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人生コンティニューしたらスクールアイドルを守るチートゲーマーになった

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45話 ふざけんな期末テスト



ゴソゴソ...............ゴソゴソ...................



「———————何やってるの才君?」
「えぇ?ああ、このスーパーコンピューターは要メンテだからな。いつもこうやって定期的にメンテしてるんだよ。」
「ふーん。」


自分から聞いておいて、俺が回答すれば気怠そうな返事を送ってくる曜。いつもならツッコミを入れたいところなのだが、生憎、作業に手が離せないので、それをすることはできない。

ちなみにここにスーパーコンピューターを置く理由というのは至って平凡で、ただアイテム開発をこちらでもできるようにするだけだ。それ以外にも———————あるのだが、ここではおいておこう。

話は変わるが、クウガをアルティメットクウガへ変化させたあのアークはこれを遥かに上回る物体創造能力というのがあるはずだ。俺もまた人間である。故に、その創造能力のスピードにも壁がある。そういう点で唯一劣っていると認めざるを得ない。そして第1の問題は、アークが時を超えてその技術力を持ち出すという点。端的に言ってしまえば、幾つもの並行世界に憚っていた怪人を自由に操るということだ。だからこそこのガシャットの開発ができるように———————


カチカチカチ————————



「よし!でき『『あああああああ!!!!!!』』え?」
「うるさいよ!!!!!チカは今集中してるの!!!その機械弄りやめてよ!!」
「切れるタイミング悪すぎるだろ。今終わったんだよ、今!!」
「今とか関係ないの!!テスト勉強なんてやらなくていい才にはわかんないんだよ!!!」
「ひでぇ言われ様だな...................」


千歌と果南のキレるタイミングが悪かったことはさておき、今現在7月の第1週。俺もすっかり忘れていたのだが、後1週間ほどで期末テストが始まる。俺はその期間を見通して、ゲリラライブを1週間前ほどに行ったのだ。ただこのバカ2人には2週間という期間でも足りないほどに手遅れなのだろうが.................千歌は今、梨子と曜に教えてもらっているが...............

メンテナンスも終わった所で、少しクールダウンさせようと壁にもたれかかった。すると、同時に一年生組3人がこの狭い部室にやってくる。そう、1人成績ブラックリストにありそうな生徒を連れて———————



「だからこの用法はこれがない時は使えないずら。だから——————」
「堕天使に極東の古語など必要ないわ。いざとなれば自動翻訳能力が———————」
「使えるずら?じゃあテストの点数も..............」
「冗談よ!!冗談に決まってるじゃない!!」



どうやらこの堕天使ヨハネ様———————もとい、善子は古文が苦手な様だ。難しそうな日本語を言っているあたり、得意かと思っていたがそうでもないらしい。でも善子の守備範囲が《《そういう》》類の物しか興味がないのであれば———————話は違う。



「こっちも大変そうだなぁ—————————」
「ぐぬぬぬ———————こんなはずでは.............」
「善子ちゃん、古典なんて大したことないって高を括って挑んだら惨敗だったみたいで——————————」
「そうか...............まぁ、花丸は国語系は得意そうだから上手くやってくれるだろ。」
「この国木田先生がしーっかり教えてあげるずら。」
「アンタも数学よくなかったじゃない!!」
「善子ちゃんの古典よりマシだよ。」
「ほんと、古文なんかやる必要ないって。昔の人の文を読んだ所で面白みもないわけだし。」
「果南ちゃんの言う通りだよ。高校数学なんて将来絶対に要らないよ!!」
「屁理屈言わないの!!てか千歌ちゃんは全教科危ないかもしれないんだから、時間なんてないでしょ!?」
「だって〜」
「ここも勉強だらけか〜まぁ、あの人よりマシ『ここにいましたのね!!』
げっ!」



愚痴っていた果南を探していたのは、超真剣モードのダイヤ。果南がボソッと口に出していたのはまさしくこのお方のことなのだろう————————うん、この訓練は受けたくねぇわ。



「ダイヤ............お願い!今日だけは見逃してよ!」
「問答無用!!特に貴女は休学明けテストが散々でしたのに!!」
「だからあれはたまたま..............」
「たまたまで2年間も赤点スレスレがある物ですか!!」
「でも鞠莉の勉強も教えてあげてるんでしょ?早く帰ってあげないと...............」
「だ!か!ら!貴女を早く連れ戻そうとしてるんじゃありませんか!!!!!」
「ちょっとダイヤ。」
「あら、才さん。どうしましたの?」
「鞠莉も勉強してるってマジ?」
「ええ——————鞠莉さんも日本のテストが久しぶりであまり力を出せなかったから云々ということで..............」
「なるほどな————————よし、ここは俺の腕の見せ所だろ!!」
「「「「「「「「「?????」」」」」」」」」」











































「「「「「「「「「勉強会?」」」」」」」」」」
「ああ。スクールアイドルをやっていく以上、成績っていうのはどうしても意識しなきゃいけない。だから————————」
「テストで赤点は回避しなきゃいけないってか。」
「そ、流石は稜。察しがいいねぇ〜」
「で?俺たちまで招集された理由ってのは.............」


即座に俺に質問をしてくる魁。その顔からして、あまりやる気ではなさそうだが——————————



「お前らもちょっとは苦手科目あるだろ?それに花火大会あるまでは暇なんだ、ちょっとは苦手の克服と得意を教えてもらう。」
「そういや虎太郎は?あいつにも声かけた方が————————」
「あいつは1人でやる方が性に合ってるだろうし、もうすでに家に帰って勉強中だよ。」
「あぁ............どの道俺たちでやらなきゃいけねぇってことか。」
「そーいうこと。」



気怠そうな顔をしながらも魁はそれを受け入れてくれたようだ。この2人は俺の保育園の時に遊んだ2人。この2人も、苦手こそあるのだろうが、成績は優秀だ。ただどちらかというと虎太郎には劣ってしまうのだが———————しかしあいつも天才肌だよな.............俺には勝てないけどさ。



「さて————————Aqoursの成績を把握したわけだが.............」
「「「「「「「「「「は!?!?」」」」」」」」」」



俺がその一言を放った瞬間、その場の全員が唖然として、開いた口が塞がらないような様子であった。そんな唖然とするような事言った覚えないんだけどな————————————



「え?俺そんなおかしいこと言ったか?」
「逆にこっちが聞きたいんだけど———————才君Aqours全員の成績を把握したって言ったよね?」
「そうだけど。」



少し重みを持ってそのことを聞いてきた曜に、俺はスパッと明朗に答え返す。



「でもルビィたち自分の成績のこと話してないような............」
「まぁ、竜介先生のパソコンなんかハッキングするするのわけないし、学校の成績表からそれを見るのなんて朝飯前だよ。」
「何悪びれずにそんなこと言ってるのよ!!ハッキングって犯罪でしょ!?!?」



ハッキングという単語を聞くや否や、梨子が鋭い剣幕で俺を睨む。全く..........これだから凡人は—————————



「あのな...........ハッキングは一概に犯罪行為なんて言えないんだぞ?データを悪意持たずに閲覧したりするのは別に大した犯罪行為じゃないのさ。悪意を持てばそれはハッキングじゃなくてクラッキングになるけど...............」
「いやわざと見てるじゃん。私利私益のために見るのは犯罪だよ?」
「変な目で見るなよ曜———————」



何かここに警官コスプレ(法律違反)を着て、手錠持ったらベストマッチだろうな————————と思わせる言葉と顔立ち。流石は15年以上も付き合ってきた幼馴染なのか—————————















































—————※—————























































「うーん..............」
「ぐぬぬ———————」
「はぁ...............」
「zzzzzzz」
「————————」スッ
「痛っ!」



擬音でわかったかもしれないが、俺主催の勉強会でよくもまぁ堂々と寝られる高海千歌さんを今ちょうど使っていた世界史の教科書でコツンと叩く。

叩かれたアホ毛は仲間の元に帰るが、再び出る杭と化す。アホ毛が再び立つと同時にその持ち主もまた意識を覚醒させる。



「痛いよ〜!!!」
「お前な.............この俺の前でよくも寝られたことには敬意を表すよ。」
「眠いものは眠いんだよ...............」
「お前は全教科隙がなく悪いんだから!ちゃんとしなさいよ!!」
「全教科とは失礼な!!現代文は良かったもん!!」
「現代文は殆ど運ゲーだし、作詞する身としては当然だろ?実力をつけなきゃ意味ねぇんだよ!」
「才くんの鬼!!」


鬼と言われてもめげずにやり続ける。これが伊口スタイルです——————と冗談はここまでにして、千歌の成績表は完全に成績最下位者のものに一致した。普通、最上位連中は比較的現代文が少し見劣りしがちだ。それに比べて最下位連中というのは現代文のテストが比較的高く《《見える》》。皆さん、見えるだからな?勘違いするなよ?

ちなみに今は世界史の時間。世界史A・Bと探究でどちらも同じ範囲なのでちょうど良かった。



「さて—————確認テストだ。シリア・パレスチナ地域で最初に活躍していたセム語系の民族は———————」
「セム語系?」
「あー教科書の導入部詳しく読んでなかったなぁ...........」
「私も忘れちゃった——————」
「まぁ、そこまで重要な民族ではないけど。でも梨子、曜、ダイヤあたり知ってると思ったんだけどな——————」
「プレッシャーかけないで下さいませ——————」
「うーん。よくよく考えたら、そもそも全員地球人でしょ?じゃあ地球人が正解!」
「果南ちゃん!?」
「何処をどう考えたらそんな解答が出てくるんだよ、範囲広すぎだっつーの。」
「そんなぁ................」
「確かその後に台頭したのがフェニキア人やアラム人でしたよね?」
「おっ、一年ながらそれがわかるってことは—————よく世界史Bの範囲を勉強してるな!やるなルビィ!」
「えへへ♡」



可愛いとは思いませんかねぇ?こんな小動物みたいな娘に甘えられたら、勝てる気が正直しない。ほんと、ヒーローやってたらそんな気持ちも芽生えてくるんだよ————————



「ルビィに負けてられませんわ!その問題は答えはカナン人ですわ!!」
「正解。さすがはダイヤだな!」
「ま、まぁ当然ですわ。」
「え?果南ちゃん世界史の教科書に載ってるじゃん!!」
「いや私歴とした日本人だから。人違いでしょ?」
「お前らバカな会話しかしてねぇじゃねぇか。」



醍醐天皇とダイゴくんとかあるあるとはいえ..............いつからバカキャラが定着したのか——————



「さて——————世界史はここまでにしておくか...........」
「え!!じゃあこれで終わり!?」
「んなわけねぇだろ。次は英語のリスニングを強化する。」
「えー!!!!!!」
「リスニングは点数が安定しないから対策しにくいから助かるなぁ〜」
「本当にね♪」
「マルは英語苦手ずら..............」
「ふふふ.............ここは帰国子女のマリーの出番ね!!!」
「姉さん、俺も忘れるなよ。」
「そういえば鞠莉さんと魁くんはアメリカ行ってたアメリカに行ってましたよね?」
「さて—————帰国子女でも俺特製のリスニング問題は聞き取れるかな.................」
「「「「「「「「「!?!?!?!?」」」」」」」」」」



ただリスニングするだけじゃ面白くない————————本来のリスニング問題だけが英語だと思うな.................俺たちの英語はこれだ!!!

俺はスーパーコンピューターでその音声を流す。



≪ Get the glory in the chain! PERFECT PUZZLE! ≫



「「「「「「「「「—————————え?」」」」」」」」」
「え.......全く聞こえなかったんだけど.............」
「聞こえた聞こえなかったの話じゃねぇだろ。そんなの日本語でも聞き取れねぇだろ。」
「この2人でお手上げならルビィたちができるはずないよぅ—————」
「本当ずら。」
「流石に今のは難しすぎたか?ちなみに日本語訳は直訳すると『栄光の鎖を手掴み取れ。パーフェクトパズル!』って感じだな。ちなみにこのガシャットギアデュアルからなる音声だ。」
「それ聞いて誰が得するのよ............」



仕方ないじゃん。だってオリジナルがそんな英文を発するんだから(メタい)そこにクレームをつけても仕方ない。ほんと、いつからヒーロー業界も世の中も英語だらけになったのだろうか。あんまり横文字ばっかり使ってたらバカが何もできねぇだろうが!!!——————今のは竜介先生並みにキツかったな...............



「じゃあ次な。」
「まだやるんですの?」
「もう一個用意しちゃったから、もったいないし聞いてやってくれ。」
「はぁ。」



≪ When the five horns cross, the golden soldier THOUSER is born. ≫

≪ Presented by “OHARA” ≫



「オイオイオイ、それ大丈夫なのか著作権的に。」
「大丈夫だ、稜。ちゃんと最後に対策も入れてるしな。」
「この英文は比較的簡単ね。『5つの角が交わりし時、黄金の戦士サウザーは誕生する』——————って感じ?」
「正解だ梨子。」
「もういい加減疲れたよ〜!!!!」
「そうだよ。そろそろ休もうよ..................!!!」
「ほう—————それもそうだな。今日はこの辺りでAqoursの勉強会は終わりだ。」
「「それじゃあ!!」」
「ただし、千歌と果南。お前はダメだ。これから十千万で俺が1対2でしっかり教えてやる。」
「「そんな〜!!!!!!!!」」



















テストはまだ終わらない———————







































 
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