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魔理沙が幻想郷全部入り

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それからしばらく時間が経った

ここ最近、美奈が自分に対して向ける視線に違和感を覚え始めていた。最初は嫌われてしまったのだろうかと悲観的になっていたのだが、美奈はただ黙っているだけだった。しかし今日、ようやくその理由が明らかになったのだ。魔理沙が部屋に戻ると、美奈が一人で涙を流しているのを見つけた。美奈が何故泣いているのか理由はわからない。だけど理由を聞いてはいけない気がした。だから美奈が落ち着くまで傍にいてやることにする。だが魔理沙が部屋に戻ってくると美奈は突然、魔理沙の胸に飛び込んできた。一瞬驚くが、優しく抱きしめて頭を撫でてやると美奈は落ち着きを取り戻したようだった。そして美奈の話を最後まで聞くと、今度は魔理沙が泣かないように必死に我慢する。だが美奈の涙は止まることを知らずに溢れ続けた。それでも美奈は話し続ける。それがどんな内容であれ、魔理沙は最後まで美奈の話を聞くつもりだ。すると美奈は魔理沙が想像していたこととは真逆の内容を口にして見せた。美奈の話は霊夢がこの世界に残した言葉だった。魔理沙はそれを静かに聞いていた。美奈は魔理沙の胸に顔を埋めて、泣いていた。だが美奈は魔理沙から離れると、精一杯の笑顔を見せると「今まで本当にありがとね」
と言い残して神社から出て行く。
「待ってくれ!!」
***
(どうして……こんなことになったんだろうな)
霊夢の言葉を思い出す。今にして思えば、あれは別れの挨拶のようなものだったに違いないと思うと、今すぐにでも探しに行きたかった。でも今の状態ではとてもじゃないが霊夢の力になれそうもないな。霊夢が起きるのはまだ先になるだろうからその間に強くなる必要がある。今の私では足手まといにしかならないだろうな。だから今は耐えるしかない。いつかまた霊夢に会える時までに必ず力を蓄えておくからな!待っていてくれ!!そして魔理沙が立ち去ろうとすると背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。
私は目を覚ますと見慣れない天井が広がっていた。何が起きたのかさっぱり分からないがとにかく起き上がろうとしたところで手足を拘束されていることに気が付く。私はどうやら監禁されていたらしい。しかしここはどこなんだろう?周りを確認してみると、どうやら私は牢屋の中に居るようだ。
とりあえずここから出られないかなと考えているところに魔理沙がやってきた。どうやら私を助けに来てくれたようだ。私は拘束を解かれた後、一緒に脱出する。私はどうすればいいのかわからなかったから、魔理沙の言うとおりにすることにする。そして二人で脱出を試みてみたけれど、見張りの人間がいるらしく上手く逃げ出せたとしても、結局見つかってしまう。
それから数日が経った。私は毎日のように殴られたり蹴られたり、挙句の果てには首を絞められる始末だった。そんなある日、魔理沙が助けに来てくれたが返り討ちに遭ってしまう。でも魔理沙が頑張ってくれている間に、なんとか逃げ出すことに成功した。それから数日間は魔理沙と一緒に行動していたけど、いつの間にかいなくなってしまった。きっと魔理沙にも事情があったのだろうと納得はしているものの、やっぱり不安で堪らない。それから数日後に霊夢の声が聞こえると魔理沙は嬉しそうに駆け寄っていくが、途中で異変に気が付いたようで急いで引き返していった。それから数時間後、美奈と藍の会話に耳を傾けていた時のことだった。
美奈が語った内容は衝撃的ではあったが、どこか嘘臭いように感じられ、信じようとしない者がほとんどであった。美奈自身も魔理沙のことを疑う気は無いが、やはり気になってしまう部分があった。そこで魔理沙のことについて調べてみることにしたのだが、どうもおかしな点がいくつかあった。例えば博麗霊夢のことだとか……。そもそも幻想郷に七人しか存在しない筈なのに八人目の名前が出てくる時点でおかしかったのだが、それ以上に奇妙な点が一つだけある事に気付く。それは魔理沙が八雲紫と知り合いであること、更には霊夢とも知り合いであるということ。
美奈は霊夢に魔理沙のことを任せてみることにする。それからしばらくして美奈が目を覚ますと、霊夢の姿が見当たらない。慌てて飛び起きると、美奈は辺りを探し回る。そして神社の中を隈なく探すがどこにも居ないようだ。
美奈は一旦落ち着いてから考えることにした。まずは魔理沙に連絡を取ることを考える。電話を掛けてみたものの繋がらず留守番サービスに繋がっただけだった。それから魔理沙の家に向かうことにした。
魔理沙は霊夢が幻想郷に戻ってきたら自分の想いを伝えるつもりでいる。その話を聞いた時、美奈は驚いたが魔理沙ならきっと霊夢に似合った良い男性になれると思った。そこで、もし霊夢が起きていたら伝えて欲しいことがあると魔理沙に頼まれる。しかし、魔理沙は困ったような顔を浮かべるだけで、なかなか口に出してはくれない。美奈が痺れを切らせて早く言ってあげてと言うと、魔理沙は大きく深呼吸をして霊夢の方を見つめる。
そこで美奈は思わず息を呑む。まさかそんなはずはないと心の中で否定するが、目の前にある現実は覆せない。
それから魔理沙は霊夢の事を好きだと伝えた後に、これからは霊夢の代わりに私が守ってみせると宣言すると、美奈は涙を浮かべて魔理沙の背中を見送った。
魔理沙は美奈の言っていた事が本当だと知った。それから霊夢の身に何かが起こったことも。美奈の話が真実だというのならば、霊夢はもう二度と目覚めることが無いのかもしれない。魔理沙は霊夢にもう一度会いたいと願う。しかし、いくら祈っても霊夢は戻ってこなかった。
それからしばらく経つと、魔理沙は霊夢の言葉を思い出した。そして霊夢の言葉を噛み締めるように思い出す。
それから魔理沙は霊夢を探す旅に出る。しかし、手がかりは何も無いままだ。それでも諦めずに旅を続ける。
それからしばらくすると、魔理沙は霊夢の行方を知ることになる。
霊夢は生きている。その事実を知った時の喜びは計り知れないものだったが、同時に疑問が浮かぶ。一体誰が霊夢を助けたのか。それにどうして美奈の家に居るのか。しかし考えても答えは出てこない。だから直接本人に聞くことにしよう。
魔理沙が美奈の元へ向かう。するとそこには見覚えのある人物が立っていた。その人物はこちらに気づくと、笑顔で手を振りながら近づいてくる。魔理沙はその人物の正体を知らなかったが、どこか懐かしい雰囲気を感じていた。すると美奈が急に立ち上がって、そのまま走り去ってしまった。
美奈は神社を飛び出して、森の中へと入っていった。すると、後ろから誰かが追いかけてくる気配を感じた。美奈は恐る恐る振り返ってみると、そこにいたのは霊夢だった。霊夢は美奈を見つけると、何も言わず抱き寄せて頭を撫でてやった。美奈は我慢していたが、ついに堪え切れなくなって泣き出してしまった。

***
美奈が泣き止んで落ち着いた頃、魔理沙は霊夢に質問をする。霊夢は魔理沙の問いに対して真剣に答える。だが、魔理沙は納得できない様子だった。魔理沙は美奈に話した内容と、霊夢が知っている内容を照らし合わせて矛盾点を指摘して見せると、霊夢は美奈の話を補足するように説明を始めた。美奈が魔理沙に話した内容は、あくまでも魔理沙が聞いたことの無い情報ばかりだった。だから魔理沙は美奈の話を信じることができなかったのだ。
魔理沙が美奈に話したことは全て本当の事だ。ただ、その中に一つだけ嘘が含まれている。魔理沙は美奈に話していないことがあった。それは美奈の話を信じないということだった。魔理沙は確かに美奈の話を聞いて、霊夢が生きていると聞いて喜んだ。しかし、どうしても美奈の話に嘘が混じっている気がしてならなかったのだ。美奈の話を信じてしまえば、霊夢が生き返ったという事実を認めてしまう事になる。それではあまりにも都合が良すぎる。だから魔理沙は美奈の話を全て信じた訳ではなかった。
魔理沙が霊夢の話を聞いて、少し考える素振りを見せる。すると霊夢は魔理沙の肩に手を置くと、安心させるように優しく微笑んだ。すると魔理沙は霊夢に全てを委ねることにした。霊夢は魔理沙の頭を撫でてやる。すると魔理沙は照れたようにそっぽを向いてしまった。
美奈は二人の様子を羨ましそうに見つめていると、突然霊夢に抱きしめられた。それからしばらくの間、霊夢は美奈の面倒を見てくれた。その間、霊夢は美奈に色々なことをしてくれた。それはまるで母親のように優しく接してくれ、美奈は霊夢のことをお母さんと呼びたいくらいだった。

***
それからしばらく時間が経った。魔理沙が霊夢の元へやって来たのは、美奈が霊夢の元に預けられてから数日後の事だった。魔理沙は霊夢の姿を見て、一瞬驚いた表情を見せたが、すぐに笑顔になると「おかえり」と言って霊夢を抱き寄せる。霊夢も笑顔で「ただいま」と答えた。
魔理沙は霊夢から美奈の話を聞いた。美奈は魔理沙に謝ると、魔理沙に許してもらえたので、霊夢の所にいても大丈夫だということを伝えた。魔理沙は霊夢の顔をじっと見つめて、本当に霊夢なんだなと呟く。
魔理沙が美奈に霊夢の事をよろしく頼むと伝えると、美奈は嬉しそうな笑みを浮かべて、任せてください!と胸を張って見せた。
それから魔理沙は美奈に別れを告げると、美奈は魔理沙を引き留めようとしたが、すぐに諦めたようだ。魔理沙が行ってしまうのは寂しいけれど、霊夢と魔理沙の邪魔をしてはいけないと自分を律する。
魔理沙は改めて美奈に礼を言うと、今度は美奈のほうから魔理沙に話しかけてきた。魔理沙が美奈の顔を見ると、美奈は満面の笑みを浮かべていた。
魔理沙が家に帰ると、魔理沙は疲れたから休むと行って自室へ戻っていく。
「ねぇ、魔理沙?」 
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