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魔理沙が幻想郷全部入り

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取り持ってあげられないかな?

魔理沙が階段を上っている最中に呼び止められて立ち止まる。
魔理沙が振り返ろうとすると、背中に柔らかい感触を感じる。それは紛れもなく霊夢のものだった。霊夢は魔理沙に抱きつくと、
「大好きよ。魔理沙。ずっと一緒にいてね……」
と耳元で囁いた。魔理沙は嬉しそうに頬を緩めると、私も大好きだぜと返す。霊夢が幸せそうに笑ってみせると、魔理沙も霊夢と一緒に笑い合った。

***
魔理沙が美奈のところへ向かっていると、途中でアリスにばったりと出くわした。
それからしばらく二人は世間話をしていたのだが、途中で美奈のことを聞く。するとアリスが、美奈は霊夢のところに預けてあると教えてくれる。魔理沙はお見舞いついでに霊夢の顔を見て帰ることにした。
美奈の家に着くと、玄関の前に誰かがいることに気付く。魔理沙はその人物が誰なのか分かると、大きく手を振りながら声をかける。霊夢も手を振って返事をしたが、魔理沙が駆け寄ってくると、霊夢は咄嵯に身を引いた。魔理沙はそれを不審に思いながらも霊夢に近づくと、いつもの調子で話しかけた。
それからしばらくすると、魔理沙はふと思い出したかのように美奈に霊夢のことについて訊ねる。美奈は霊夢に魔理沙の看病を任せたと答えると、美奈が魔理沙を家に上げると、霊夢は魔理沙を部屋に連れて行った。霊夢が魔理沙と美奈に紅茶を入れて持ってきたところで、三人でのお茶会が始まった。最初は和やかなムードだったが、徐々に雲行きが怪しくなってきた。霊夢が二人の会話に割って入って魔理沙を自分の方に向かせると、強引に唇を奪う。
すると魔理沙も負けじと霊夢の体を押し倒してそのまま上に覆い被さる。そして二人は激しく求め合うと、服を脱ぎ捨ててお互いの体を貪り合った。
***それからしばらくして、二人がようやく落ち着きを取り戻した頃、美奈が魔理沙と霊夢の元にやってきて霊夢の様子を見に行った。
それからしばらくすると、美奈が霊夢の様子を見に魔理沙の部屋に入ってくる。そこで美奈は魔理沙の体に霊夢が寄り添って眠っているのを発見する。美奈が魔理沙の側に歩み寄ると、魔理沙が霊夢の頭を撫でながらこちらを見据えてくる。その瞳には涙を浮かべていて、どこか寂しげだった。
美奈は思わず息を呑むと、どうしたらいいのか分からずに戸惑っていた。しかし、いつまでもここに居座っていては迷惑がかかるかもしれないと考え直し、その場を離れることにした。
美奈は外に出て空を見る。そこには月明かりが輝いていた。
美奈はしばらくの間その場に佇んでいたが、意を決したように踵を返し歩き始める。美奈はこれからどこへ行くのかは分からない。それでも前に向かって進むしかなかった。美奈が行く先に待っているものは希望か絶望かも分からない。それでも前に進んでいけばいつか辿り着くと信じて……。
私は美奈の家から少し離れた場所にある公園に来ていた。ブランコに座って一人物思いに耽っていると、突然後ろから肩を叩かれた。驚いて振り返るとそこには咲夜が立っていた。
咲夜に何か用ですか? と尋ねると、彼女は笑顔で隣に腰掛ける。そしてしばらくの間、お互いに無言のままだったが、不意に咲夜の口が開いた。
「霊夢さん……貴方はまだ諦めないのですね。私の能力で時間を止めても、すぐに動けるようになっているようですし、どうやったらあの人を救えるんでしょうかね」
そんなの分かりませんよ。でもきっと方法が見つかるはずですよ。それまでに私は強くなるだけです。
すると咲夜が呆れたような顔をしてため息をつく。すると急に立ち上がり、霊夢に近寄ると手を差し伸べた。
「貴女はそれで良いんですか?」
はい。
「本当にこのままでいいと思っているのですか!?」……
すると咲夜が突然霊夢に掴みかかってきた。霊夢は抵抗しなかった。というより、出来なかったのだ。なぜなら彼女の力の方が上回っており、振りほどこうとしてもびくともしないからだ。
「霊夢さんのバカ!なんで諦めちゃうんですか!あなたならできるはずじゃない!もっと自分に自信を持って下さいよ!それに貴女の気持ちはもう魔理沙ちゃんに伝わっているんじゃ無いの!?」
えっ? すると突然、霊夢の体が宙に浮かぶ。
「私が今から魔法をかけてあげるわ。この世界が終わらない限り解けることの無い、強力な魔法の呪いをね!」
霊夢が下を見下ろすと、そこに咲夜の姿は無かった。辺り一面見渡してもどこにもいない。霊夢は不思議に思って首を傾げる。
「ねぇ、魔理沙」
霊夢は振り返って魔理沙の方へ目を向けると、魔理沙と目が合った。
「お前、いつから気付いてたんだ?」
霊夢は黙ったまま魔理沙の顔を見つめていた。
「まぁ、バレちまったもんは仕方ないか。私、実は霊夢に言いたいことがあるんだぜ」
魔理沙は真剣な眼差しを浮かべて、霊夢の顔色を窺う。
私、霧雨魔理沙は博麗霊夢が好きである。友達としてではなく、
「愛しているんだぜ。霊夢」
霊夢が驚いたように目を大きく開くと、魔理沙は微笑みながら言葉を続けた。
「ずっと前から好きだったんだ。こんな時に言うのはおかしいと思うけど、言わずにはいられなかったんだ。もし良ければ、返事が欲しい。もちろん、ダメだったら断ってくれて構わないぜ」
魔理沙はそう言って、返事を待っていた。霊夢は目を瞑ると、考え込むように俯いた。
「分かった」
「じゃあ……」
魔理沙はそう言ったきり黙ってしまう。
「何がわかったのよ……」…………。
しばらく沈黙が続くと、唐突に魔理沙が立ち上がって走り去ろうとする。霊夢の顔を見ると辛そうな表情を浮かべているのが見えた。それが嫌だったので慌てて追いかけようとしたが、
「来なくていい!」
そう言われてしまうと足が動かなかった。魔理沙はそのまま何処かに行ってしまった。霊夢は悲しそうな顔を浮かべて立ち尽くすことしかできなかった。

***
魔理沙と別れて、美奈はあてもなく歩いていた。
「あれ、美奈じゃん。どうしたんだよ、そんな暗い顔をして。なんかあったのか?」
美奈は声をかけられて振り返る。するとそこには早苗がいた。
「いえ、何でもありません。それより、どうしてここにいるんですか?」
「ああ、ちょっと気分転換に散歩してただけだよ。美奈こそこんな時間に何をしてたの?」
「私も似たようなものです。特にこれといった理由はありません。強いて言えば、悩み事があるからでしょうか?」
「ふーん。それって魔理沙のこと?」

「はい。魔理沙のことで悩んでいるんですよ。魔理沙のことが好きなのに、それを伝えられないままでいるのが辛いんです。いっそ伝えてしまおうかなと思ったこともありますが、やっぱり怖いです。だから、どうすればいいのか分からず、困っているんです。でも、魔理沙のことは諦めたくないんです。どうにかならないものでしょうか?」
美奈がそう告げると、早苗はしばらく考えてから美奈のほうを向いた。
「魔理沙のことが好きだっていうのは本当なんだよね?それは間違いない?」

「はい。そうですが……」
美奈がそう答えると、早苗はしばらく黙り込んでから口を開いた。
「ねぇ、美奈。魔理沙のこと、助けてあげてくれない?お願い……」
美奈はしばらく考えると、
「それはどういう意味ですか?具体的に教えてくれないと分からないですよ」
と、聞き返した。すると、
「魔理沙は今、霊夢さんのことが好きで好きで堪らないの。だけど、霊夢さんは魔理沙のことをただの友達だと思っていて、全く相手にしてくれていないの。だから、なんとかして二人の仲を取り持ってあげられないかな?って思ったんだけど……。どうかな?魔理沙のこと、助けてくれる?」
美奈はしばらく考えた後、
「分かりました。やってみましょう。でも、魔理沙が素直に話を聞いてくれるかどうかわかりませんが、そこは任せて下さい。絶対に何とかして見せます」
美奈が力強く宣言すると、早苗は安心したような笑みを浮かべて美奈の手を取った。
「ありがとう。美奈。私、美奈のそういうところ大好き。これからもよろしくね」
美奈は早苗に手を握られて照れ臭くなったのか、頬を赤く染めると恥ずかしそうにしていた。
それからしばらくして、美奈は魔理沙の家の前に立っていた。美奈は緊張した面持ちでインターホンを押すと、中から魔理沙が出てきた。「美奈か。何か用か?もしかして、霊夢の件についてか?だとしたら悪いが、今は誰とも話したくはないんだ。帰ってくれ」
魔理沙が冷淡な態度で美奈に接すると、美奈はそれでも食い下がった。「魔理沙さん、聞いてください。私は霊夢さんと貴方を仲良くさせる為にやってきました」
魔理沙は美奈の言葉を聞くと、不機嫌そうな顔をする。
「余計なお世話だっての。いい加減にして帰れよ」
しかし、美奈はそれでも引き下がらなかった。「私は霊夢さんに頼まれて来たんです。魔理沙さんが元気が無いようだから見てきてって言われたんです。だから、話を聞かせてください」
「……霊夢が私を心配してくれたってのかよ……。嬉しいぜ……。でも、私は大丈夫だ。心配いらねえよ。さっきの話は忘れろ」
魔理沙は美奈を追い返そうとする。
「本当に霊夢さんの気持ちを考えていませんね。霊夢さんの気持ちは私には分かりませんが、きっと魔理沙さんのことを考えています。だから、霊夢さんの気持ちを汲んであげたらどうですか?」
美奈は魔理沙に訴えるが、それでも魔理沙は首を横に振る。
「それでも私は霊夢の気持ちに応えられない。あいつの気持ちには応えてやれないんだ」
「なぜですか?霊夢さんの気持ちを受け止めてあげれば良いじゃないですか。そうすれば霊夢さんの気持ちが報われるかもしれないのに」 
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