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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第四幕その十一

「記念のプレゼントだからしっかりしたものを選ばないと」
「そうよね」
「うん、ここはじっくりとね」
「選ぶわね」
「そうしようか」
「それがいいわね」
 お静さんも賛成しました。
「何といっても」
「そうだね」
「先生時計わかる?」
 お静さんは先生に尋ねました。
「よし悪しが」
「ううん、そうした趣味はね」
「ないの」
「時計は使えたら」
 それならというのです。
「それでね」
「いいんだ」
「そうした考えだから」 
 それでというのです。
「長持ちさせる自信はあってね」
「そうしてきているの」
「けれどね」
 それでもというのです。
「長持ちさせられても」
「いい時計というと」
「懐中時計は好きだけれど」
「あら、古風ね」
「昔から使っているからね」   
 それでというのです。
「腕時計より馴染んでいるよ」
「そうなのね」
「それでもいい時計となると」
「これがなの」
「日本の時計は素晴らしいよ」  
「スイスの時計が有名でしょ」
 お静さんはすぐにこう返しました。
「時計といったら」
「いやいや、安くて質がよくてしかも長持ちする」 
 先生はお静さんにすぐに答えました。
「だからね」
「日本の時計がいいの」
「世界屈指だよ」
「日本の時計のよさは知っていたけれど」
「スイスの方がかな」
「上だと思っていたわ」
「僕は思うよ、世界一だよ」
 日本の時計はというのです。
「本当にね」
「じゃあ日本の時計から選ぶのかしら」
 お静さんは先生に尋ねました。
「そうするのかしら」
「それがいいかもね」
 先生も否定しません。
「やっぱり」
「日本ね」
「そう、この国のものでね」
「先生がそう言うなら」
 お静さんはあらためて言いました。
「そうしましょう」
「そういうことでね」
「私も服選ぶしね」
「うん、お互いにね」
「プレゼント考えていきましょう」
「そうしていこうね」
 先生は笑顔で応えました、ですが。 
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