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今ならキーホルダープレゼント殺人事件

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6

「ええ、初めは気のせいで済ませることができたのですが、最近はその頻度が増えてきて、しかもだんだん大きくなってきているのです。それで最近では怖くて外に出られないほどで……、私……」とマリーは話し始めたが、途中で言葉に詰まって泣き出してしまった。
麻衣子がそっとハンカチを差し出すと、マリーはそれを受け取り涙を拭いた。少し落ち着いたところで、亜衣が声をかける。
マリアは亜衣たちに事情を話し終えると、紅茶を一口飲んでから話し出した。
亜衣たちがマリーから話を聞いたあと、マリアは彼女たちを連れてマリアの実家を訪れた。マリーの姉マリアは両親にマリアの話を伝えた。両親はマリアの話を信じてくれなかったが、マリーの必死の説得によってようやく納得してくれた。そして亜衣たちは、マリーが住んでいる町へと向かった。そこは都会ではなく、田舎でもない普通の町である。ただ、その町の中心に大きな木が一本生えているのが特徴で、それがこの町の名前の由来になっているようだ。その大きな木の下を通り抜けると、その先にある森を抜け、さらに進むとそこには小さな町があるという。ちなみにその大きな木の根元には大きな洞窟があり、昔はそこがこの辺り一帯を支配する大地主の屋敷であったそうだ。だが現在はその主人が亡くなり、代わりに新しい町長が誕生した。しかしその新しい町長が変わってから、なぜか町民たちの生活環境が急激に悪化していったのだという。今では多くの人たちが職を失い、町を出て行く者が増えている。それに伴って空き家も目立つようになった。
やがて亜衣たちは森の中へと入っていった。木々の間を縫うようにして道が続いている。その先にはマリーが言っていた通りの大きな木が生えていて、そこから先は林が広がっていた。そしてその奥に一軒の木造の家が見えてきた。どうやら、あれがその町長の家のようである。
玄関の前に立つと、マリアが大きな声で呼びかけた。ピンポーン。
しばらくして扉が開かれ、一人の男が姿を現した。年齢は三十代半ばといったところだろうか。眼鏡をかけていて細身である。
男はマリアの顔を見ると笑顔を浮かべて言った。
いらっしゃい。待っていたよ。さあ、上がってくれ。みんな中に入っているからさ。君たちは初めて見る顔だけど、君は一体誰だい?」
と彼は麻衣子を指して言う。すると彼女が答える前に、麻衣子は慌てて答えた。
あの……、私は橘麻衣子と申します。よろしくお願いします」
麻衣子が挨拶をするのを待って、亜衣が続けて自己紹介をした。そしてその後、三人もそれぞれ名乗る。
そうか。まあ、とりあえず上がりなさい。遠慮はいらないから。話はそれからだよ。僕はこの町の町長をしているものだ。名前? そんなことより早く中に入りなさい」
と言いながら、町長と名乗った男性は亜衣たちを中に招き入れた。亜衣たちは彼の後について行き、居間に入った。部屋の隅にはテレビが置かれており、そこに映っているニュースによると、現在この近辺で鳥の姿が頻繁に見られるようになっているらしい。しかもそれは今まで見たこともないほど巨大なものであり、その姿から想像できるのはおそらく猛禽類だろうということだった。また、それらを目撃した人の中には怪我をしたり病気になった人もいるらしく、病院に担ぎ込まれる患者も増えている。
今はまだそれほど被害が大きくないが、いずれはこの周辺でも深刻な事態になるかもしれないとキャスターは伝えていた。そして最後にアナウンサーは次のように締めくくった。
次のニュースです。今朝未明、○×市の住宅街において、オナガと思われる生物が人を襲っているとの通報を受けて警察が駆けつけましたが、既に犯人はいなくなっていました。
亜衣たちは町長に連れられて屋敷の裏手の方へと向かう。そこは山の入り口になっており、彼らはその中へ入って行った。
しばらく歩いて行くと、急に目の前に広い空間が現れた。その場所の中央付近に大きな建物が建っており、入り口らしきものが見える。町長はその建物に入ると、階段を使って上の階へと向かった。亜衣たちもそれに続く。建物の二階に着くと、そこにはいくつものドアが並んでいた。
さてと……、じゃあ、どこが良いかな。よし! ここなんてどうかな?」と言いながら、一つの部屋の前で止まると、そこにあった鍵をつかんで開けた。中にはベッドや机などが置かれていたが、あまり使われている形跡はないようだ。亜衣たちは促されるままに部屋に足を踏み入れる。
「それで、話というのは何なのかね?」と町長が尋ねてきた。
亜衣はメモを取り出し、それを読み上げる。
「えっと……、最近町のあちこちで動物の鳴き声が聞こえるようになりました。最初は気のせいで済ませることができたのですが、最近ではその頻度が増えてきて、さらにはだんだん大きくなってきているのです。それで最近では怖くて外に出られないほどで……、私……」とマリーは言いかけて再び泣き出してしまった。
麻衣子がそっとハンカチを差し出すと、マリーはそれを受け取り涙を拭いた。少し落ち着いたところで、亜衣が声をかける。
マリアは亜衣たちに事情を話し終えると、紅茶を一口飲んでから話し出した。
亜衣たちが町長から話を聞いたあと、マリアは彼女たちを連れてマリの家に立ち寄った。マリーの姉マリアは両親にマリアの話を伝えた。両親はマリアの話を信じてくれなかったが、マリーの必死の説得によってようやく納得してくれた。そして亜衣たちは、マリの家に向かうことになった。ちなみに、その町の名前は、この近くにある大きな木の名前から来ているそうだ。その木の下を通り抜けると、その先にある森を抜け、さらに進むと小さな町があるという。ちなみにその木の元には洞窟があり、昔はそこがこの辺り一帯を支配する大地主の屋敷であったそうだ。だが現在はその主人が亡くなり、代わりに新しい町長が誕生した。しかしその新しい町長が変わってから、なぜか町民たちの生活環境が急速に悪化していったのだという。今では多くの人たちが職を失い、町を出て行く者が増えている。それに伴って空き家も目立つようになった。
やがて亜衣たちは森の中へと入っていった。木々の間を縫うようにして道が続いている。その先にはマリーが言っていた通りの大きな木が生えていて、そこから先は林が広がっていた。そしてその奥に一軒の木造の家が見えてきた。どうやら、あれがその町長の家のようである。玄関の前に立つと、マリアが大きな声で呼びかけた。ピンポーン。
しばらくして扉が開かれ、一人の男が姿を現した。年齢は三十代半ばといったところだろうか。眼鏡をかけていて細身である。
男はマリアの顔を見ると笑顔を浮かべて言った。いらっしゃい。待っていたよ。さあ、上がってくれ」 
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