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星河の覇皇

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第八十一部第二章 軍事の素養その五

「それぞれに司るものがあり」
「つまりだな」
「得意不得意がです」
 それがというのだ。
「存在しています」
「神々ですらな」
「ですから」
「人もな」
「むしろ不完全な人間は」
 それならばというのだ。
「余計にです」
「得意不得意があるな」
「まさに」
 こう言ったのだった。
「誰であろうとも」
「そうだ、だからだ」
「我々にしても」
「それがあってだ」
 その得意不得意がというのだ。
「ジャバル副主席はな」
「軍事がですか」
「私は先程あまりと言ったが」
 それがというのだ。
「実はな」
「全くですね」
「そうだ」
 ジャバル、彼はというのだ。
「軍事の才能がない」
「それが問題ですね」
「自分でどう思っているかわからないが」
 それでもというのだ。
「それでもな」
「副主席は軍事の才能は」
「全くない、そして学んでもな」
 そうしてもというのだ。
「おそらくだ」
「備わることはですか」
「ない様だ」
 それはというのだ。
「残念ながら」
「軍事の資質は、ですか」
「並の者よりも遥かにな」
「ありませんか」
「学んでもだ」
 例えそうしてもというのだ。
「何か違う」
「そちらの方にですね」
「向かう様だ、結局軍事も政治だが」
 その中の一つの分野だというのだ。
「政治で考え過ぎる」
「戦略についても」
「戦術もだ」
 それもというのだ。
「政治を第一にだ」
「考えておられて」
「現場にもな」
 つまり戦場にもというのだ。
「文民統制の一環としてだ」
「考えられて」
「そしてだ」
「介入もですか」
「有り得る」
 それもというのだ。
「どうもな」
「左様ですか、では」
「軍事的指導者としてはな」
 ジャバルをこの視点から考えばというのだ。
「よくない」
「特に戦時においては」
「ヒトラーやスターリンになるか」
「若しくは」
「さらに酷いな」
 二次大戦の時には彼等の戦争指導はこの時代でも語り継がれる程酷いものを見せた、とかく現場に介入したからだ。 
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