聞いたんだ。
まずは彼女の家族について、話してくれたよ。
彼女の父親は俺の母親の兄にあたる人だったんだ。
それで母親は日本人。父親ももちろん日本人の人らしいんだけど、アメリカ国籍を持つ女性と結婚していてね。その女性がアメリカに住んでいるということなんだ。
だから彼女にはアメリカに行った経験がないわけだ。
ただ英語に関しては、母親から教わったということだ。日本語は学校で学んでいたというし、日本にも何度か来たことがあると言っていたよ。
でも日本語が堪能な子だから、俺とは普通に接することができる。日本語が苦手なら難しいかもしれないよね。
あと、日本の文化についても、いろいろ教えてもらったというわけだよ。
そんなことを聞いていた時に、俺は彼女に対して言った。
「君はどうしてこんな国にいるの?他の国の人とかと暮らしてるとかあるのかしら?もしあったとしたら……」
俺の問いかけに対して、少し間をおいて、彼女からの返事があった。
「私は両親ともにアメリカ人で、日本で暮らしているのよ」
それを聞いて、俺は驚いた。まさか自分の目の前にいる子がそうなるとは思ってなかったんだよ。
しかも両親が日本人ではなくて、アメリカ人だと聞いたときは、本当に驚いてしまった。
「私の両親は日本人と外国人のハーフでね。父親が日本人で母親がアメリカ生まれだったの。だから日本で暮らすことになったの」
「なるほどね。だから君の両親はここにいないのね」
俺がそう答えると、彼女はまたすぐに答えてくれた。
「いいえ、両親とも元気にしているわ。ただ私が学校に通いやすいようにということで、今こうして日本に来ているの」
彼女の言葉に俺は驚いたけど、それでも何とか気持ちを抑えながら、彼女に対してさらに尋ねた。
「へぇ~。それで君がこのマンションで一人で暮らし始めたってこと?」
「違うのよ。もともと一人暮らしなの」
「一人暮らし!?」
「そうよ。だから、あなたが来ても問題はないの」
俺は衝撃を受けたよ。一人暮らししているなんて思わなかったからさ。でもまあ……考えてみれば当然のことかもなって思うこともあったり……。
俺はそのあとに彼女に言った。
「君は一人暮らしかぁ。寂しくないの?俺がいればよかったのにね」
「ふっ。私だってあなたのこと、気になっていたのよ。ただこの生活に満足していただけなの」
彼女はそう言いながらも、何か嬉しそうだった。
その後、彼女は俺に質問してきた。
「ところでさ、君の家ってどこにあるの?」
「家?家はあるけど……どうして?」
「いや、ちょっと興味があってね。見に行ってみたいのよ」
「そうか。じゃあ行こうか」
俺は彼女を俺の家に連れて行った。といっても、隣同士なんだけれどね。
俺が玄関を開けようとすると、彼女はなぜか緊張した表情をしていた。
俺が鍵を開こうとしているのを見て、彼女は俺に言ってきた。
「待って!先に確認したいの。本当にいるの?あなたの家に」
彼女は俺の方に近寄って聞いてきた。
「うん。いるよ。俺一人しかいないよ」
俺がそう言うと、彼女はほっとしていた。
「そう。じゃあいいか」
「何を確認していたの?」
俺は彼女のことがよくわからなかった。「そりゃあ、あれよ」
「何?俺にはわからないよ」
俺がそう言うと、彼女ははっきりと言った。
「部屋の中に誰かいたらどうしようって思ったのよ」
俺も正直に答えた。
「部屋の中には誰もいないよ。俺だけだよ」
それを聞いた彼女はホッとして、俺と一緒に家の中に入った。
「お邪魔します」
彼女はそう言って、家に入るなり、部屋の中の様子を見ていた。
俺の部屋の中は結構殺風景で、あまり飾ることはない。
だから彼女は部屋の中を見て、いろいろ考えていた。
部屋の中にある物を見た後、彼女は言った。
「意外とシンプルね」
「まあね。特に飾りつけはしないからね」
「それにしても、本が多いわね」
「そうだな。本棚もあるからね。いろいろ置いているよ」
俺がそう言うと、彼女が言った。
「何冊くらい本があるの?」
「うーん。1万冊は越えていると思うよ」
「1万冊も!!すごい数ね。そんな本を読むことができるの?」
「そうだね。小説が中心かな。あとマンガも読むから、漫画も入れれば2万5千冊以上になると思う」
彼女はそれを聞いて、驚きつつ、感心しながら、俺のことを見ていた。
そして俺に質問してきた。
「ちなみにあなたは何歳なの?」
「20歳だけど」
「あら、年上なのね。私もそうなのよ」
彼女は俺のことをじっと見つめていた。
俺は彼女のことを見たとき、かわいい女の子だなと思った。 
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