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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その二十五

「連合にいなくてよかった」
「敵でなく、ですね」
「マウリアにいてまだいい」
「そうもなりますね」
「その言い方もありますね」
「そうだ、マウリアでまだいいしだ」 
 実際にというのだ。
「若しあの御仁が連合にいたならな」
「これ以上はないまでの難敵でしたね」
「有能な人材であるが故に」
「それ故にですね」
「恐ろしいことになっていましたね」
「無能な敵と有能な味方は歓迎すべきだが」
 この現実をだ、マールボロは話した。このことはこの時代においても揺るぐことのないことである。
「しかしだ」
「それでもですね」
「有能な敵は、ですね」
「嫌なものですね」
「連合では既に八条義統がいます」
「あの御仁が」
「日本という国も目障りだが」
 エウロパでは連合の中でとりわけ嫌われている国の一国である、日米中露の四国で常にエウロパの中で嫌われ国家トップの座を争っている。
「しかしだ」
「それ以上にですね」
「あの御仁は厄介ですね」
「エウロパについては」
「これ以上はない強敵です」
「では、ですね」
「ここでジャバル副主席まで連合にいたらと思うと」
「実に嫌なものだ」
 ジャバルは実際に言った。
「だからだ」
「この度は、ですね」
「あの御仁については」
「まだマウリアにいてよかった」
「そのことに神に感謝しつつ」
「そしてですね」
「あの方にティーセットも贈ったしだ」
 感謝と好意、その二つを込めてというのだ。
「有り難い」
「左様ですね」
「そしてこれからもですね」
「その感謝の念は忘れないですね」
「マウリアのあの御仁には」
「これからも」
「そうしていく、またマウリアに行くことになるだろうが」
 それでもというのだ。
「その時は再びな」
「あの御仁と会われ」
「そしてですね」
「親睦も深められますね」
「そうされますね」
「そうしていきたい、軍事的才能がなくとも」
 それでもというのだ。
「総合的な政治家としての資質はな」
「素晴らしい方なので」
「是非ですね」
「会われて」
「そのうえで」
「高いものを知りたい、まだ若い人物だが」
 ジャバルのその若さについても述べた。
「かなりの高みにいる」
「ならですね」
「議員もですね」
「その才能を認められ」
「好意もですね」
「自然と持っている」
 そうなっているというのだ。 
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