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夢幻水滸伝

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第二百四十四話 上海を手に入れその五

「そうしてじゃ」
「戦われますね」
「術も使ってな、戦うなら一切手は抜かん」
 碧は笑って話した。
「それこそ薙ぎ倒すけえ」
「ではヤクザ屋さん達は」
「片っ端から倒していくけえ」
 そうするからだというのだ。
「数はどんどん減っていくんじゃ」
「そういうことですね」
「ではじゃ」
「はい、今より」
「頭どんどん潰していくけえ」
 悠然と笑ってこう言ってだった。
 碧は立ち上がった、そのうえで兵達を移動の術で上海で最も大きな組織の本拠地の前に言ってだった。
 門番の者達が止めようとするより早くだった。
 碧は門番達を拳で吹き飛ばした、そのうえで兵達に言った。
「正面からじゃ」
「攻めますね」
「そして来る者達をですね」
「こうするんじゃ」
 わらわらと出て来たヤクザ者達が銃や術を向けるより先に術を出して紅蓮の炎で焼いてみせて話した。
「ええのう、ほな倒していってじゃ」
「証拠を掴みますね」
「ヤクザ者達は薙ぎ倒し」
「そのうえで」
「そうじゃ、証拠は掴んで市長さんに送るんじゃ」
 こう言ってだった。
 碧は自ら前に出て敵の本拠地の中に飛び込み。
 群がるヤクザ者達を殴り斬り蹴り術で吹き飛ばしてだった。
 文字通りものともせず倒していった、そして彼等のドンの部屋の扉を蹴破るとボスをその蹴りで胸に大きな穴を開けて倒した。
 悪事やつながっている者達との関係を示している証拠は兵達が掴んだ、碧は兵の一人にその証拠を預けて告げた。
「あんたは市庁舎に行くけえ」
「そうしてですね」
「市長さんにその証拠を渡すんじゃ」
「わかりました」
「そうすればこの組織は終わりじゃ」
「証拠が市長さんから警察に渡るので」
「これまでその警察は組織の武力を恐れて手を出せんかったが」
 それがというのだ。
「こうしてじゃ」
「今その武力は奪いました」
「わらわ達が倒してな」
「だからですね」
「もうない、それでじゃ」
「この組織は終わりですね」
「そうじゃ、そして他のモンは次の組織に向かう」 
 倒すべき裏社会のそれにというのだ。
「すぐにのう」
「わかりました」
「それではですね」
「これよりですね」
「再び移動の術を使いますね」
「そうするけえ、次から次にじゃ」 
 まさにというのだ。
「こうして潰していく、いいのう」
「わかりました」
「それではです」
「次の組織に向かいましょう」
「そうしましょう」
 兵達も応えた、そうしてだった。 
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