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ドリトル先生のダイヤモンド婚式 

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第一幕その九

「いい印象は抱かないね」
「誰もが嫌いになるね」
「それが自分達でもわかって」
「嫌われていることがかな」
「自分達に原因があるとは考えないでね」
 そのうえでというのです。
「嫌われていることだけはわかって」
「そのことにも不平や不満を抱いて」
「悪いことばかり考えて」
 そうしてというのです。
「企んだり言ったりして動いてね」
「尚更嫌われるね」
「それの繰り返しで」
 そうなってというのです。
「それがストレスになって」
「身体を壊すんだ」
「そうなるよ」
「そうなるんだね」
「だからね」
「そうした人は長生き出来ないんだね」
「そうだよ、そして人は自分と同じ様な人と一緒にいるね」
 先生はこうも言いました。
「類は友を呼ぶというけれど」
「花には蝶が集まるでね」
「そう、それは夫婦もで」
 それでというのです。
「いい人はね」
「いい人同士が夫婦になって」
「悪い人達もね」
「悪い人で集まるから」
「それでさっきも言ったけれどマイナス同士でね」
「余計に悪くなって」
「どんどん悪い考えをいつも抱く様になって」
 そうなってというのです。
「悪い人達の夫婦は」
「長生き出来ないんだね」
「多くはね、金婚式ダイアモンド婚式を迎える位の夫婦は」 
 それこそというのです。
「いい人達だよ」
「そうだね」
「そう、そしてね」
 それでというのです。
「幸せでもあるよ」
「そうだよね、不平不満がないと」
「それだけで幸せだね」
「彼等は幸せか」
 こうも言う先生でした。
「ふわりを捨てた夫婦は」
「絶対に違うね」
「そうだね」
「今を見ればわかるよ」
「不幸の極みにあるね」
「そうなったのはどうしてか」
 それはどうしてかといいますと。
「彼等の行いからだよ」
「本当にね」
「そう思うと」
「行いを正しくしてね」 
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「浅ましく卑しくはだね」
「そうしたものは誰にあっても」
 それでもというのです。
「抑えていく」
「そうしていくべきだね」
「そういうことだよ」
「先生の言う通りだよ」
 まさにとだ、王子は先生に笑顔で答えました。
「僕もそう思うよ」
「そう言ってくれるんだ」
「本当にね、その先生ならね」
「僕なら?」
「そう、きっとね」
 笑顔のまま言うのでした。 
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