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人生コンティニューしたらスクールアイドルを守るチートゲーマーになった

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16話 現実【Real】を理解しろ

 
前書き
徐々に雲行きが—————— 

 





「「「「「「廃校〜!?!?!?!?」」」」」」
「何だよそれ!俺も聞いてねぇぞ!」
「そりゃ見解を発表しただけなんだから当たり前でしょうが。」


せっかちに聞いてくる竜介先生を一蹴する俺。しかし噂くらいは耳にしておいてほしかったな……

千歌が思考停止の相槌を打つ。


「でも何で?」
「千歌、普通に考えて人数が全校生徒で100人切ってるんだからわざわざそんなことのために経費を使うのはおかしい話だ————ってことだろ?」
「じゃあ私たちはどうなるの?」
「こんな場合、統廃合じゃない?」
「残念ながら統廃合じゃなくて、ガチの廃校らしい。—————つまりは高校編入試験を受け直さなきゃならないって話だ。」
「え〜!!!!私全然勉強してないよ〜!!!!!!!!」
「安心しろ、千歌。お前の場合、ほぼ100%高校中退という素晴らしい称号が授与されるはずだ。」
「それとんでもなくチカをdisってるよね?」


そもそもdisる以前の問題である。もうそんなことは俺の中で固定概念以上に成り立っている物理法則のようなものだ。

まぁ、俺が教え込めば無理にでも入らせることもできる。それでも無理であれば最悪公式チートという名の裏口入学を使うしかないけど。





「これで舞台は整ったよ!!そして輝くの!あのμ'sのように!!!!!」
「そんな簡単にできると思ってるの?」
「それに廃校になって喜ぶのはいくら何でも不謹慎すぎるだろ。」
「仕方ない、虎太郎。コイツは頭のネジが数本飛んでるから仕方ない。仕方ない。仕方ないんだよ——————」
「あっ(察し)」






何を察したのかは分からないので、その話は一旦置いておこう。そこで興奮を冷めやった千歌が、皆にこのような提案をする。





「とにかく廃校の危機が迫っていると分かった以上、Aqoursはそれを阻止するために——————行動します!!!」
「ヨーソロー!スクールアイドルだもんね!」
「で、行動って一体何するの?」
「「「「「「「「「——————————」」」」」」」」」
「決まってないんじゃ、仕方ない。俺から提案してやる。——————PVを作れ。」
「なるほどPVか.........それなら全てを伝えられるかもしれないな。」
「そしてそれに向けてライブを行おう。」
「なるほど!」
「じゃあ、それに向けて今日から練習していきましょう!」
「了解であります!」
「————————それにしても、何で今になって廃校になったずら.........?」
「ルビィ、何か聞いてないか?」
「聞いてないけど..........何でルビィに聞くの?」
「お前ら知らないのか?—————まぁ、普通の高校生なら知らなくて当然か。」
「どういうこと?」





俺は自慢のスパコンを起動する。快適にゲームやサーフィンが出来るっていうのはイライラどころか快感すら感じられる。





「浦の星学院ってのはな、沼津にある学校法人が運営してるんだ。この法人は浦の星だけじゃなく、沼津の静真高校を中心とする様々な高校の運営してる。一応株式会社でそこの大株主が黒澤家って訳だ。」
「それなら統廃合でも何の問題もないんじゃない?」
「それを今調べた。——————やっぱりだ。小原エンタープライズがこの法人に対してTOB宣言してる。黒澤の持ってる株率は30%足らずだ。もし他の株主の株を買い上げたら、あっという間に経営権を買い取られる。」
「てぃーおーびー?何それ美味しいの?」
「お前高校の現代社会の話聞いてないだろ?株式公開買付の英語表記のイニシャルだ。」
「千歌ちゃんに分かり易く言うと、学校を乗っ取るってことよ。」
「なるほど〜」
「のんきに言ってる場合かよ。これではっきりしたぜ?サウザーはこの学校そのものを潰そうとしてる。統廃合じゃなく、廃校に固執してるんだよ。」
「でも何で———————」
「さぁ..........?」
「何でそんなに学校を潰したがるのかなぁ..........」





俺に心当たりがないわけでもない—————昨日の稜が言った、果南がどんな目に遭ったか。鞠莉と果南の関係性。ダイヤと鞠莉の関係性。そしてダイヤの言いかけた言葉。全てが丸く説明がつくものとするならば、これら全てが1つの因果で結びつかなければ説明がつかない。そして偶然にもこの4人に共通するキーワードが1つだけ存在する。


もしそれが正しかったとすれば、俺たちは彼よりもより権力というものに逆らっていることになる。それの意味するものは———————




—————※—————







「今日の晩飯は何かな〜?」
「アンタの楽観思考には呆れ果てるよ..........」
「仕方ねぇだろ、俺たちにはスクールアイドルをサポートするしかやることがねぇんだから。」
「そのスクールアイドルをサポートするのが難しいって言ってるんでしょうが!!」





この状況の前提を説明した方がいいかもしれない。今現在、時刻は5月の日が沈むか沈まないかの時間帯と言って良いだろう。一通りの練習を終えて、Aqoursのメンバーは先に帰っていった。そして10分ほど後に俺たちサポート組が帰宅する—————のが、いつものスケジュールだ。


ところで竜介先生はこの3人の中でツッコミ担当に回ることはほぼない。俺と虎太郎がツッコミ役なのだが、俺はボケであることもしばしばある。その分虎太郎がいてくれることで俺もボケとツッコミを両立できるというゴールデンサイクルが成立している——————虎太郎のツッコミセンスはコミカルというよりは的確すぎて心が痛む時だってあるものだ。これに耐えうるのはやっぱりバカの竜介先生ぐらいしか俺の中では見当たらない。





「しっかし、随分日が長くなったな..........」
「そりゃ5月の中頃で暦の上じゃ夏だからな。」
「日が伸びたらその分人間が活動する—————てことは、人間が変身する怪人が多くなるってわけだ。」
「人間の変身は知性があって強いからな〜慎重に戦わないと足元を掬われる—————と言っても、その忠告を聞かない人も1人いるけど。」
「誰だよそれ。」
「自分で考えろよ。」






本人はそんな自覚ないだろうけど、残り2人は確実に知ってるから安心しなさい。いや本人以外はみんな知ってるだろうけど。

話を大きく変えるが、最近少しばかり気になっていることがある。小原魁のことだ。奴の言っていたアークなるものの正体。それは謎に包まれているどころか、それが何かすら掴めていない。意思という言葉から何らかの思念体のようなものか、はたまた人工知能のようなものなのか...........

彼もまた.............

だがここで、引き寄せの法則が働いてしまう—————





『見つけたぞ。』
「お前ら!」
「魁、サウザー————!」
「君たちの持つガシャットのデータとフルボトルを渡してもらおうか。」
「あ?渡すわけねぇだろ!」
「お前もか...........それを何に使うんだよ。」
「君には関係のない話だ—————その気がないのなら力ずくで奪うまで........」
『待て!————お前は俺が倒す!』
「稜!?」
「才、知り合いか?」
「いや千歌と曜と俺の幼馴染です—————何らかの理由で仮面ライダースペクターに変身してますが。」
「アイツも仮面ライダーか.........」
「全く、君も只では黙らない男というわけか............」
「お前が————お前さえいなければ..........!」





話がごちゃごちゃして誰が誰に話してるのかわからない——————くらいに俺たちを取り巻く環境は日に日に混沌を極めているということになる。


結局は戦わなくてはいけない。その想いは変わらないと証明するように、その場の6人は変身準備をする。






「ハイパー大変身!」
「「「「「変身!」」」」」





≪パッカーン! ハイパームテキエグゼーイド!≫






≪Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON! Yeah!≫





≪ When the five horns cross, the golden soldier THOUSER is born. ≫





≪ヘンシン!≫




≪カイガン! スペクター! レディゴー 覚悟! ド・キ・ド・キゴースト!≫



















≪ガシャコンキースラッシャー!≫



≪サウザンドジャッカー!≫



≪ガンガンハンド!≫





スペクターの専用武器、ガンガンハンド。確かロッドフォームと鎌フォームと銃フォームを使い分けられたはずだ。中遠距離戦法を得意とするはずである。





「はっ!!」
「フン!」





スペクターはサガには目もくれず、サウザーに襲い掛かった。余程恨みがあるのだろうが、俺はそちらには参戦せずにサガと拳で語り合おうと思う。





「クローズ!クウガ!お前らはスペクターとサウザーを頼む!」
「おう!」
「いくぞサガ!」
「決着をつけるぞ!!」





ガシャコンキースラッシャーの先端でサガの体を突こうとするが、見事に避けられてしまう。だがこれは想定内。アックスモードに切り替えて、サガの胴体を捉えて斬り裂く。サガのジャコーダーによる触手攻撃は命中するものの、ムテキであるが故に無意味である。続いてガンモードでの射撃。エイムアシストが大きく効いているため、かなりの確率で当たっている。

ショートワープによってサガまで50cmというところまで近づいて、胸ぐらを掴む。そしてこう続けた。





「お前じゃ俺には勝てない!」
「黙れ!俺はお前を王の名にかけて!倒さねばならんのだ!!」
「王?—————冗談じゃない。父親に祭り上げられてるお前が真の王なわけがないだろ!」
「何だと!?それはアークが決めたことだ!」
「誰が決めたにせよ決められてる時点で王なんかじゃない—————いい加減目を覚ませ!」
「黙れ黙れ!」
「魁に余計なことを吹き込むな!」
「お前の相手は俺だ!」
「才の戦いに邪魔はさせない!」





慌ててこちらに向かって来るサウザーをスペクターが見逃すはずもなく、首根を掴まれて引き戻される。そのサウザーと交戦するのは、クウガドラゴンフォーム。スペクターはクローズに止められているということになった。


サウザーは即座に復帰したと同時に邪魔なクウガにサウザンドジャッカーをアークルにまで接触させる。





≪ジャックライズ!≫





「ドラゴンフォームのデータを貸してもらうよ。」
「ぐっ—————」
「そうはさせるか!」





≪JACKING BREAK!≫





ドラゴンフォームの特性、水のように動くをそのまま具現化したかのような水の如く刃が俺を襲おうとしていたが—————





≪スペシャルチューン! ヒッパレー! ヒッパレー!≫


≪ミリオンスラッシュ!≫



≪ダイカイガン! オメガスパーク!≫





消防車の力を秘めたフルボトルによる攻撃がジャッキングブレイクの刃を相殺する。さらにスペクターが放ったオメガドライブで逆にサウザーが必殺技を喰らってしまう。


さらにドラゴンフォームの怒りの突きが、サウザーの体を大きく吹き飛ばす。


サウザーからの攻撃が相殺されたことに安心した俺はサガへの揺さぶりを続ける。





「自分で決めたことをやってこその王だろ!」
「ふざけるなぁ!!!!」
「くっ!—————じゃあ、仕方ないな。」





≪ガシャット! ガシャット! ズ・キュ・キュ・キューン!≫




≪QUEST! COMBAT! CRITICAL FINISH!≫




ジャコーダーの触手をキースラッシャーで払ってから、ガンモードにして発射。爆炎ジェットミサイルの連撃である。照準はミサイルの場合、ほぼ100発100中だ。黄昏の空にロケット花火が打ち上がったかのような、そんな衝撃さが周り一帯に伝わる。

次の瞬間には、サガはおらず小原魁という人間がうつ伏せになっていた。





「おのれ—————!」
「—————《《殺された奴のことを考えたことあるか》》?」
「何?」
「何度も言わせんな。お前は自分が殺した奴の気持ちを考えたことがあるのかって聞いてるんだよ。」
「!!」
「調子に乗るのもいい加減にしろ!!!」
「!」




まるでベールに包まれた秘密を明かすことを必死で止めるかの如く、サウザーは俺に向かって来る。

俺はさっきと同じ必殺を冷凍バージョンでサウザーに喰らわせる——————が、それをサウザンドジャッカーで受け止め成分を抽出する。





「タドルクエストとジェットコンバットのデータを頂いた!」
「想定内だよ、バカ。」
「フン!」






タドルクエストの特性は炎と氷の両方を纏った剣で俺を切り裂こうとするが、ムテキにはそれが通じない。俺はサウザンドジャッカーを持ち上げ、腹に強めの横蹴りを喰らわせる。





「攻撃が————前より強いだと?」
「俺は弱点を徐々に克服していく—————戦闘終了時に次の戦いに向け、《《戦闘内で1番強かった敵のデータを自分のスペックに上乗せする》》調整を自動で行われる。お前が俺に勝る点はもうない!」
「何だと—————!」
「よそ見をするな!!」





敵か味方か分からないが、スペクターとクローズの連携攻撃(?)がサウザーを襲うが流石にスペック差がありすぎて裏拳がクリーンヒットする。ただスペクターはその執念からか、その攻撃にカウンターにガンガンハンドの銃弾をお見舞いする。

サウザーの今の怒りは、余裕のあった時と比べればひどくはしたなく見えるくらいに怒り狂っていた。その怒りは何故かクローズに向く。サウザンドジャッカーを鞭のように振り回して痛めつけた暁には、クローズの変身解除とフルボトルを何本か落とすに至った。

そこでフルボトルとガシャットのデータ回収という目的を達成して満足したのか、フルボトルを回収しながら俺に話しかける。





「我がオハラエンタープライズが学校法人静駿の改革を公約にTOBを実行し、浦の星学院の廃校にする—————」
「やっぱりそれが狙いのTOBだったのか。」
「ええ—————君たちのような反乱因子をこれ以上生み出さないためにも、黒澤家の権力を落とすためにも、この地方を効率よく支配するためにも——————」
「支配するだと?」
「ああ、そうさ。《《私の》》理想郷が出来上がった瞬間、このこの地域の秩序を保つために...........君たちスクールアイドル部並びにその協力者及び関係者に強制労働を課す。」
「そんなこと認められるわけが—————!」
「認められるさ!内浦を開発するための参加した勇気あるボランティアとしての報道しか、メディアは行わないだろう——————スクールアイドルが生きようが死のうが世間はそんなことには目に止めない。むしろ感謝するだろう。」
「そうなった場合、エグゼイド。君の関係者はほとんどそうなるだろうと思っておいた方がいい。高校になど私が編入させない。一生奴隷としてこき使われるがいいさ——————」
「ふざけんな!!!!!」
「まぁ、せいぜい楽しみにしたまえ。そんな時代が来るのをね。」
「待てよ!!!!」
「ふざけんじゃねぇ!!!!!」





逃してしまったという方が正解なのだろうか?少なくとも、逃すべきではなかっただろう。あわよくば、ここで倒してしまった方が——————


もし奴の言うことが本当になったとしたら...........普通に考えればそんなことはどんな企業もできないのだが、やつは世界的多業種企業の社長だ。何ができるか、俺でも未知数だ。実際、サウザンドライバーを改良するくらいなのだから、技術力は相当なのだろう。

俺の関係者となると、十千万や浦の星の生徒のほとんどが奴隷になるということになる。それだけは———————でも、それだけで逆にサウザーを倒す理由になるのか?


そんな思考を巡らせていれば、スペクターもとい稜が俺の胸ぐらを掴んでこう怒鳴り込んだ。





「オイ!何で逃したんだ!!!!アイツを倒さなきゃこの内浦のみんなはお終いだぞ!!!」
「でも————」
「お前のせいで千歌や曜、果南がどうなってもいいのか!?!?」
「そんなことにはさせない。」
「お前は何もわかってない!何も!!!だからそんなに甘ったれたことが言えるんだ!」
「お前は守るべきものの為に他人を犠牲にする覚悟はあるのか!!!!!」
「それは——————」





ここで、俺の胸ぐらを離した稜が最後にこう生意気に言い放った。





「《b》お前は甘い《/b》。考えも。闘う覚悟も。そんなのも分からないで仮面ライダーとして闘う資格など無い————————」























稜——————その現実しか見ない。甘さなど枯れ果ててしまったその言葉は俺の心の潤いをひどく盗んで行ったのだった..........





























































































「死ね(ガチギレ)」
「いや唐突にそんなこと言うとかどんな神経してんだよ。」
「あんなに自分を否定されたら、キレすぎてmadになるに決まってるだろ。」
「でも、確かにアイツの言うことは一理あるよ。」
「だからと言って人の命を平気で奪っていい理由にはならないだろう?」
「まぁな——————」
「だから稜は間違ってないけど間違ってる。俺は命に優先順位なんてつけられるものか。」
「——————なぁ、才。もし俺が暴走したらお前はどうする?」
「え!?」
「いや—————クウガのライダーシステムには、進化の代わりに暴走の危険性だって多少なりとも孕んでる。もしそうなった場合はどうするのかと聞いている。」
「そうだな.........今の俺には決められないけど—————その時は全力(ムテキ)でお前を倒す。」
「そう........その粋だ。」
「でも、その時は絶対に助ける。俺は絶対に仲間を見捨てたりなんかしない。」
「そうか——————」


















命を怪人から救うのが仮面ライダーの役目。自分のエゴのために使うものじゃない。













 
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