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ハッピークローバー

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第十九話 三つ葉のクローバーその四

「元気にならないから」
「それでよね」
「ちゃんとね」
「こうした時でも」
「食べてね」
「そうするわね」
 一華も素直に頷いた。
「じゃあお昼パンにするわ」
「柔らかいパンね」
「チーズ蒸しパンね」
 このパンをというのだ。
「それを買ってね」
「いただくのね」
「そうするわ、あのパン柔らかいからね」
「スポンジみたいにね」
「だからね」
 それでというのだ。
「今日はね」
「あのパンにするわね」
「そうするわ」
「蒸しパンって柔らかいからね」
 富美子が笑顔で言ってきた。
「いいわよね、しかも美味しいし」
「そうそう、チーズ蒸しパンだって美味しいでしょ」
「あれもね」
 富美子も同意だった。
「美味しいわね」
「富美子はあの三角の蒸しパンよく食べてるでしょ」
「美味しいからね」
 こう一華に答えた。
「今言った通りに」
「それでチーズ蒸しパンもよね」
「好きよ」
「それで私今日のお昼はね」
「あのパン食べるのね」
「購買で買うわ、けれど飲みものいつもはパンには牛乳だけれど」
 そうしているがとだ、一華は青くなったままの顔で話した。その顔がまさに全てを語っていた。誰が見てもそうだった。
「それであたったし」
「今回は他のを飲むのね」
「ジュースにするわ」
 こう留奈に答えた。
「野菜と果物のね」
「あれね、紙パックの」
「二五〇ミリリットルのストローで飲むのね」
「一華いつもはそれの牛乳飲んでるけれどね」
「今回はね」
 あたったからだというのだ。
「見送るわ」
「そうするのね」
「流石にあたってすぐは飲みたくないわ」
 そのあたったものをというのだ。
「だから止めておくわ」
「あたらなくてもなのね」
「気分的にね」
「というか野菜ジュースもいいわね」
 ここで理虹が言ってきた。
「そっちもね」
「お野菜と果物だからビタミン豊富だからよね」
「そう、牛乳はカルシウムと蛋白質でね」
 こちらの栄養でというのだ。
「お野菜とか果物はね」
「ビタミンとか繊維ね」
「こっちも身体にいいから」
 だからだというのだ。
「いいと思うわ、私も」
「そうなのね」
「お腹にも悪くないでしょうし」
「いや、本当に今朝は大変だったわ」
 一華は青い顔をそのままにまた言った。
「正露丸飲んで暫くしてやっと落ち着いた感じよ」
「そうよね、賞味期限には気をつけないとね」
 かな恵は今度はこう言った。 
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