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結核はなる

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第一章

                結核はなる
 白田昭の腹違いの妹真理愛は健康である、それこそはしかやおたふく風邪等以外はかかったことがない。
 学校は小学校から無遅刻無欠席であり上に超が付く位の健康優良児だ。背は一五〇程で小柄だが黒のボブと日焼けした肌に小さ目の頭と唇大きな目に明るい顔立ちと健康的なボディが特徴だ。
「いやあ、健康だけは自信があるわ」
「それだけじゃないだろ」
 昭は笑って言う妹にこう返した、彼は黒髪をショートにしていてやや面長で眼鏡をかけている。色白で痩せていて背は一七二程だ、
「スポーツ特にテニスだってな」
「それで大学推薦貰ったしね」
「八条大にな」
「お兄ちゃんと同じ大学にね」
「そうなったしな」
「けれどそれもよ」
 そうなったこともというのだ。
「やっぱりね」
「健康だからか」
「怪我もしないし病気もしない」
 兄に笑って話した。
「本当にね」
「ははは、そうだな」
「真理愛はずっと健康よね」
 父の伸晃、昭の顔に皺が付いて白髪になった様な顔の彼と彼の再婚相手であり昭からは義母にあたり玲子も言ってきた。玲子は顔は娘そっくりだが年老いていて背は彼女より八センチは高く色白で黒髪はロングにしている。
「いいことよ」
「全くだな、健康だとな」
「幸せの原点にいるって言うけれど」
「本当にそうだな」
「いつも身体を動かして身体にいいものバランスよく食べたら」
 真理愛は言った。
「少なくとも病気にはならないわね」
「それならか」
「しかも私よく寝てるし」
 実に健康的な笑顔で語った。
「後は怪我に注意すればいいわ」
「だからいつも準備体操やストレッチもしているか」
「そうよ、そうしたらいいのよ」
「病気もしないか」
「まあ盲腸はなるかも知れないけれど」
 それでもというのだ。
「大きな病気は絶対にないわ」
「そうだといいけれどな」
「大丈夫よ、そのことはね」
 兄に明るく言う、そうして大学でもテニスに励んでいたが。
 ある日珍しく朝熱っぽかった、それで家族に言った。
「熱あるみたいだけれど」
「おい、お前がか」
「嘘でしょ」
 両親は娘の言葉にまずは驚いた。
「それは珍しいわね」
「本当にな」
「学校午後からだからまずは病院行っていい?」
 熱っぽくても無遅刻無欠席でいるつもりだった、それでこう言ったのだ。 
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