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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第三幕その十二

「海の幸についてもだからね」
「そうそう」
「鰻のゼリーとか鰊のパイとかね」
「オマール海老の調理もなってないとか言われて」
「挙句に映画の食べものまで言われるから」
「ハリー=ポッターの食堂の場面でも」
「確かにあれはね」
 先生はこの映画のお話もしました。
「日本にずっといてその視点で観るとね」
「質素っていうかね」
「これは酷いってなるよね」
「あの場面の食事はね」
「かなりね」
「日本の小説家さんでイギリスの博物館とかが無料でね」
 先生はこちらのお話もしました。
「そして大学の食事は無料で凄い、それで日本はそうしていないから駄目だってね」
「言ってるんだ」
「大学の食事も日本人から見ればかなりだけれどね」
「そのお金の工面大変なんだけれど」
「博物館とかもそれで経営苦しくて」
「寄付金で何とかしているところ多いけれど」
「そういうのを全くわかっていなくてね」
 それでというのです。
「その小説家さんは偉そうに言っているだけだね」
「日本を批判しているんだ」
「批判っていうかけなしてる?」
「それだけだよね」
「所詮はね」
「それだけだね」
「その小説家さんは今徹底的に批判され続けているよ」 
 逆にそうなっているというのです。
「インターネットが普及してからね」
「ああ、自分の文章を読んだ人に」
「そうなっているんだ」
「日本を貶めて逆に自分が批判されている」
「因果応報って言うのかな」
「その日本への攻撃があまりにも多くてそして劣悪なものだからね」 
 それでというのです。
「そうなっているよ」
「イギリスのこと何も知らないで凄いとかね」
「お金のことで大変なのに」
「そういうのわからないで言うのってね」
「無知もここに極まれりよ」
「僕もそう思うよ、イギリスをよく知って」 
 そしてというのです。
「そのうえで評価して欲しいね」
「日本についてもだよね」
「そんなのじゃ自分自身が批判されるよね」
「そうなるよね」
「そうだよ、僕はそんな人にもなりたくないよ」
 絶対にと言う先生でした。
「ふわりの元の飼い主の人達にもなりたくないしね」
「まさに他山の石とせよ」
「反面教師として」
「そうあるべきだね」
「その意味でその小説家さんには感謝しているよ」
 心からというのです。
「こうなってはいけないと思わせてくれるからね」
「酷い人でも役に立つ」
「反面教師としてね」
「それが世の中だね」
「悪い人でも人の役に立つのね」
「そうだね、僕もそんな人は反面教師にするよ」
 王子もあんこうを食べつつ言います、皮のところは独特の食感があって普通のお肉の部分とはまた違った味わいがあります。
「そうしていくよ」
「そうだよね」
「それがいいね」
「そんな人についてはね」
「心からそう思うよ、じゃあ皆今から肝を食べよう」
 王子はここでこれを食べようと言いました。
「そうしよう」
「あん肝だね」
「うん、それも食べようね」
 先生に笑顔で応えます。
「これから」
「そちらも買ってくれたんだ」
「そうだよ、あんこうの中でも一番美味しいから」
 そのあん肝がというのです。
「これからどうかな」
「いただくよ、では皆で食べよう」 
「それじゃあね」
 王子は自分からあん肝をお鍋の中に入れました、そうしてです。
 皆であん肝も食べました、そちらもとても美味しくて皆楽しく食べました。その後の雑炊も同じでした。 
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