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オズのホボ王子

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第十一幕その九

「泳げないかしら」
「持っていないなら貸すよ」
 王子は笑顔で応えました。
「そうするよ」
「水着貸してくれるの」
「王宮にある女性用のものをね」
 それをというのです。
「そうさせてもらうよ」
「泳ぎたいなら」
「王女がそう思うならね」
 それならというのです。
「そうさせてもらうよ」
「そうなのね」
「うん、しかし王女も泳げるんだ」
「結構自信があるわ」
 王子に笑顔で答えます。
「私もね」
「そうなんだね」
「水泳は好きだし泳げたら」
 それならというのです。
「いざという時に助かるしね」
「お水の中を進めてね」
「だからね」
「水泳はしているんだね」
「そうなの、いい運動にも遊びにもなるし」
「だからだね」
「よく泳いでいるわ」
 そうしているというのです。
「私もね」
「そしてこの国でも」
「泳ぎたくなったら」 
 その時はというのです。
「泳ぐわ」
「そうするんだね」
「そうさせてもらうわ、海にはあまり行けないし」
 このこともあってというのです。
「海で泳ぐこともね」
「好きなんだ」
「だからね」 
 それでというのです。
「あくまで気が向いたらだけれど」
「泳ぐんだね」
「そうするわ、しかしオズの国の真っ只中に国があると」
 そしてそこで暮らしていると、というのです。
「海もね」
「中々行けないね」
「私の国もそうだし」
 王女はさらに言いました。
「エメラルドの都もね」
「あそこに住んでいる人達もだね」
「海にはあまり行けないわね」
「そうだね、どうしてもね」
 このことはとです、王子も頷きます。
「行くには旅をしてね」
「時間をかけて進んでね」
「行くことになるね」
「そうよね、鉄道や飛行機ならすぐだけれど」
 すぐに行けるというのです。
「そう出来るけれど」
「それでもね」
「距離はあるわね」
「そうなんだよね」
「海を見たのは久し振りね」 
 また言う王女でした。
「それに遊ぶことも」
「そうなんだね」
「だから泳ぎたいと思ったら泳いで」
「他の遊びもだね」
「パーティーがはじまるまで」
 まさにそれまでの間はというのです。
「楽しませてもらうわ」
「それではね」
「海の景色もいいし」
 それにというのです。 
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