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星河の覇皇

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第八十一部第三章 無関心でいられる訳その二十九

「ですがその外は」
「憲兵隊の管轄外ですね」
「憲兵はあくまで軍隊内の警察で」
「軍の外ではですね」
「何でもない存在ですね」
「はい、軍人の方は誰でも基地を出ますと」
 そうなればというのだ。
「私服になります」
「つまり一般市民と変わらない」
「そうした立場になりますで」
「つまり警察が及ぶ」
「そういうことですね」
「そうです、ですからアタチュルク星系にもです」
 旧ニーベルング星系としてエウロパ最大の防衛拠点だったこの星系もというだ。
「警察署があり」
「多くの警察官が勤務していあますね」
「そうなっていますね」
「そうです」
 まさにというのだ。
「実際に」
「基地の外は警察の管轄なので」
「どういった軍事都市でも」
「だからですね」
「あちらにも警察が存在しますね」
「ですから行政区分にも入っています」
 領土としている国のだ。
「そうもなっています」
「そして行政が行われ」
「役所も存在していますね」
「警察以外にも」
「そうなっています」
 金はこうスタッフ達に話した。
「連合では憲兵はあくまで、です」
「軍の中ですね」
「それだけの存在ですね」
「軍の外には出ないですね」
「決して」
「そうなっています」
 これは連合では絶対のことである。
「それは破られません」
「左様ですね」
「どういった事態でも」
「市民の場は警察ですね」
「警察の管轄ですね」
「そうです、また私は自警団等という組織は」
 公権力に所属しない治安組織はというのだ。
「よくないと思います」
「はい、法律のコントロールが利かないので」
「どうしてもですね」
「問題ですね」
「自警団は」
「法律の統制を受けないので」
 そうした存在であるからだというのだ。
「どうしてもです」
「ない方がいい」
「そうした存在ですね」
「治安は公権力が担うものですね」
「そうあるべきですね」
「そうした組織はです」
 法律によるコントロールが利かない、つまり自分達の倫理観によって治安行為を行っている組織はというのだ。
「暴走すればどうなるか」
「法律のコントロールが利かないなら」
「それならですね」
「若し何かあれば」
「その時は」
「容易にマフィア化もします」
 その様になるというのだ。
「ですから」
「実際にそうなっていますね」
「歴史を見れば」
「マフィアは自警団からはじまっていたりもします」
「そうした組織もあります」
「ですから」
 それ故にというのだ。 
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